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農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

佐賀県

養殖フグのコラーゲン使いデザート開発

漁業商業工業
中小企業者 株式会社まんてん
農林漁業者 株式会社萬坊、株式会社長崎種苗

無毒フグを陸上養殖

海中レストラン「萬坊」

海中レストラン「萬坊」

萬坊は佐賀県唐津市で、玄界灘に浮かぶ海中レストランを経営している。ヤリイカやスルメイカ、ミズイカの水揚げ量が多い地域で、イカをはじめ豊富な海の幸を観光客に供している。なかでも同社が開発した「いかしゅうまい」は「年間を通じて、消費者においしいイカを提供したい一心でつくった」(太田善久社長)人気商品。通信販売で全国へ届けられ、ヒット商品として根強いファンが多くいる。

ここ数年力を入れるのがトラフグの皮から抽出したコラーゲンの製品化だ。1997年に陸上養殖施設でトラフグの養殖を開始。長崎大学などと共同で「無毒フグ」の研究を続けてきた。陸上養殖施設で稚魚を成育させ、皮を加工してデザートに仕上げる。水槽の底に砂が敷いてあり、フグは砂をかぶり休息する。フグにとってストレスがないため肝が太り、においが皮につかない。フグは細菌や小動物など毒のある生物を食べることで体内に毒を蓄積する。このため、適切なエサを与えれば無毒のフグは可能だという。養殖施設は沖合からくみ上げた海水を浄水システムで滅菌処理するなど、徹底した水質管理を行っている。現在100トンの水槽10槽で陸上養殖を行っている。

フグ皮から新感覚デザート

新感覚デザート「ふくこら美人」

新感覚デザート「ふくこら美人」

コラーゲンを使って製造するのは、新感覚のデザート「ふくこら美人」だ。まんてん(佐賀市)、長崎種苗(長崎県佐世保市)と連携体を組み事業を進めている。ゼラチンを使わずコラーゲンだけで固めているため、プルプルとした食感とともに、人肌で溶けてしまうほど繊細で柔らかい。08年6月に「塩トマト」、「甘夏柑(あまなつかん)」、「えだまめ」の3種を発売。その後「抹茶」もラインアップに加えた。「売り上げは伸びている」と太田社長は喜ぶ。

ターゲットはもちろん女性。フグとコラーゲンを合わせた製品名に「美人」というフレーズを加えて、「肌に良い」イメージのネーミングにした。「魚からとったコラーゲンはどこにでもあるものではない」(同)自信商品だ。天然由来のコラーゲンを豊富に含む商品として、女性のこころをつかんでいる。

だが海鮮料理中心の同社にとって、デザート開発は簡単ではなかった。「それまでの商品は酒のつまみばかりで、現場にとまどいもあった」(同)という。当初はコラーゲンを使った「にこごり」を商品化したが、販売は振るわなかった。スイーツブームもあり「顧客は常に新しいものを求めている」(同)という考えのもと、新感覚のデザートにたどりついた。

10年夏からは「マンゴー」と「杏仁(あんにん)」を新製品として追加、全6種類となった。お中元商戦の目玉として、同社の通信販売カタログのトップを飾っている。「季節感を出して、価格よりも品質でアピールしていきたい」と太田社長は意気込む。

コメント

不易流行のモノづくり

萬坊・太田善久社長

萬坊・太田善久社長

熱心なリピーターもつき、食品メーカーとして信用を得ている。通信販売はレストラン事業に次ぐ核だ。不易流行で変えるべきところは変えるが、おいしい商品をつくるという姿勢は決して変えない。
 当社のいかしゅうまいではタマネギ、卵、粉など地元の原料を使っている。「製品」はすぐにでもできるが、消費者が気に入り、買ってくれる「商品」づくりは難しい。
 今後は無毒フグの肝を活用したい。ストレスのない環境で育った肝は大きい。フグ肝を食べられる「特区」や、機能性食品分野にも挑戦したい。

連携体代表者の連絡先

会社名:株式会社萬坊
住所:佐賀県唐津市呼子町殿ノ浦1944の1
電話:0955-82-4888
URL:http://www.manbou.co.jp/