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HOME > 事業を広げる > JAPANブランドで新市場に臨む

JAPANブランドで新市場に臨む 日本の感性はこうして生かされた


コミー(埼玉県川口市)は、1986年に平面ながらも凸面鏡と同じように視野が広い鏡「FFミラー」を開発。小宮山栄コミー社長はある時、飛行機の座席上部にある手荷物入れを見て、「こんな所にもFFミラーがあったら」と思った。この“気づき”が契機となり、乗客の忘れ物や爆発物チェックなどで活躍する鏡「FFミラーAIR」が誕生、世界に広がった。

展示会がきっかけで看板製作からミラー製造業へ転身

円形凸面の鏡を背中合わせに2枚合わせた回転式「回転ミラックス」。防犯用以外にも、CS(顧客満足度)向上のためのツールになる

円形凸面の鏡を背中合わせに2枚合わせた回転式「回転ミラックス」。防犯用以外にも、CS(顧客満足度)向上のためのツールになる

コミー(埼玉県川口市)は、1967年(昭和42年)に創業した。看板製作業を営んでいた同社は1977年に東京のある展示会で、円形凸面の鏡を背中合わせに2枚合わせた回転式のミラーを出展。すると、意外にも注目を集めた。このことが契機となって、ミラー製造に事業を転換していった。

「回転ミラックス」と名づけられた同ミラーは好評で、中には一度に30個も注文してくれる人もあったほどだ。小宮山栄社長は、ある日、その大口購入してくれた顧客を訪問したところ、ミラーは、総合スーパーの各階フロアに10個ずつ取り付けられていた。購入者によると、万引きが無くなり大変助かっているとのことだった。集客用ディスプレイ用品のつもりで出展した商品が、意外にも防犯面で大きな効果を出していたことに、小宮山社長は驚いたという。

さらに、その顧客が同業の小売業仲間にこのミラーを紹介してくれたことや口コミの成果もあり、「回転ミラックス」の売り上げは順調に伸び、年を重ねるにつれて販路が拡大、1981年には東京都輸出優良商品に選ばれるまでになった。

ソフトなデザインで広範囲が見える「オーバルミラー」

ソフトなデザインで広範囲が見える「オーバルミラー」

このミラーは防犯用としてだけではなく、CS(顧客満足度)向上のためのツールにもなる。例えば、「店員がミラーをチェックし、探し物をしている顧客を見つけると、さりげなく店員がその人の側に近寄る」、または「レジ前に顧客が立ったことをミラーで確認すると、すぐに店員がレジに入る」としても使用することができる。

ミラーの好調を背景に、コミーは1982年に、看板製作業からミラー製造業へと完全に業態を転換した。「回転ミラックス」発売後、1988年にはソフトなデザインで広範囲が見える「オーバルミラー」を発売した。これらの商品は、「防犯効果」と「気くばり効果」の両方を併せ持つミラーとして、コミーのロングセラー商品となっている。

ある“気づき”が海外展開の端緒に

開発した「FFミラーAIR=写真上部」は、世界中の飛行機で、忘れ物チェックや爆発物チェックなどに役立てられている

開発した「FFミラーAIR=写真上部」は、世界中の飛行機で、忘れ物チェックや爆発物チェックなどに役立てられている

1986年、コミーは平面でありながら凸面鏡と同じように視野が広い鏡「FFミラー」(Fantastic Flat Mirror)」を開発した。同製品は現在、ATM機や券売機、エレベーターや駐車場などで幅広く利用されている。「FFミラー」は1989年に東京都輸出優良商品にも選ばれている。

1995年、小宮山社長は出張先から帰る飛行機の中で、座席上部にある手荷物入れを見て、「こんな所にもFFミラーがあったらいいな」と思った。その4カ月後、幸運にも「FFミラー」の効果を客室の現場で試す機会を得て、客室乗務員の生の声を聞くことができた。小宮山社長は、この経験をで「FFミラー」の航空業界でのニーズを発掘した。

航空機内で使用される部品の規格は非常に厳しいが、コミーは軽さ、丈夫さ、難燃さなど、必要とされる要件を全てクリアした「FFミラーAIR」を開発した。同製品は1997年にボーイング社に初採用され、1999年にはJAL、その後、エアバスの新型機A380や、ボーイング787と標準採用が実現し、2014年1月には、累計出荷台数が20万台を突破した。しかもクレームゼロを更新中である。「FFミラーAIR」は現在、世界中の航空機で、乗客の忘れ物チェックや乗務員による爆発物チェックなどのために活躍している。

モノづくり屋としての製品性能の徹底追及

「モノづくりには嘘やごまかしが効かない。だからこそ、おもしろくもある」と語る小宮山栄社長

「モノづくりには嘘やごまかしが効かない。だからこそ、おもしろくもある」と語る小宮山栄社長

コミーの製品は、コンビニなどで使われている凸面鏡で国内シェア80%、「FFミラーAIR」では世界シェア100%を占めているという。このコミーの強さは、モノづくり屋としての製品性能への徹底した追及の賜物でもあったと言える。過去には、回転型看板やミラーボールなど、発売したものの失敗し撤退した商品もあるという。しかし、失敗の中から、自社にとって必要な学ぶべきことを学び次の製品開発へつなげていった。その結果が、広く世の中に受け入れられる新製品の開発につながったのだという。

小宮山社長は語る。

「モノづくり屋の世界ではひとたび問題が起こったら、商品をすべて回収して再発防止に全力を尽くさなければならない。そして、どうしてそうなったのか、原因を徹底的に追究することが不可欠となる。モノづくり屋には、この真実の徹底追究ができることが必要条件になる。モノづくりには嘘やごまかしが効かない。しかし、だからこそ、おもしろくもある」

企業データ
会社名 コミー株式会社
代表取締役社長 小宮山栄
所在地 埼玉県川口市並木1-5-13
業種 特殊プラスチックミラー製造販売
掲載日:2014年3月25日


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