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闘いつづける経営者たち


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01.創業事業の造船部門、合併で再始動

IHIが大きな転機を迎えている。傘下の造船事業が同業のユニバーサル造船(川崎市幸区)と合併、新会社「ジャパンマリンユナイテッド」として再出発する。造船事業は言わずと知れたIHIの創業の事業。合併という大英断で、今後は好調なターボチャージャー(過給機)や航空機エンジンなど成長事業へのシフトをより明確にする。持続的な成長に向けて、「モノづくりの強さ」を強調する斎藤保社長の手腕が注目されている。新生IHIの針路に目が離せない。

統合による規模追求

環境負荷低減船に活路を見いだすが(イメージ)

環境負荷低減船に活路を見いだすが(イメージ)

最近、造船業界をにぎわせている“負のテーマ”が「2014年問題」だ。景気の低迷による船舶需要の低迷と、世界的な供給過剰により需要と供給のギャップが拡大。“船余り”の状況で船価が下落し、少ないパイを巡って韓国・中国勢との激しい受注競争を繰り広げている。円の独歩高の状況が続き、韓国・中国勢と比べ受注競争力が大きく低下。多くの造船所で手持ち工事量(受注残)が14年頃になくなる見通しで、事業継続のための対応策が迫られている。
 IHIが出した答えは統合による規模の追求だ。子会社のアイ・エイチ・アイマリンユナイテッド(IHIMU、東京都港区)が同業のユニバーサル造船(川崎市幸区)と合併、新会社「ジャパンマリンユナイテッド」として再始動する。当初は10月の計画だったが、手続きの関係から2カ月遅れ12月には実現する見通しだ。

総合力業界トップへ

IHIのセグメント別売上高構成

IHIのセグメント別売上高構成

合併により、IHIの造船事業への関係性は相対的に低下する。出資比率は現在の100%子会社から、統合会社で45.93%となり、会計上は連結対象から外れ、持ち分法適用会社となる。それでも「商品ラインアップの拡充や商品開発の迅速化、資機材調達力の拡大などの効果が期待できる。韓国や中国など海外造船所との激しい競争に打ち勝ち、総合力業界トップの地位確立とさらなる成長戦略の実現を目指す」と斎藤社長は意義を強調する。

両社の統合交渉は検討開始から実に4年を費やした。何度も交渉の行く末が危ぶまれたが、それでも両社を突き動かしたのは規模拡大の重要性だった。造船事業は他事業とも多くの接点がある。新会社の立ち上げを側面的に支援することで関連事業とのシナジー効果を追求。不振事業の復活を期待している。

成長分野へシフト

見方を変えると造船事業への関与の低下は、成長分野へのシフトをまい進する決意の表れとも見て取れる。不振に苦しむとはいえ造船事業は年商1630億円(12年度)で主要事業の一角。ここをどうカバーするのか。その答えは明白で、成長分野の加速だ。回転機械やターボチャージャー(過給機)、航空機エンジンの各事業は好調さが際立っている。事業構造改革とともに成長分野へのシフトを加速することでグループの成長力を推進していく。

斎藤保 プロフィール(さいとう・たもつ)

1975年(昭50)、東大工学部航空学科卒。学生時代に本当に空を飛ぶ航空エンジンを設計した。同年石川島播磨重工業(現IHI)入社し、初任地の瑞穂工場(東京都瑞穂町)ではエンジンの設計や組み立て、運用を担当。その後、相馬工場(福島県相馬市)の立ち上げを現場レベルで取りまとめるなど、航空・宇宙部門を長く歩み、IHIのモノづくりを知り尽くす。航空宇宙事業本部長時代はエンジン事業の収益性拡大をけん引した。06年執行役員、08年取締役、09年常務執行役員、11年副社長。山形県出身。趣味は読書と史跡巡り、奥の細道を7年かけて歩いた。

企業データ

株式会社IHI

東京都江東区豊洲三丁目1-1 豊洲IHIビル
03-6204-7800
事業概要:資源・エネルギー、造船、社会基盤、機械、航空・宇宙事業など
設立:1889年(明22)
資本金:957億円
売上高:5,592億円(平成24年3月期)


掲載日:2012年10月22日


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