起業マニュアル

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個人事業のメリット・デメリット
個人事業のメリット・デメリット

個人事業は法人と比べて、開業や運営の手続きが簡単で費用もかからないメリットがあります。利益が少ないうちは税負担も少ないです。一方、法人に比べて社会的な信用に劣り、取引や融資、人材採用などでデメリットもあります。

個人事業のメリット

1.開業手続きが簡単で費用がかからない

個人事業は法人設立に比べて開業手続きが簡単です。税務署や都道府県税事務所、市町村に開業届を提出するだけですぐに開業できます。費用もかかりません。
法人の設立では登録免許税などが必要です。また、定款の作成や登記するまでには早くても1週間、長ければ1ヶ月超かかる人もいます。

2.税務申告が簡単

個人事業では毎年、確定申告を行います。白色申告より手間がかかる青色申告でも、経理ソフトを使って記帳し、確定申告をしている人は多いです。簿記の知識がない初心者でも使い勝手のよいソフトが販売されています。
法人では法人税の申告書を作成しますが、税理士に依頼せずに作成するには相当の知識が必要になります。個人事業より作成の手間もかかりますので、税理士に申告書の作成を依頼する法人は多いです。
個人事業でも税理士に依頼する人は少なくありませんが、法人税の申告に比べて税理士の依頼費用は安いことが多いようです。

3.利益が少ないうちは税負担が少ない

個人事業では所得税、法人では法人税を支払いますが、利益(所得)が少ないうちは法人より個人事業の方が税金は少なくなります。事業が軌道に乗るまでは個人事業で、利益が増えてきたら個人事業から法人化する人も多いです。
利益がいくらまでなら個人事業が有利かは、それぞれの個人や事業の状況によって異なりますので一概に示すことはできません。税理士に相談してください。

4.経理などの事務負担が少ない

個人事業では、事業主は国民年金と国民健康保険に加入することが多いです。手続きや事務の負担はあまりありません。
法人を設立して社長になると、会社から自分に給与を払います。給与計算を行い、所得税や健康保険(協会けんぽ)や厚生年金などの源泉徴収を行って納付しなければなりません。年末調整も行います。
個人事業で自分一人の場合、給与を支払うこともなく、給与計算などの事務負担はありません。収入から必要経費を引いた金額が所得(利益)となります。

個人事業のデメリット

1.社会的な信用度に劣る

個人事業は法人のように登記しません。また、法人よりも簡単に設立や運営ができる分、社会的な信用で法人よりも劣ります。個人との契約を避け、法人との取引を希望する企業もあります。

2.融資を受けにくい

個人事業は法人に比べて金融機関からの融資を受けにくいとされます。法人は個人と別人格で会計も別であるのに対し、個人事業は一体ですから、事業資金と個人の生活費の境目があいまいになりがちです。運転資金の融資の審査は厳しくなりやすいです。金融機関から評価されるには、金融機関の口座について、事業用と生活費の預金口座を分け、経理をしっかり行いましょう。

3.人材採用で不利

人材の採用募集活動において、個人事業は法人より不利になりがちです。法人は厚生年金や健康保険の加入が義務ですし、求職者には個人事業は小さい組織であるイメージがありますので、法人に比べて人気がありません。

4.利益が多いと税負担が重い

所得(利益)が増えると税額は法人よりも多くなります。所得税は累進課税で、所得金額が増えるごとに税率は上がります。また、個人事業税も課せられるようになります。

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