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起業マニュアル

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会計の基礎知識

昔、商業が一度の航海で得た利潤を帰国後に出資者に配分し精算する形態をとっていた時代には、現代会計のように多くの決まりごとはなく、たんに一航海間の資金の増減から損得を把握してきました。しかし、現代は永続企業を前提に企業経営が行われており、『資金の調達』→『資金の投下』→『利益の実現』の活動を繰り返し、企業として存続しています。そこでこれらの活動を数値化し、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表に反映させるため、さまざまな基本原則が現代会計においては規定されています。以下に、現代会計における基本知識として重要な事項を列挙します。

目次

取得原価主義

 取得原価主義とは、資産を取得した価額により貸借対照表に計上する考え方であり、実際に支払った、または将来支払うべき価額により計上することで貸借対照表の客観性を確保します。たとえば、A社とB社が同種同様の資産を同条件で購入し、それぞれが、100万円と200万円と異なる価額で計上すると、利害関係者が両者の財政規模を財務諸表から適切に判断できないため、問題が生じます。そこで、客観性のある第三者との取引価格により計上する事が規定されています。

 また、資産については、毎期の減価償却を通じて資金が企業内部に留保され、その留保額をもって老朽化した資産の交換を行う必要性があります。この場合の交換費用が取得価額と同額とする名目資本維持の観点からも取得原価主義が採用されます。

取得原価主義

 実現主義とは、収益を実際に「実現」した時期に計上する考え方であり、ここでいう「実現」とは、資産の販売および役務の提供により収受する現金または現金同等物の額が実際に確定することです。すなわち、売れそうだ・売れるかもしれないの段階では、実際に「実現」したとはいえず収益としては認識しません。

 また、発生主義とは、費用を実際に発生した時点で計上する考え方であり、各種引当金などについても、現金または現金同等物はまだ支出されていないが、将来の支出額を見積りで計上します。

 これは、収益は実現した物のみを計上し、費用は予見出来る物をも計上することで、財務安全性を確保する保守主義の考えによるものです。

費用収益対応の原則

 費用は、まず第一次的に発生主義の原則により認識されるが、期間損益の把握(法人の場合は、事業年度単位。個人の場合は、暦年単位。)については、認識された費用のうち、その期間の収益に対応する部分のみが計上されます。たとえば、その期間に仕入れた商品のうち、その期間内に売却されず在庫として残っている物は費用として認識されず貸借対照表に計上しなければなりません。この規定により、一定期間の損益を適正に把握する事が可能となります。

資本取引と損益取引

 資本取引とは、資金の調達源泉に増減をもたらす取引です。たとえば、借入金の返済がこれに該当し、借入金の返済は調達源泉の返済であるため、費用としては認識されません。

 これに対し、損益取引とは、その調達源泉の運用・投下に係る取引です。たとえば、売上・仕入・経費の支払がそれに該当します。また、借入金に係る利息は、損益取引に該当するため、期間損益の計算上、費用として認識されます。

家計と経営の分離

 期間損益の計算上、家計と経営の分離は適正に成されなければなりません。ここにいう家計と経営の分離とは、家計(個人または事業とは関係しない行為)に係る収入および費用を期間損益の計算上、損益計算書に反映させては成らないということです。たとえば、社長個人が保有している資産の売却額は売上高に計上しない、また、社長が個人的に家族旅行などで支出した金額は費用に計上しません。すなわち、家計と経営は別の財布であると認識し、両者を明確に区別する必要性があります。

会計の基礎知識

最終内容確認 2013年10月

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