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農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

熊本県

摘果みかんを活用した柑橘商品の開発・販売

農業商業工業
中小企業者 株式会社福田農場ワイナリー
農林漁業者 有限会社鶴田有機農園
有限会社福田農園
開発中のシャンプー、リンスの試作品

開発中のシャンプー、リンスの試作品

異業種と積極的に連携

熊本県は全国有数のかんきつ類の生産県。その中でも水俣市や周辺地域は栽培が盛んだ。観光農園の福田農場ワイナリー(熊本県水俣市、福田興次社長、0966-63-3900)は、それら地元のかんきつ類を使った飲料やジャムなどを製造している。現在は、かんきつ類を原料にポン酢やドレッシングのほか、シャンプーやリンスなどの開発に農商工連携で取り組んでいる。

連携による開発で原料にするのは熟す前の青い実だ。かんきつ類の栽培では間引きのため熟す前の実を取って廃棄することがある。福田社長は「青い実も主役になって活躍できる場所があるはず」と廃棄されていた果実に注目していた。さらに「地域の特産品を売り込んでいきたい。そして地域のイメージアップにつなげたい」(福田社長)という思いもあった。

福田農場ワイナリーの外観

福田農場ワイナリーの外観

2008年、農産物の販売や機能性ドレッシングの開発など行っている果実堂(熊本県西原村)や、化粧品や健康食品などを企画販売しているCCT(東京都千代田区)などと連携して開発に取り組み始めた。

果実堂は成分分析や機能性評価の分野で協力しているほか販売でも協力する。CCTはシャンプーやリンスなどの製造技術の分野で協力する。両社とも福田農場ワイナリーとは連携体を組織する以前から販売などに関して協力関係にあった。

福田社長は製品開発で異業種との連携に積極的だ。特に販売業者と連携することが多い。販売業者の意見を開発に取り入れるためだ。また、販売初期の一定期間はOEM(相手先ブランド)供給して販売動向を見極め、その後に自社ブランドで発売することもある。これらの姿勢は「まずは売れる流れを生み出すことが大事」(同)という考えに基づいている。

リサイクルと環境にこだわり

福田農場ワイナリーの店舗内。さまざまな製品を販売している

福田農場ワイナリーの店舗内。さまざまな製品を販売している

連携事業の開発による最初の製品はポン酢だ。09年11月、熊本県内の生協のプライベートブランド(PB)商品向けにOEM供給を始めた。09年内には自社ブランドでも発売する。地元特産のかんきつ類である「デコポン」になる前の実の果汁を原料に使う。福田農場ワイナリーの周辺には「デコポン」を栽培している農家が数多くあり、提携している。

現在、開発に取り組んでいるのがシャンプー、リンスだ。開発を目指した背景には、福田農場ワイナリーがかんきつ類を使った浴用洗剤やハンドクリームの開発にかかわった経験がある。また、福田社長は、かんきつ類の青い実に含まれる成分に注目する。福田社長は「育毛剤に含まれる成分と同じ成分が含まれているものがある」という。開発は試作段階にあり、10年度中に発売する予定だ。

福田農場ワイナリーが製品開発でこだわっているテーマはリサイクルと環境。ポン酢は廃棄物利用のリサイクルで、シャンプーやリンスは使用後に排水をできるだけ汚さない成分だ。福田社長は「環境にこだわるのは水俣が体験した水俣病の教訓だ」と言い切る。

コメント

モノづくりを通じて地域を活性化

福田農場ワイナリー・福田興次社長

福田農場ワイナリー・福田興次社長

最初から価値がある物に大きな付加価値を付けるのは難しい。しかし廃棄物というマイナスの物なら、プラスの物に変えただけで大きな付加価値となる。モノづくりを通じて地域を活性化させたい。できるだけ身近な原料を使うことで地域のためになる。かんきつ類は出荷して収入になる期間が限られている。青い実を使うことで、通常の出荷とは別の現金収入を少しでも約束したい。そうすれば雇用が生まれ、人が集まってくる。人が集まったその先に、お金だけでない豊かな暮らしが生まれてくればいいと思う。

連携体代表者の連絡先

会社名:株式会社福田農場ワイナリー
住所:熊本県水俣市陳内2525
電話:0966-63-3900
URL:http://www.fukuda-farm.co.jp/