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闘いつづける経営者たち


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02.生産の基軸は日本

本社工場。増改築前のメーンの工場棟(2012年9月)

本社工場。増改築前のメーンの工場棟(2012年9月)

オークマが手がける高付加価値機は、旋盤からマシニングセンター(MC)、複合加工機、研削盤まで合計約130機種に及ぶ。仕様やオプションを考慮すると約300種類になるという。「生産の基軸は日本」と強調する花木義麿社長はグローバルの観点を踏まえつつ、本社工場(愛知県大口町)の再構築で多品種少量生産に対応、納期短縮とコスト低減で製品競争力を磨くとしている。台湾工場で組み立てた工作機械の部品ユニットを“輸入”したうえで、経験豊かな技能工や鋳造などの協力会社に恵まれた国内で高精度・高機能の製品に仕上げるのが最適なモノづくりだとの考えだ。

不況でも根強いニーズ

マシニングセンター「MU-6300V」

マシニングセンター「MU-6300V」

花木社長は2008年のリーマン・ショックを経て、「日本での機械づくり」に自信を深めた。09年3月期に120億円の黒字だった連結営業損益は、10年3月期に150億円の赤字となった。しかし翌11年3月期には21億円の黒字と、2期ぶりに黒字に転換した。たとえ不況期であっても加工技術や生産性の改善をもたらす高精度・高機能機械へのニーズは根強く、ユーザーの声に懸命に対応したからこその結果といえる。

本社再構築計画の実行を花木社長が決断した背景には、1ドル=80円前後まで進行した円高局面がある。円高であっても日本でモノづくりが続けられる体制の構築が喫緊の課題だ。「マザーマシンである工作機械は日用の消費財とは異なり、高い品質を維持するために設計、製造ともに熟練を要する。つまり熟練技能者がいる日本でつくるのが一番だ。海外で生産するには規制があって、高級機は日本でつくらざるを得ない面もある」と花木社長は語る。

IT活用がカギ握る

こうした一連のモノづくり改革の中で、人材の有効活用とともにカギを握るのが新生産管理システムなどITの活用だ。「ITはツールであり、生産性向上を促す」(花木社長)。同システムでは、地域ごとに機種や仕様、数量などの需要を予測したうえで、部品加工、組み立ての生産計画、調達・発注計画を高精度に策定できるという。「そもそも当社では原材料費率が低いうえ、工作機械は内部の付加価値が高い製品。部材を調達し、加工して組み立てるのに現状の仕組みでは生産効率の追求、コスト低減が十分でなかった」との反省がある。IT化で生産をよく良くコントロールすれば安定生産や負荷平準化につながる。その情報システムも、数値制御(NC)と同様、現場の能力を最大限引き出すために自社で開発、対応するのが肝心との考えを示す。

“日本でつくって世界で勝つ”戦略を確固たるものにしたいオークマ。花木社長は「身をもって日本のモノづくりや生産性向上のあり方を示すこともメーカーの役割だと考える」と真剣に考えている。

花木義麿 プロフィール(はなき・よしまろ)

1942年(昭17)生まれ。愛知県出身。65年、名古屋大学工学部を卒業し、大隈鉄工所(現オークマ)に入社。99年常務、2001年オークマアメリカ社長、05年オークマ社長。精密工学会フェロー。数値制御(NC)装置「OSP」の推進役で、同社の技術陣の顔として知られる。「才気煥発(さいきかんぱつ)、切れ味鋭い技術者」「品格があり、基本思想にこだわる。論理的で実行力がある」といった社内外の声がある。趣味はゴルフ、サッカー観戦。「真摯(しんし)」を信条とする。

企業データ

オークマ株式会社

愛知県丹羽郡大口町下小口五丁目25番地の1
0587-95-9295
事業概要:数値制御(NC)工作機械(旋盤、複合加工機、マシニングセンタ、研削盤)、NC装置、工場自動化(FA)製品、サーボモーター、その他、製造・販売
資本金:180億円
連結売上高:1405億円(2012年3月期)


掲載日:2013年2月21日


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