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HOME > 事業を広げる > JAPANブランドで新市場に臨む

JAPANブランドで新市場に臨む 日本の感性はこうして生かされた


製菓や製パンなど、数々の食品加工機を独自開発してきたレオン自動機(栃木県宇都宮市)。同社オリジナルの自動包あん機の国内シェアは90%、国外には115カ国に出荷している。顧客との接点を大切にするレオン自動機は毎月、国内外で研究会を実施。世界中にネットワークを持つレオン自動機の情報が、菓子職人やパン職人たちの新しいアイデアに役立てられている。

独学で生み出した日本オリジナル自動包あん機

「自動包あん機」、「自動生地延展機」を開発した林虎彦名誉会長。独学でレオロジー(流動学)を勉強した

「自動包あん機」、「自動生地延展機」を開発した林虎彦名誉会長。独学でレオロジー(流動学)を勉強した

製菓や製パンなどを中心に、数々の食品加工機を独自開発してきたレオン自動機(栃木県宇都宮市)。食の美味しさを保ちつつ食品の自動生産化を実現しただけでなく、これまでにない新たな食品を生み出すことにも貢献し続けている。

創業者の林虎彦氏(現名誉会長)は、レオン自動機を創業する以前、パン販売店と菓子店で働いた後、菓子店を経営していた。日々、クロワッサンや、まんじゅうをつくる工程の大変さをどうにか自動化できないかと考え、図書館に通い、粘性や弾性を持つ物の流動性を解明するレオロジー(流動学)を勉強した。

レオン自動機の社名は、このレオロジーを由来にしている。当時の日本にはレオロジーの学問は無く、林氏はドイツ語の文献を翻訳して、独学による研究で自動包あん機を開発した。同社オリジナルの自動包あん機は高く評価され、現在の国内シェアは90%、国外には115カ国に出荷している。

「国際企業であろう」という思い

国内シェア90%、国外115カ国に出荷する「自動包あん機」

国内シェア90%、国外115カ国に出荷する「自動包あん機」

林氏は国内市場だけでなく、広く海外にも目を向けていた。創業当初からすでにグローバルな視野を持ち、国際企業であろうという強い思いを持っていた林氏は、創業からわずか2年後に、欧米10カ国を巡る海外視察を実施。この視察で、林氏は和菓子に限らず、「食品を包む」という食品加工の工程は、世界共通のものであることを確信した。

帰国後、さらに研究開発を進め、2年後に自動包あん機をハワイに納入。さらに翌年には、アメリカの企業と契約し、北米向けの輸出体制を確立した。

レオン自動機の積極的な海外展開はさらに続き、1969年には当時の西ドイツにレオン・カールトン研究所を設立。翌年70年には、当時の西ドイツ・デュッセルドルフに駐在員事務所を、アメリカのニュージャージー州にレオンパラマス研究所を開設した。また、北米とヨーロッパのマーケットへの確かな販路を築くために、1971年にヨーロッパ販売代理店網を敷設し、1974年にはアメリカとドイツに販売子会社を設立した。

アジアでの展開では、1990年に台湾に台北支店を開設したほか、2010年に上海駐在員事務所を設立した。

「自動生地延展機=写真」は、それまで手づくりでしかできなかったクロワッサンやペストリー、各種パンなどの自動生産を可能にした

「自動生地延展機=写真」は、それまで手づくりでしかできなかったクロワッサンやペストリー、各種パンなどの自動生産を可能にした

レオン自動機は、自動包あん機の理論を応用した自動生地延展機も開発し、それまで手づくりでしかできなかったクロワッサンやペストリー、各種パンなどの自動生産を可能にし、同製品も世界各国に普及させている。

顧客との信頼関係を重視しモデル工場を設立

レオン自動機は、海外展開を始めた初期には商社を通して機械を販売していた。しかし、それだと納入後、顧客がどのように自社の機械を扱い、どのように評価しているのかを把握をすることができなかった。

レオン自動機の機械は世界各国で、さまざまな食品加工に使用されている

レオン自動機の機械は世界各国で、さまざまな食品加工に使用されている

売ればそれで終わりではなく、顧客と長い関係を築いていきたいという思いから、ドイツとアメリカに駐在員を置いた。レオン自動機は「アフターフォローの中にこそ、改良の種があり、それが新たな商品開発につながる」と考え、顧客の声を何よりも大切にしている。今では試用、販売からアフターサービスまで、トータルでサポートできる体制を整えている。

同社は1979年、アメリカのカルフォルニア州に「オレンジベーカリー」を開設した。そこでは、レオン自動機が開発した機械を世界へ販売するためのモデル工場として、デモンストレーションを行っている。このモデル工場を視察するために、アメリカ国内だけでなく、ヨーロッパやアジアからも見学者が多数集まっている。

機械のデモストレーションのために設立したモデル工場であったが、そこで製造したクロワッサン、ペストリー、パンを販売したところ、とても好評だった。今では、工場を4つまで増築し、1時間あたり2-3トンものパンを自社で製造し、ホテルやベーカリーショップ、スーパーマーケットなどに納入している。想定外の他業種への多角化にも成功し、年間売上50-60億円の新事業が成り立っている。

食品製造業者の情報プラットフォームとしての役割

「食品加工機を普及させ、食を豊かににしてくことが使命」と語る田代康憲社長

「食品加工機を普及させ、食を豊かににしてくことが使命」と語る田代康憲社長

顧客との接点を大切にするレオン自動機は、毎月、国内外で研究会を実施し、食品関連の事業者同士の交流の場を設けている。そこでは、パンや菓子など新商品の提案などが行われる。レオン自動機の機械では、例えば「もちアイス」など、手づくりでは不可能な食品までを創造しつくることができる。アイデア次第で、新たな商品開発が可能なのだ。世界中にネットワークを持つレオン自動機の情報が、菓子職人やパン職人たちの新しいアイデアに役立てられている。

レオン自動機は、これまで世界各国の展示会に積極的に出展して販路を広げてきた。今後は海外に出向いて、世界中の食の情報を集め、新商品を開発し顧客に供給してきたいと考えている。

「我々は、食品加工機を普及させ、食を豊かにしていく事が使命だと考えている。世界中の人々が美味しい食品を安定的に食べられるようにしていきたい」と田代康憲社長は、ビジョンを語った。

企業データ
会社名 レオン自動機株式会社
代表取締役社長 田代康憲
所在地 栃木県宇都宮市野沢町2-3
業種 食品加工機等の製造販売等
掲載日:2014年3月26日


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