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農商工連携パーク

認定事業計画の事例紹介

農商工等連帯促進法に基づき、国の認定を受けた事業計画申請事業者の活気ある声をお届けします。

愛知県

スイーツで芋を通年活用

農業商業
中小企業者 ジャパンファースト株式会社
農林漁業者 トーシン株式会社

独自の熟成技術で甘み強く

種子島甘蜜芋「みつ姫」

種子島甘蜜芋「みつ姫」

ジャパンファースト(愛知県岡崎市、建部剛社長、0564-28-4499)はギョーザやうなぎ、果物など全国の特産食品を中心に通信販売を行っている。テレビやカタログの通信販売で人気が集まっている商品の一つに「みつ姫」がある。サツマイモの一種である安納芋を鹿児島県の種子島で生産したもので、独自の熟成技術により甘みを強くしたのが特徴だ。だが、生芋を収穫して販売できるシーズンは10月から4月の半年に限られる。そこでスイーツを開発してみつ姫を年間通して味わってもらおうと考えた。

みつ姫は同社と、種子島の安納芋農家の集まりであるトーシン(鹿児島県中種子町)が共同で開発した熟成技術によって糖度を40度以上に高めた。通常の安納芋は収穫直後に出荷されるものが多いが、糖度は15度から20度程度。みつ姫は収穫後に貯蔵庫の温度や湿度を管理しながら1、2カ月間熟成させる。「焼き芋にするとスイートポテトと思うほどの甘み、滑らかさがある」(建部剛社長)という。

スイーツの開発にあたってはみつ姫をペーストにしてスイーツの原料とすることとした。ペーストにすれば食品として応用できる範囲が広がるためだ。そして「スイーツとして最も人気があり市場が大きい」プリンで最初の商品化を目指した。

プリンの開発では「砂糖の甘さを控えて、みつ姫自体の甘さを楽しめるように」するため、ペーストや生クリーム、牛乳などの配合割合などで試行錯誤を重ねながら約7カ月かけてレシピを作成した。そのレシピを基に、ほかの商材で取引関係のある食品工場に生産を委託し、2009年11月にプリンを発売した。

プリンは素材そのものの甘さが好評で、販売も順調に推移。10年冬からはテレビ通販会社が、11年春からはカタログ通販会社がそれぞれ扱う予定という。これによりみつ姫の生産量と出荷量が増え、農家の経営安定につながると期待される。

デパートの開拓目指す

砂糖の甘さを控えたプリン。「みつ姫」自体の甘さを楽しめる

砂糖の甘さを控えたプリン。「みつ姫」自体の甘さを楽しめる

中小企業基盤整備機構からの支援では、販路開拓の機会を得たほか人材紹介を受けた。農商工連携事業の商品を大手企業などに紹介するマッチング事業においてプレゼンテーションする機会を与えられ、ペーストでの採用として大手コンビニエンスストアへの販路を開拓できた。またプリンのパーケージのデザインにあたり、デザイナーの紹介も受けた。

今後は「プリンだけではジリ貧になる」との危機感から、ケーキやアイスクリーム、スイートポテトなどスイーツの種類を増やす方針。4年後までに5種類程度を商品化し、スイーツだけで年間5000万円の売り上げを目指す。

販売面では通信販売に加え、デパートやインターネットなどでの販路開拓を目指す。「デパ地下の洋菓子コーナーでプリンを扱っていないところはない」というだけにデパートは是が非でも開拓したいルートだ。インターネット販売は自社のホームページを通じて12月をめどに始める予定。

また農商工連携事業の補助金を使って、今後は展示会でも攻勢をかける構え。11年2月のスーパーマーケットトレードショーなど首都圏で開かれる大型の食品展示会に出品する計画。ペーストをケーキ販売店など向けの業務用で販売するほか、冷凍焼き芋や干し芋などスイーツ以外の商品もアイテムに加え、みつ姫の需要を増やしていく考えだ。

コメント

食品が持つおいしさ引き出す

ジャパンファースト・建部剛社長

ジャパンファースト・建部剛社長

みつ姫は差別化できる商材。それをスイーツにすれば一年中楽しめると思い、まずプリンを開発した。プリンに必要な生クリームを入れるとどうしても砂糖が必要になるが、本当は砂糖なしで商品化したかったほどだ。それぐらいみつ姫自体の甘みは強い。芋は昔から女性に好まれる野菜なので、みつ姫の拡販、ブランド力向上に期待したい。今後も食品が持つおいしさを引き出し、かつ質にこだわったよい商品を売るという姿勢を貫く。

連携体代表者の連絡先

会社名:ジャパンファースト株式会社
住所:愛知県岡崎市梅園町3丁目7番地14
電話:0564-28-4499
URL:http://www.japanfirst.co.jp/