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開業の心得

中小企業基盤整備機構 関東支部
アドバイザー 溝井 伸彰
1. 心構え
これから開業を目指す方にまず初めにお伝えしたいのは、開業後の責任は全て経営者にあるということです。そして、その様に考える事で失敗を最小限にすることが出来るのです。事業のスタート時には、予想外のことが起こりがちです。その時、責任の所在を他に求めていては経営者としての成長が望めないばかりか、タイムリーな対策を講じる事が出来なくなります。責任は、全て自分にあると言う事を肝に銘じましょう。第二に開業の目的を明確にすることが必要です。ただ、やりたいからやるという程度の考え方では事業は継続することが出来ません。何故自分は、この事業に取り組みたいのか。そのことを徹底的に自問自答し、可能であれば、経営理念まで作り上げておきたいものです。経営理念は、経営の基本的な考え方を明確にするものです。いわば経営理念は、自分自身との約束をするための文書であり経営者としての判断の拠り所になるものです。創業者精神をしっかりとまとめておくことによって、苦難を乗り切ることが出来るようになります。中小企業家同友会等では経営理念・指針作りの学習会を定期的に行っているようです。第三に家族の協力をしっかりと得る事が必要です。家族は、あなたの最も身近な協力者です。しっかりと説得できるだけの裏づけを持ちたいものです。

2. 事前調査の必要性
どの様な業種であっても開業前に事前調査を行うことが重要です。事前調査には、様々なものがありますが、大きく分類すると以下の4点になります。
@市場調査
A競合調査
B業種・業界動向調査
C立地調査
創業時には、調査に大きなコストを割けません。従って既存の資料をしっかりと収集することが必要です。その上で不足するものがあれば、自分でアンケート等を作り調査をする位の行動力が、起業家には求められます。 事前調査では、あなたが提供しようとする製品、サービスに対するニーズはどの程度のあると考えられるのか。消費者動向はどうなっているか。あなたが対象とする市場の規模はどの程度か。競合企業はどういう特性を供えどの様な展開をしているのか。業種・業界別動向調査では、あなたが展開しようとしている事業の収益性や一般的な課題点などを把握することが出来ます。ここでは社団法人金融財政事情研究会の「業種別審査辞典」等が参考になります。更に店舗を構える事業であれば、立地調査なども行う必要があるでしょう。 着眼点は、マクロから具体性へという考え方です。まずは、大括りにマクロな動向を把握し、その後、自社の事業コンセプト(自社の事業は、誰のどの様なニーズに対してどの様な独自能力で応えるのか)、を明確にした上で自社の市場の定義を行い、より具体的な調査を行うことです。「備えあれば憂いなし」です。しっかりと事前調査を行いましょう。

3. 事業計画
事前調査を行った後はそれをしっかりとした事業計画に落とし込む必要があります。事業計画の基本的な構成は国民生活金融公庫の開業計画や中小企業ベンチャー総合支援センターのビジネスプランオンラインスクールを参考にされると宜しいでしょう。構成は概ね以下のようなものです。
@開業の動機・目的
A自分の事業のセールスポイント・差別化の要因
B必要な資金の明確化と不足資金の確定及び調達方法の明確化。
Cマーケティング・販売の方法の明確化
D収支計画の立案
中でも特に重要なのは、資金計画とマーケティング・販売方法です。資金計画では、自己資金に見合った事業計画を作ることが必要です。一般論ですが借入額の目途は、自己資金の倍額程度を上限に検討すると良いでしょう。事業は小さく生んで大きく育てるのが鉄則です。急成長を遂げる企業であってもまずは、自己資金に見合った展開をしてそれを基に資本政策を作り成長期に大きく展開するものです。またマーケティング・販売方法については、具体的に顧客をどうやって獲得するのか、顧客との接点をどうやって作り上げるのかを明確にしなければなりません。この部分が出来ていないと事業開始後苦しむことになります。

4. 諸手続き
これらの準備が整って初めて事業をスタートすることになるわけですが、開業するためには、官公庁への届出などの諸手続きが必要になります。届出先は、所轄税務署及び都道府県税事務所または市区町村役所の諸税課になります。所轄税務署には、個人事業主の場合、開業届出書、青色申告承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書。法人の場合は、法人設立届出書、給与支払事務所等の開設届出書、棚卸資産の評価方法の届出書、減価償却資産の償却方法の届出書の提出が必要です。都道府県税事務所また市区町村役所税課には、個人事業主の場合、個人事業の開業等届出書、法人の場合は、法人事業の開始等届出書の提出が必要です。その他、業種によっては、許認可・免許・届出が必要になります。東京都のホームページの該当URLをご紹介しますが各都道府県のホームページで確認すると良いでしょう。

(関連URL)
中小企業家同友会全国協議会の経営指針作り体験のページ
http://www.doyu.jp/topics/experience.html
社団法人金融財政事情研究会の業種別審査辞典のサンプルのページ
http://www.kinzai.jp/jiten/sample_g0602.pdf
国民生活金融公庫の事業計画の立て方のページ
http://www.kokukin.go.jp/sinkikaigyou/qa/index.html
東京都許認可のページ
http://www.metro.tokyo.jp/ANNAI/TOCHO/MADOGUCHI/kyoninka.htm
(関連リンク)
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