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農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

広島県

米飯とカキの加工技術が融合した「蒸しカキめし」

漁業工業
中小企業者 株式会社ポストごはんの里
農林漁業者 宮本海産
冷凍食品の「蒸しカキめし」

冷凍食品の「蒸しカキめし」

広島県の海産物として知られるカキ。しかし生カキはノロウイルスの影響などで販売不振に陥っており、新たなビジネスモデルの開拓が必要となっている。広島市のポストごはんの里が開発した「広島蒸しカキめし」は、県内の水産業者である宮本海産の蒸しカキを活用した冷凍食品の弁当。年間を通じて安全・手軽にカキを味わうことができ、消費拡大につながると期待されている。

新工場の稼働率向上が課題

ポストごはんの里の中村秀樹社長は1986年の同社創業以前から、米の卸問屋や手作り弁当を販売するコンビニエンスストアを経営するなど、米に携わってきた。92年に広島県海田町、98年に大阪市に炊飯工場を設立し、飲食店などに炊き立てのごはんを配達してきた。

ホテルなどが簡単にごはんを提供できる方法として冷凍米飯に着目したものの、炊き上げた米を冷凍すると、水分が抜けて白く硬い状態になってしまう。大学の協力を経て研究した結果、急速冷凍でこれを防ぐ技術を完成させた。化学保存料などを使わず、電子レンジなどで温めるだけで炊き立ての米の味わいが再現できる冷凍寿司やおにぎりを、業務用に製造・販売している。06年に「良質の天然水が得られる」として冷凍炊飯工場を大阪市から広島県海田町に移転したが、工場の稼働率向上が課題となっている。

風評被害で落ち込んだカキ消費量の回復めざす

天然水で炊き上げた米で冷凍押し寿司などを製造

天然水で炊き上げた米で冷凍押し寿司などを製造

一方の宮本海産は広島県江田島市のカキ生産業者。通常、カキを蒸す際は殻から取り出すため、身が縮み風味が失われてしまう。同社は85℃の蒸気で殻付きのまま1分間加熱する独自技術(ノンスケイルスチーム)をもっており、高温で殺菌したカキを瞬間冷凍して出荷している。安全でうまみのあるカキとしてブランド力があるものの、ノロウイルスの風評被害で売上が停滞していた。

両社が出会ったきっかけは、07年秋に県内で開かれた異業種交流会だった。冷凍加工技術を組合せることで消費拡大につなげたいとの思いが一致し、県外でも販売できる冷凍調理弁当の開発に乗り出した。

「カキの加工食品」を浸透させる

宮本海産の蒸しカキを活用し、ポストごはんの里は「蒸しカキめし」と「カキ天むす」「カキ天ぷら」の3点を09年3月に売り出す。インターネットや生協を通じて全国販売する予定だ。「『広島のカキ=生ガキ』のイメージがあり、加工食品はあまりない。新しい商品なのだから宣伝に力を入れる」と中村社長は意気込みを語る。パンフレットや包装などのアピール方法を検討し、他社のカキ製品との差別化のためコンサル会社を通じて関東を中心に全国で市場調査を進める。3年後をめどに、グラタンなどほかの冷凍加工商品の開発にも乗り出す考えだ。

コメント

米の消費拡大をめざす

ポストごはんの里・中村秀樹社長

ポストごはんの里・中村秀樹社長

開発したカキめしは、広島ならではの高付加価値商品として県外への展開が期待できる。通年販売により、工場の稼働率向上と安定雇用も図れる。

うどんを冷凍食品にしたことで家庭での消費量が増えたように、冷凍米飯が浸透すれば日本人の食の原点である米の消費拡大につながる。電子レンジで温めるだけで容易においしいご飯が食べられる冷凍米飯は、共働き家庭などからの需要が多いはずだ。

連携体代表者の連絡先

会社名:株式会社ポストごはんの里
住所:広島県広島市東区東蟹屋町5-6
電話:082-824-3720
URL:http://www.gohannosato.co.jp/