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| 中小企業者 | のうみん株式会社、有限会社田那部青果 |
|---|---|
| 農林漁業者 | 森 茂喜 |
「ライム」「伊予柑」などの冷凍クラッシュ果汁
温暖な気候を活かし、日本有数のかんきつ類産地である愛媛県松山市。この地で生まれた冷凍果実は、口に入れるとほどよい甘みが広がる。生産したのは果実卸売業者である「のうみん」だ。
のうみんは2000年に、愛媛県の農家と消費者60数名が出資して設立した株式会社。農協を介さず、生産者と消費者とが一緒に農産物の生産・流通を考えようとの理念で、かんきつ類を中心とした果実や、コメなどの販売を手がける。生産者は農林水産省認定のエコファーマーが中心で、農薬・化学肥料の量を半分以下に減らして甘夏やいよかんを栽培している。しかし青果の消費は減少傾向にあるため、販路開拓策として加工品の開発に取りかかった。
無添加で殺菌加工し果実の甘みを生かしたジュースに加え、果実をシャーベットにして果皮に詰めた「まるごと甘夏シャーベット」を2年かけて開発。第3回松山ブランド新製品コンテストで「愛媛県知事賞」を受けるなど、高い評価を得た。さらなる商品開発に向け大きな役割を果たしているのが、市内の田那部青果との連携だ。
瀬戸内海に反射した太陽光を浴び、たわわに実った伊予柑
田那部青果は農家から直接みかん類を仕入れて出荷しており、のうみんとは発足時から付き合いがある。田那部青果がジュースやシャーベット開発に乗り出した際には、のうみんがもつ加工技術を活用した。「皆でネットワークを組んで、新しいことに挑戦しよう」との思いの背景には、果実消費の落ち込みで業界全体が苦しいという事情がある。田那部青果は06年に急速冷凍技術を開発。今回の冷凍カットフルーツ商品化に活かすことにした。
田那部青果内に試作品開発用の機械を設置。「伊予柑」「ブラッドオレンジ」「ライム」、愛媛県立果樹試験場が開発した新品種「紅まどんな」の4種類で、搾った果汁を急速に凍らせた「冷凍クラッシュ果汁」と冷凍果実を試作。かんきつ類の甘酸っぱさを瞬間的に閉じ込め、味に関しては手ごたえを得た。大きさや冷凍状態の保持について、さらに研究を進める予定だ。
試作品開発用の機械
解凍してジュースやカクテル、お菓子作りに使える袋詰め商品を視野に、3年後までには商品化のメドをつける予定である。収穫時期によって酸味や甘みに差が出るため、用途によって作り分けることも可能という。ホテルや飲食店などへの業務用に加え、通信販売を中心に家庭向けにも売り込む。今後は松山大学のゼミと協力し、パッケージデザインなどの市場調査や、ネット販売をはじめとするウェブ戦略に力を入れる。
武田幸子専務(左)と森茂喜開発担当取締役(右)
冷凍技術の発達で、長期間鮮度を保持することが可能になった。すでに出回っている冷凍みかんとも、食感などの点で差別化をすすめるつもり。青果出荷できないキズ物を加工するというのではなく、良質のかんきつ類の甘みを味わってほしい。
さらに設備を整え、鮮度や冷凍状態の保持技術を研究して、販路開拓や経営安定につなげたい。(のうみん株式会社・森茂喜開発担当取締役)
会社名:のうみん株式会社
住所:愛媛県松山市下伊台町乙67-2
電話:089-914-5120
URL:http://noumin.jp/