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農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

新潟県

新潟の地魚を原料に用いた魚醤(ぎょしょう)油ブランドの展開

漁業商業工業
中小企業者 新潟県すし商生活衛生同業組合
農林漁業者 新潟漁業協同組合

魚を発酵、熟成してつくられる調味料である魚醤。秋田の「しょっつる」や、タイ料理で用いられる「ナンプラー」などが知られているが、新潟では豊富に捕れる地魚を原料にした魚醤づくりと、それを料理や加工品へ展開する取り組みが進められている。

新潟漁業協同組合(新潟市中央区)では、新潟県水産海洋研究所などとの連携により、新潟を代表する海産物である「ナンバンエビ(ホッコクアカエビ)」の新しい活用法として魚醤を開発・製造した。新潟漁協では新潟県すし商生活衛生同業組合(すし組合)に、この魚醤を利用してもらうよう依頼した。すし店はナンバンエビのすしと魚醤を組み合わせて提供し、客から好評を得ている。

すしと一緒にPR

新潟漁協が販売するナンバンエンビの魚醤漬け

新潟漁協が販売するナンバンエンビの魚醤漬け

臭みや雑味を抑えながら、魚の風味を残している点が特徴で、エビ独特の香ばしい匂いで、おいしさを引き立てる。魚醤は手作りで、添加剤などが入っていない分、品質管理が難しいため、新潟漁協では、すし組合にのみ販売しており、すし組合加盟店が出す「極み」というすしメニューでこの魚醤が提供されている。

新潟漁協、すし組合などは、2010年6月の農商工連携認定を受け、この魚醤関連事業をさらに拡大、加速させるべく動きだした。未利用、低利用魚を原料にした魚醤づくりもその一つだ。大きさなどが規格に合わなかったり、なじみがなく、一般には消費されない魚を魚醤にする取り組み。今まで売り先があまりなかった魚にも使い道ができ、漁業者も潤う。

また、魚醤にすることでこれまで知られていなかった地魚のPRにつなげることもできる。すし組合側にとっても、新たな魚醤を用いることで、新潟のすしをさらに特色あるものとして県内外から訪れる観光客、ビジネスマンなどにアピールすることができ、売り上げ増が期待できる。現在、すし組合では「極み」のほかに、魚醤を使った新たなメニュー「越後すし丼」の販売も始めており、「数字も上がってきている」(横山範夫すし組合理事長)と、客から評価も上々のようだ。

新潟の食の目玉に

すし組合の「越後すし丼」のパンフレット

すし組合の「越後すし丼」のパンフレット

新潟漁協側でも独自の取り組みが進められている。それは開発した魚醤を加工品に応用し販売する事業だ。例えば、新潟名産のヤナギガレイの一夜干しの味付けに、ヤナギガレイ魚醤を用いた商品などだ。「どんな種類の魚でも魚醤にできるので、応用範囲は広い」と新潟漁協では期待を寄せている。開発する加工品は、新潟漁協の建物1階にある直売所で販売していく。

2011年にはいくつかの製品を完成させ、すでに売り出している。ナンバンエビの魚醤漬けもその一つだ。朝に水揚げされたナンバンエビを、皮を剥いて処理し、魚醤に漬けてすぐに冷凍する。鮮度の良さを維持するため、冷凍するのはこの1回だけ。パック詰めになっており価格は8-10尾入りで450円。このほかに、ナンバンエビと魚醤をセットにした刺身セットも販売している。同じく漁協1階にある軽食コーナーでは、ナンバンエビ魚醤を用いたナンバンエビ丼も提供されており、手軽に味わうことができるようにしている。

これらの加工品については、現在、直売所でしか購入できないが、新潟漁協では、広く消費者に購入してもらおうとインターネット販売を検討している。12年内にも始めたい考えだ。また、認知度向上のため、イベントなどにも参加し、魚醤のアピールに努める。新潟漁協では「魚醤を新潟の食の目玉の一つにしていきたい」と意気込んでいる。

コメント

よそにはない味、同業者以外にも

新潟県すし商生活衛生同業組合・横山範夫理事長

新潟県すし商生活衛生同業組合・横山範夫理事長

魚醤を用いたすし商品「極み」は大変好評で、これを目当てに県外からも大勢の方に来て頂いております。他の地域で作られている魚醤とは異なり、私たちの魚醤は20日間程度と、短い期間で熟成完成させるため、魚の香りや味が色濃く残り、すしのうまみを大きく引き立てます。

「極み」のほかにも、旬の地魚と魚醤を用いた「越後すし丼」を組合加盟の県内62店舗で販売を始めております。各店舗がそれぞれ独自の特徴を出しています。

現在、この魚醤は、すし組合加盟店でのみ料理としてお出ししていますが、今後は同業者以外、例えば和食店などにも使っていただくことを考えています。よそにはないこの味を、是非新潟に来て味わっていただきたいです。

連携体代表者の連絡先

団体名:新潟漁業協同組合
住所:新潟県新潟市中央区万代島2番1号
電話:025-244-6181
URL:http://www.jf-net.ne.jp/nigyokyo/