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闘いつづける経営者たち


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04.日本一の仏壇屋が見る夢に終わりはない

国宝・重要文化財の修復

はせがわ福岡本店

はせがわ福岡本店

はせがわ福岡本店(福岡市博多区)には、精巧な彫刻が施された屋久杉の唐木仏壇がある。価格は数千万円。はせがわの技術の粋が集められて作られた逸品だ。同社の誇る技術と品質。それはグループ内で多くの世界文化遺産、国宝・重要文化財の修復を手掛けていることからもうかがえる。
 修復を本格的に担うきっかけは、1967年に新築された本願寺鎮西別院(北九州市門司区)へのご宮殿・須弥壇(お寺の仏壇)納入から。受注から納期まではわずか110日。だが、当時熟練の職人の多くは京都におり、はせがわでは難しい一部の仕事は京都へ依頼するほかなかった。「切腹する覚悟で臨んだ。発注する側も、引き受けてくださった職人さんも真剣勝負だった」と当時を振り返る。

修復作業の様子

修復作業の様子

結果は通常半年かかる事業が予定よりも早い93日間で納入。完成度の高さも認められ、84年には重要文化財・京都本願寺阿弥陀堂内陣の修復へとつながることになる。以後、清水寺や知恩院、二条城などの修復が相次いで同社に持ち込まれる。そして09年4月には10年をかけた京都本願寺御影堂の平成大修復が完了。約200年ぶりに創建時の姿を取り戻した。11月には社員全員で参拝に訪れる予定だ。

「お仏壇のはせがわ賞」

仏壇製作で培った技術を基礎とした文化財修復。そしてそこからのフィードバックこそ、はせがわの技術を裏打ちする。07年には文化財保存を担う技術者の育成に貢献することを目的として、東京藝術大学大学院に「お仏壇のはせがわ賞」が創設された。美術研究科文化財保存学保存修復専攻修士課程の卒業優秀作品に授与される。「当初は『はせがわ賞』だったが、『学術的な文化財保存に宗教との密接性を主張したい』との大学側の希望で、現在の名称になった」という。

日本の心と技を未来へ

長谷川裕一会長

長谷川裕一会長

仏壇という宗教的な商品とビジネスとの両立。それを実践できたのは、長谷川が一貫して実践してきた「お仏壇は『モノ』ではない」という姿勢に尽きる。そして、全社員がこの姿勢に共鳴したからこそ、同社が国内最大手の仏壇屋に成長できたのだ。
 08年4月、長谷川は会長に退き、社長職を実弟・房生に譲った。08年6月には社団法人日本ニュービジネス協議会連合会の会長に就任するなど社外活動に力を入れ、経営の一線からは身を引くことになったが、「日本の心と技を未来に継承するために、1000年先まで残る仕事をしたい。そうすれば、はせがわの仕事も1000年続く」と意気はますます盛んだ。「日本一の仏壇屋」が見る夢に終わりはない。

長谷川裕一プロフィール

1940年福岡県直方市生まれ。父・才蔵が創業した長谷川仏具店で、父の背中を見て育つ。中学卒業後に家業を継ぐと決心するも、両親の強い勧めで進学。龍谷大学文学部仏教学科卒業後の63年、念願の長谷川仏具店入社。67年チェーン展開を開始。79年「東京砂漠にオアシスを!」を合言葉に関東地区初出店。82年に父の後を継ぎ社長に就任する。88年福岡証券取引所、94年大阪証券取引所市場第二部に上場を果たし、宗教用具業界唯一の上場企業となる。08年4月には社長を実弟・房生に任せ、会長に退く。同年6月、日本ニュービジネス協議会連合会会長就任。日本伝統文化の普及や経済界の発展に身を捧げている。

企業データ

株式会社はせがわ

〒812-0026
福岡県福岡市博多区上川端町12-192
TEL:092-263-7600
事業概要:お仏壇製造販売、お葬式ご相談・紹介、霊園・墓石事業、国宝・重要文化財修復
創業:1929年9月
資本金:39億1,576万円
売上高:211億5,800万円(09年3月期、連結)
従業者数:1,149人(連結)


掲載日:2009年11月 5日


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