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農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

神奈川県

高品質茶葉を使ったボトル入り飲料茶

農業工業
中小企業者 ロイヤルブルーティージャパン株式会社
農林漁業者 有限会社カネタ太田園
ワインボトルに入った高級飲料茶。ワイングラスが味わいを引き立てる

ワインボトルに入った高級飲料茶。ワイングラスが味わいを引き立てる

ワインボトルに詰められた淡い緑色の液体。ボトルの中身はお茶である。ボトル入りの茶飲料といえばペットボトルに馴染みがあるが、このワインボトル入り飲料茶は高級茶葉を原材料に、日数をかけてていねいに作られ、味、香り、色ともに、市場に出回る飲料茶と一線を画したものとなっている。2007年の発売以来、3年連続でモンドセレクション金賞を受賞し、富裕層を中心に需要を伸ばしている。

高級料理や晴れの席にふさわしい飲料茶

高級茶葉を使ったボトル入り飲料茶を製造するのは、神奈川県のロイヤルブルーティージャパン。同社がこの製品に着手したのは次のような要因からだった。
 高級料理を楽しむ会席や晴れの席では、ワインや日本酒などさまざまなアルコール飲料が並ぶが、アルコールが飲めない人たちは、飲む人に比べて料理や場を楽しむことができなかった。

「現在、若い人たちの間でお酒を飲まない人が増えており、年輩の方は体調不良などの理由でお酒が飲めないケースも少なくありません。こうしたアルコールの飲めない人でも、美味しい料理や晴れやかなシーンを楽しみたいものです」と語るのは同社の吉本桂子社長。自身もあまりアルコールが飲めないことから、かねてより酒宴で物足りなさを感じていたという。

新しく開発したボトル飲料茶は、日本や台湾産の緑茶と半発酵の青茶(ブルーティー)など最高級茶葉を使用。いずれも手摘みによるもので、100グラム2万円の煎茶など、生産量が限られる稀少なものもある。この茶葉を3〜6日かけて水で抽出。茶葉や加工によって4つのグレードに分かれ、市場価格は1本約5千円〜2万円。高級レストランやホテルを中心に提供しており、口コミやリピーターの増加にともなって取引先を広げている。

高い品質を維持するワインボトル

カネタ太田園の茶畑。手摘み収穫のため、機械摘みのような畝は見られない

カネタ太田園の茶畑。手摘み収穫のため、機械摘みのような畝は見られない

食や生活習慣の変化とともに、日本茶市場は縮小傾向にある。古くから珍重されていた高級茶を楽しむ習慣も衰退の一途をたどっている。「本物の茶文化を守り、日本茶の魅力をもう一度見直し広めたい」。こうした思いで、吉本社長と佐藤節男副社長は同社の設立以前にティーサロンとスクールを運営し、高級茶の楽しみ方を広めていた。このとき提供していた茶の楽しみを、どこでも楽しめるようにしたのがボトル飲料茶だ。

飲料茶の大敵は、光、空気、温度差。これらの影響を受けないよう製造や品質管理にさまざまな工夫を凝らした。加熱せずに水でゆっくりと抽出し、除菌の工程でも熱を加えずフィルター除菌法を採用した。光の影響を受けないよう遮光のワインボトルに保存。ワインボトルは見た目の高級感だけでなく、容器の移り香がなく、品質を保つのに最適だという。容器の滅菌には塩素を使用せず、製造機械の素材も製品に損失を与えない素材を使用している。

さらに、製品の繊細な香りや味を損なわないよう、ワイングラスで飲むことを勧めている。こうした工夫と配慮を重ね、製品の品質を保っている。


体験型プロモーションを積極的に展開

手摘みによる収穫の様子。先の柔らかい葉をていねいに摘み取る

手摘みによる収穫の様子。先の柔らかい葉をていねいに摘み取る

同社は、このボトル飲料茶の拡充によって、本物の茶文化が広がることを目指している。これによって衰退傾向にある茶農家、日本茶市場が活性化すればという。
 ボトル飲料茶の発売から2年が経過し、売上げは好調に伸びている。昨年度の売上げは前年の2倍ほどになった。

同社はボトル飲料茶の魅力のPRのために、茶宴をコンスタントに開催してきた。料理と飲料茶のマリアージュを楽しんでもらおうと、コース料理と数種類の飲料茶を提供する催しだ。引き続き茶宴を通したプロモーションで国内市場の足固めをし、近く海外への進出も視野に入れている。
 「言葉でいくら説明しても、実際に味や香りを楽しんでもらうことが一番。茶宴を中心としたプロモーションを通して、まずは体験してもらいたい」(吉本社長)。
 国内外の宣伝活動で、製品の魅力を知ってもらいたいと意気込む。

コメント

茶文化を見直し茶農園の経営を支援

吉本桂子社長

吉本桂子社長

連携先の茶農家、静岡のカネタ太田園は、高品質にこだわった茶葉の生産に取り組み続けてきた。これまでに多数の品評会で受賞歴があり、2008年の北海道洞爺湖サミットにも献呈された。日本茶が飲まれなくなり市場が衰退傾向にあるなか、こうした高品質の茶葉を生産する茶農家の経営は厳しくなりつつある。
 日本の茶文化を伝承するためにも、こうした茶農家に利益をもたらし経営の安定を図ることが大切だと考える。ボトル入りの高級飲料茶をきっかけに、高い品質の日本茶が見直されることを期待している。

連携体代表者の連絡先

会社名:ロイヤルブルーティージャパン株式会社
住所:神奈川県川崎市川崎区南渡田町1-1
    神奈川県藤沢市川名2-5-31
電話:0466-29-9591
URL:http://www.royalbluetea.com/