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農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

石川県

地場の食材でかぶらずし製造

漁業農業工業
中小企業者 株式会社能登半島
農林漁業者 株式会社スギヨ、株式会社佐々波鰤網
能登産の素材で製造したかぶらずし

能登産の素材で製造したかぶらずし

石川県加賀地方の郷土料理「かぶらずし」は、塩漬けのカブにブリの切り身を挟んで麹で発酵させた冬の名産品だ。七尾市の水産加工業者である能登半島は08年、原料調達から製造までのすべてを能登で手掛けたかぶらずしを発売。他社製品との差別化とともに、地域経済の活性化を狙う。

地産地消めざし水産業者が農業参入

能登半島は94年、地場産品を使った魚介加工品の手造り・小ロット生産・販売を目的に設立された。連携体のスギヨはグループ会社であり、スタッフや工場設備を融通するなど両社の結びつきは深い。

カニカマをはじめとする練り物製品を主力とするスギヨは、さらに地産地消を推し進めたいとの考えで07年春、農業に参入した。七尾市加賀島に設けた4.8ヘクタールの農地でジャガイモやキャベツを栽培し、5年後の法人化を目指している。

連携テーマである「かぶらずし」で使用するのはスギヨが栽培した「百万石青首かぶら」。通常使われる青かぶらは、繊維が荒く硬い。しかし白かぶらと掛け合わせた百万石青首かぶらなら、さっくりとした歯ごたえが得られるという。ただし均等な大きさに育ちにくく、また植える場所を毎年変える必要があるなど栽培に手間が掛かる。このため市場には出回っていなかった。

脂の乗った寒ブリを活用

地産地消めざし海産物を加工

地産地消めざし海産物を加工

かぶらずしの開発に当たり、能登半島は佐々波鰤網の勝木省司社長に天然寒ブリの提供を持ちかけた。佐々波鰤網は、定置網漁業を専門とする七尾市の企業。今まで取引はなかったが、脂の乗った良質のブリを見分ける目利き力を高く評価。「最高級の寒ブリで商品を作りたい」との申し出に、勝木社長も快諾した。

発酵には、能登町の海洋深層水施設で日本海の海水から取り出した塩や、七尾市の味噌醤油店が能登米で製造した麹を使うことで、「オール能登産」のかぶらずしを作り上げた。「どの企業も近くにあるから、意見交換がしやすい」と細谷秋男社長は語る。


発酵技術を開発

スギヨの農場で収穫した百万石青首かぶら

スギヨの農場で収穫した百万石青首かぶら

能登半島は07年から商品開発に取り掛かり、最もおいしいとされる状態で発酵を止め、出荷する技術を生み出した。08年末、歳暮や正月料理の需要を見込み、ウェブなどで販売。他社製品と比べ高価にも関わらず、100セットを完売した。農商工連携認定で得た補助金を設備投資などに活用し、さらなる量産をめざす。

コメント

課題は販売

能登半島・細谷秋男社長(右)と水長一也管理部長

能登半島・細谷秋男社長(右)と水長一也管理部長

良質の商品を製造する技術はある。あとはいかに宣伝・販売するか。スギヨや当社が持つネットワークを活用し、首都圏の百貨店などに売り込む予定だ。すでに試作品を提供した料亭からの反応は、好評だった。
 かぶらずしの出荷は、カブ・ブリを収穫する年末に限られる。課題は、おいしく食べられる期間が1週間程度と日持ちしない点。発酵技術を研究し、2〜3週間にまで伸ばしたい。発酵技術に磨きをかけ、糠漬けなど他の商品の開発にも生かすつもりだ。(能登半島・細谷秋男社長)

連携体代表者の連絡先

会社名:株式会社能登半島
住所:石川県七尾市府中町員外11-2-2
電話:0767-53-8371
URL:http://www.toto1.jp/