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闘いつづける経営者たち


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04.中小メーカー独自のビジネスに挑む

少数派の顧客でもその希望を取り込んだ独自商品の開発を展開する

少数派の顧客でもその希望を取り込んだ独自商品の開発を展開する

現在、ファインの売上げ構成比は自社製品とOEMがほぼ半々。OEMは製薬会社や雑貨メーカーへの供給、あるいは広告代理店からのスポットで注文を受けることもある。自社製品としては、これまで幼児用製品のウェートが高かったが、最近は介護分野の製品の伸長が進んできた。


顧客情報をきめ細かくキャッチした製品開発

そうした中で3年目を迎えた直子社長の目に1つの方向性が見えてきた。花王、ライオン、サンスターといった大手トイレタリーメーカーの製品がひしめく売場で競争を仕掛けても優位には立ちにくい。どんなに優れた品質の製品をつくっても、へたをすると売場にすら並べてもらえない。
 でも、大手メーカーの製品にはどうしても満足できず、ファインの歯ブラシでなければという顧客は少なからずいる。市場のネットワークによってそういう顧客情報をきめ細かくキャッチし、それを製品開発に反映させていく。こうした観点に立った新たな取組みも始まった。

「歯科衛生士さんを呼んだ医工連携の勉強会を始めたのですが、単なる勉強会だと通り一遍のことしか聞けません。もっと突っ込んだ話が聞けないかというので、歯科衛生士のセミナーをお母さん方向けに開催し、お母さん方から歯科衛生士さんに悩みをぶつけてもらう。そうするとこれまでまったく予想もできなかったような話が飛び出し、それが私どもにも貴重な情報になったりするのですね。歯科衛生士と一般の人の認識の間に大きなズレがあることもわかります。その間をつなげることができるのも、私ども歯ブラシメーカーの役割です。そうしたソフトの提供でも、私どもは社会に貢献していくことができます」

幼児から高齢者までを対象に心と体の関連性という観点から口腔ケアを追求していく

幼児から高齢者までを対象に心と体の関連性という観点から口腔ケアを追求していく

心と体の関係性に着目したビジネス

清水社長がいま最も関心をもっているのは「心身医学」。自身も30代に体調を崩したこともあり、「心と体の関係性」に目を向ける。

「口は体の出入口。発する言葉や食べ物は、その人の人格も表すことがあります。その出入口である口をどうケアするか。そのことは心地よい生き方や幸せにもつながることです」
 2013年7月、NPO法人によるイベント「子育てメッセ」の一環で「乳歯を守るセミナー」を始めた。予想以上に参加者の関心が高かったことから以後毎月開催し、リピーターも増えつつある。

幼児への取組みで好感触を得たので、やがて中高年世代に対しても口腔衛生意識が高まるよう取組みを広げいく。超高齢社会に向け虫歯だけでなく歯周病のケアにも力を入れ、「8020運動」(80歳になっても自分の歯を20本以上保つという厚生労働省と日本歯科医師会の取組み)に貢献していきたいと意欲を燃やしている。

清水直子 プロフィール(しみず・なおこ)

1967(昭和42)年生まれ。1988年、貿易商社の宝通商に入社。1990年、宝通商を退社し、ファインに入社。1994年に取締役、2006年に副社長に就任。2010年、父、母に続く3代目の社長に就任する。歯ブラシというハードのみならず、幼児の口腔衛生セミナーなどソフト面にも着目し、心身の関連性を重視するビジネスにチャレンジする。

企業データ

ファイン株式会社

東京都品川区南大井3-8-17
03-3761-5147
事業概要:歯ブラシ製造・販売
資本金:2000万円
売上高:2億円


掲載日:2013年12月19日


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