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闘いつづける経営者たち


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01.活動量計で新市場確立

業界初の製品

胸ポケットにつけるだけで、一日の総消費カロリー量が計測できる-。体脂肪計や歩数計など計測機器大手のタニタは、2009年4月に業界初となる活動量計「カロリズム」を発売した。1日のエネルギー総消費量(基礎代謝と活動量)を計測できるのが特徴。手のひらサイズの本体の中に3次元(3D)センサーを搭載し、従来の歩数計では把握できなかった家事やデスクワークなど上半身の動きも計測できる。また、睡眠時の代謝も把握でき、本体画面に1時間単位でグラフ表示できるため、1日の生活リズムも分かる。

発売開始半年足らずで売り上げは当初の年間販売計画の3万台を達成。初年度の販売計画を7万台に上方修正するなど、活動量計という新たな市場を立ち上げた。
 業界初の製品だっただけに、社内では「消費エネルギー量の9割を占めるのは基礎代謝。残り1割の活動量を測る意味があるのか」と否定的な意見もあった。だが、開発陣のリードにより製品化にこぎつけた。

女性も装着しやすいように改良された「カロリズムスマート」

女性も装着しやすいように改良された「カロリズムスマート」

発売後の顧客アンケートでは、若い女性向けのニーズも高いことが判明。ターゲットを発売当初に設定したメタボリック症候群が気になる40代だけでなく、健康にダイエットしたい若い女性にまで広げて、発売半年後には女性が好む新色も追加した。
 さらに、今年7月に発売した「カロリズムスマート」では、さらに小型化するとともに外装にアルミを使って高級感を出した。胸ポケットがない女性にも使いやすいよう、従来のクリップだけでなく、上着の内側から磁石を使って装着できるよう改良した。両製品累計でこれまでに約11万台を販売した。

他社の市場参入

同社は活動量計だけでなく、これまでも多くの新製品を開発し、新市場を開拓してきた。かつてはオーブントースターのOEM生産や体重計が主力製品だったが、1974年に「はかるもの」への進出方針を打ち出す。谷田大輔前社長の「世界にまだないものをつくろう」という方針の下、92年に世界初の体内脂肪計を、03年に家庭用体組成計を発売。新市場を確立し、ヘルスケアメーカーとして盤石の地位を築いた。08年に就任した谷田千里社長も「健康をはかる」製品を作り出していくと強調する。

だが、当然のことであるが、成長性が見込める市場には新規参入者が増える。活動量計市場でも同業の有力メーカーが続々と参入してきている。他社の派手な広告宣伝に押されるとともに、価格競争にも巻き込まれ始めている。市場開拓者としてのアドバンテージは薄くなり始めているように見えるが、それでも谷田千里社長は「他社の市場参入は我々にもメリットがある」と自信たっぷりに話す。

谷田 千里 プロフィール

1972年6月6日生まれ。97年佐賀大学理工学部卒業。97年(株)ニュートン入社、98年(株)船井総合研究所入社、01年(株)タニタ入社、05年タニタアメリカINC取締役、07年(株)タニタ取締役。

企業データ

株式会社タニタ

〒174-8630
東京都板橋区前野町1-14-2
事業概要:家庭用・業務用計量器(体組成計、体内脂肪計、脂肪計付きヘルスメーター、ヘルスメーター、クッキングスケール、活動量計、歩数計、タイマー、尿糖計、塩分計、血圧計、脈拍計、デジタルカロリースケール、体温計、温湿度計)などの製造・販売
創業:1923年3月
設立:1944年1月
資本金:5,100万円
事業所:東京営業所、大阪営業所、名古屋営業所、福岡営業所、北日本営業所(秋田県)
社員数:1,200人(グループ)


掲載日:2010年9月 7日


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