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闘いつづける経営者たち


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04.これからも従業員と顧客の満足度がイコールであり続けなければならない

"感動人"は育つーおカネだけでは"人"は育たない

「ジャパネットたかたイコール高田明ではありません。次元は違いますが、ソニーの商品は井深さんから買っているわけではないでしょう。私がいなくなってもブランドを信じて商品を買ってもらえるような会社にしなければ…」

高田明という天性のパーソナリティを得て急成長を遂げてきた同社も、高田に依存しない新たなパラダイムへのシフトが課題になっている。そのことを高田自身が一番痛切に感じている。

時代が移り経営者が交代しても、風雪に耐えうるだけの企業価値や競争力を、伝統として企業体のなかに植え付けられるかどうか。いったん企業体の奥深いところを流れる強い力ができてしまえば、企業は揺るがない屋台骨に支えられるはずである。

伝統づくりのために高田が「日夜闘い続けている」というのが人材教育である。この2、3年は社員の研修に力を入れている。その心は高田の口癖である「感動人生を送れ」に集約される。

「社員の資質やモチベーションを高めるにどうずればよいか。おカネは一時的な効果があるが長続きしない。自分の仕事が誰かのためになっている、お客様や社会のためになっていると感じたとき人は精一杯励むことができる。そういう文化をどう作り出し継続させていくかです」

社員の全員参加でクレド(企業理念)を作り上げたのはそのためだ。

後継者選びについては「今掲げている会社の理念を本当の意味で実践できる人であれば同族にこだわる理由はありません。たまたま、その人が同族であればそれもよいでしょう。そろそろわたしも60歳になるのでちょっとゆっくりしたい」と笑みを浮かべながら話す。

むやみに品数は増やさない
コンビニ型で勝負する

「本当に自分が気に入ったモノ、責任の持てる範囲の商品でなければ扱わない。実際、当社では数十種類の商品が売り上げの8割を占めています」−高田はこうきっぱり言い切る。

商品を通して自分たちが得た感動や満足感を顧客がどうやったら感じてくれるかージャパネット品質を作り上げていくために自分たちはいま何をすべきなのか?高田、そして社員全員が同じ意識をもって番組を作り続けている

商品を通して自分たちが得た感動や満足感を顧客がどうやったら感じてくれるかージャパネット品質を作り上げていくために自分たちはいま何をすべきなのか?高田、そして社員全員が同じ意識をもって番組を作り続けている

「ジャパネット品質は、紹介する自分たちと同じ感動や満足感を購入したお客様が感じられること。だからそれを満たす商品・機能・品質を維持する企業文化を社員全員で作り上げ、保っていく。これこそがジャパネットたかたという企業の真髄だと思っています」

そのため高田は、いまは通販ビジネスの海外展開を考えていない。

「社員教育、組織の確立、コールセンターの充実など、いろいろな経営課題があります。ゆるやかに成長しながらジャパネット品質をつくりあげていく。それは3年かかるか、5年かかるか、わからないが、そこにめどがつかない限り、多角化するつもりはありません」

通販ビジネスは、専門店型や百貨店型など特徴を出さなければ生き残れない時代がくるといわれる。

高田は「ウチはコンビニ店型でしょうか。そんなに横に広い商品を扱っているわけではありませんから。売り場が狭いなかで、おにぎりやおでんで勝負するコンビニのように、絞り込んだ商品で勝負する存在でいたい。餅は餅屋ということで、情報機器を中心に、それに関連する健康や教育、癒しなどに力を入れたい」と話す。

継続する力が企業の価値と信用力を生む

高田は最近、「継続性」ということをよく口にする。

「最終的な企業の価値は継続することだと思っています。50年、100年続いている企業とウチはどこが違うか。"のれん"の重みですね。継続していること自体がすごいことに思えるのです。一つひとつ努力を積み上げてそこに至っている。ウチも100年後に残っている会社でありたい」

本社のある佐世保には勇壮な「佐世保独楽」の遊びが古くから伝わっている。「息長勝問勝競べ(いきなが・しょうもん・しょうくらべ)」のかけ声を合図に、一斉に独楽を廻し始め、どちらが長く廻せるか勝負する。

一番長く廻った独楽には「天下一」の称号が与えられる。高田は残された時間で「息長勝問勝競べ」に挑もうとしているようにみえる。


高田明プロフィール

1948年、長崎県生まれ。県立猶興館高校から大阪経済大学に進学。在学中に鍛えた語学力が認められ、卒業後は京都の阪村機械製作所で3年間、欧州駐在員として海外赴任を経験する。1974年、故郷の平戸に戻り実家のカメラ店を手伝いながら、1986年には佐世保で「ジャパネットたかたの前身」となる「株式会社たかた」を設立、ソニーショップとして分離・独立する。出演したラジオショッピングでの売り上げの大きさに驚愕し、1990年にラジオ通販事業に本格参入。91年にはラジオショッピングの全国ネットワークを完成させ、3年後にはテレビ通販事業にも乗り出す。1999年に現社名に改称し、2000年にカタログ通販事業とインターネットによるオンライン通販事業をスタートさせ、日本全国をカバーするメディアミックス事業の体制を整える。チラシや紙媒体に加え、佐世保市内に構えた本格的テレビスタジオですべての番組を自社スタッフで制作、全国配信する徹底した自前主義が特徴。

企業データ

株式会社ジャパネットたかた

〒857-1197
長崎県佐世保市日宇町2781
TEL.0956-26-1300(代表)

事業概要:通信販売業
設立:1986年1月
資本金:1億円
売上高:1,161億円(07年12月期)
従業者数:345名(08年1月現在)


掲載日:2008年9月 1日


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