筆者には、“昭和のおやじさん”と畏敬と慕情を込めて呼ぶ人々がいる。
戦後の荒廃した日本で産声をあげ、小さな町工場から出発し、ついには世界に冠たる大企業を創りあげた創業者たち。
たとえば、“松下”の松下幸之助、“ホンダ”の本田宗一郎、“ソニー”の井深大などで、彼らはさしずめ“平成のおやじさん”とでも呼ぶべき、昨今の中小企業主にとっては、ときに神であり、憧憬の的であり、目標であることが少なくない。
その“昭和のおやじさん”のなかでも、本田と井深は年齢が近いということもあり、仲が良かった。
井深の名著に『わが友本田宗一郎』というのがある。
これに2人の対談がつづられているのだが、なかに次のような興味深いくだりがあった。

成功の条件
本田
井深