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闘いつづける経営者たち


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01.歯ブラシ専門メーカーの誕生

歯ブラシ専門メーカーのファインは、創業65年・会社設立40年の業界では老舗の企業だ。大手メーカーの激戦市場にあってユニークな製品開発でその存在を知られている。長年にわたって築いた安定顧客に加え、清水直子社長みずから掲げる「心身医学」の取組みが新たな顧客層の掘り起こしにつながる予兆をうかがわせている。

ローソクメーカーから歯ブラシメーカーへ

1948年、ファインの前身の若松油脂化学工業所が大阪で創業された

1948年、ファインの前身の若松油脂化学工業所が大阪で創業された

ファインの前身は、大阪で創業した若松油脂化学工業所。清水直子社長の父・益男さんの叔父が1948(昭和23)年にローソクメーカーとして興した会社だ。当時は停電がたびたび起きる電力供給難の時代、ローソクは家庭の必需品としてよく売れた。

ローソク事業が安定すると若松油脂化学工業所は考えた。つぎに何をやるべきか。やるならやはり、みんなが日常的に使う消耗品がいいだろう。若松油脂化学工業所はあれこれ考えたすえ、大阪の地場産業である歯ブラシに着目し、その製造・販売に乗り出す。創業からちょうど10年目の1958年だった。それを機に法人組織化し、若松産業株式会社に改組と同時に病院を設立。医療法人も設立して地域の健康管理に特化していった。

1948年、ファインを創業した父の清水益男さん(左)と母の和恵さん(右)

ファインを創業した父の清水益男さん(左)と母の和恵さん(右)

その後、歯ブラシ事業は着実な成長軌道をたどる。薬局ルートなどで販売する自社製品のほか、大手スーパーチェーンのPB(プライベートブランド)商品も手がけた。さらに首都圏にも商圏を広げ、東京営業所長として関東地域を担当していた益男さんが1973年に歯ブラシ部門を若松油脂工業所から分離独立させ、現在の東京・南大井に本社を置き、2年後の1975年にファイン株式会社に商号変更した。

商社勤務から急きょ呼び戻される

貿易商社に勤務していた頃の直子さん。やがて両親に呼び戻されファインでの仕事が始まった

貿易商社に勤務していた頃の直子さん。やがて両親に呼び戻されファインでの仕事が始まった

現社長の直子さんは三人姉妹の末っ子。大阪生まれの2人の姉に次いで1967年、旗の台(東京都品川区)に生まれた。東京で生まれ育った直子さんは、都立雪谷高校を経て東洋女子短大(現東洋学園大)の欧米文化学科を卒業、貿易商社の宝通商(東京・日本橋)に入社した。

同社に勤務して貿易事務に携わったが、2年あまり経った頃、父の会社ファインが米国の人気キャラクターの版権を国内の他社から継承することになり、その実務に英語が必要なことから1990年、直子さんは急きょ呼び戻された。

清水直子 プロフィール(しみず・なおこ)

1967(昭和42)年生まれ。1988年、貿易商社の宝通商に入社。1990年、宝通商を退社し、ファインに入社。1994年に取締役、2006年に副社長に就任。2010年、父、母に続く3代目の社長に就任する。歯ブラシというハードのみならず、幼児の口腔衛生セミナーなどソフト面にも着目し、心身の関連性を重視するビジネスにチャレンジする。

企業データ

ファイン株式会社

東京都品川区南大井3-8-17
03-3761-5147
事業概要:歯ブラシ製造・販売
資本金:2000万円
売上高:2億円


掲載日:2013年12月10日


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