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起業マニュアル

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企業支援サービスの活用:公認会計士
 公認会計士と顧問契約を結ぶ企業の多くは大企業ですが、公認会計士から得られるアドバイスは、中小企業においても将来を見据えた対策や経営の改善のために有効です。

 以下では、中小企業が公認会計士に業務を委託するメリットを考えてみます。

目次

公認会計士に業務を委託するメリット

1.会計・経営アドバイス

・財務分析と経営コンサルティング
 公認会計士は、会計・監査に限らず経営面のコンサルティング業務に応じることもできます。財務数値には会社の現状や将来を暗示するありとあらゆる情報が集約されています。公認会計士はこの財務数値を分析して経営全体の状況を把握し、専門知識と豊富な業務経験を活かして、適切な経営アドバイスを行います。

 また、経営改善を目的とした経営管理や経営分析の実施や、これらを効果的に行うための原価計算制度の導入やキャシュフロー計算書の作成等についても、専門知識と豊富な業務経験に基づく適切なアドバイスを行います。

 上記以外の項目についても、会社経営に関連するさまざまな悩みを相談する相手として、経営者のよき理解者となります。

・多岐にわたるアドバイス
 資金調達に関する金融機関との交渉や、法律等その他の専門家との相談においても、会計と財務に精通し、企業の実態を把握している公認会計士が同席することにより、各種アドバイザーとしての役割を果たすことも期待されます。

・経営に必要な多様な情報の提供
 公認会計士には、企業経営に必要なありとあらゆる情報が集まります。その情報の中には有益な法律上の特例や、融資、助成金、保証制度、中小企業庁の施策、ビジネスマッチング等、経営に必要な情報も多く含まれています。公認会計士のサービスを利用することで、企業経営に必要な情報をいち早く知ることができます。

2.今後の成長と適正な企業運営

 会社が成長し、組織規模が大きくなってきた場合には、資本・財務政策、社内管理体制の整備、資料の整備等について、今後の成長をも念頭に置いた対応が必要になります。会計と財務、経営に精通した公認会計士は、資本政策、社内管理体制の整備等について、現在だけでなく将来を見据えた取り組みへのアドバイスを行うことができますので、将来の成長を念頭に置いた適切な企業運営を支援します。

3.将来の上場を見据えた対策

 会社が成長し、証券市場への上場が視野に入ってきた場合には、上場のための準備を始めなければなりません。この準備には資本政策、社内管理体制の整備、上場申請書類や諸規程集その他の書類の作成、上場に関するさまざまな課題の事前抽出、上場審査対応、等の煩雑な業務が必要になります。

 しかし、通常の業務がある中で膨大な準備業務に対応することは多大な負担が伴います。公認会計士は資本政策、社内管理体制の整備等の上場準備事項に精通しており、上場後に必要となる監査の専門家ですので、上場後をも視野に入れた適時適切な上場準備を行うためのアドバイスを行うことが可能です。

4.業務委託(アウトソーシング)

・間違いのない経理業務
 記帳代行や給与計算、さらには支払管理などの経理業務を一括して公認会計士に任せることも可能です。記帳や給与計算にはある程度の専門的知識が必要となりますが、専門家である公認会計士に委託することで、間違いのない経理業務が約束されます。
 連結会計や企業再編等の専門性の高い事項についても、間違いのない会計処理と経理業務を行うことが可能となります。

・経費削減・業務の効率化
 経理業務を外部に委託すると、経理・事務人員を雇用して人件費を負担するよりも会社経費の削減を図ることができます。また、事務処理の手間が省かれることで本業に専念できるようになり、会社業務の効率化が可能になります。

・迅速な情報の入手が可能
 経理業務を外部に委託すると、正確な試算表を迅速に入手することができるようになります。その結果「今月やるべきこと」、「数ヵ月後のために今着手すべきこと」等が見えるようになり、将来を見据えた経営が可能になります。

5.信用度が高まる

 決算書は企業が自ら作成しますので、作成過程で自社に都合のいい決算書を作成する可能性も否定できません。そのため、企業が自ら作成した決算書は、たとえ内容が正しいものであっても、信憑性について疑念が生じ目に見えないマイナス面をもたらすことがあります。

 企業は、作成する財務諸表の適正性を専門家に判断させるために財務諸表の監査を受けることができます。監査を受けて適正性が保証された財務諸表は、金融機関や取引先に対する信用力が非常に高まります。さらに、取引先からの仕事の受注、金融機関からの資金の借入や第三者による出資等の資金調達の際に、信用性のある財務諸表を提示することができれば、交渉を有利に進めることができます。

 また、内部統制の状況や効率的経営がなされているか等についての助言も監査を受ける過程で得られますので、経営管理の観点からも監査を受けることは有効だといえます。

6.節税や税務に関する適時・適切なアドバイス

 公認会計士は会計・監査以外に税務の専門家でもあります。公認会計士と顧問契約を結ぶことにより、日常的に適正な税務処理や節税対策などの適正なタックス・プランニングのアドバイスを受けることができます。また、会計及び財務、税務を専門家が日常的に確認することで、将来のための効果的な節税対策や資本政策、その他経営上の検討を適時適切に行うことが可能となります。

 他にも公認会計士からアドバイスを受けられる項目として以下のものが挙げられます。

  • 対銀行折衝、融資の支援
  • 資本・財務政策
  • 会社の状況をタイムリーに把握するための月次決算の導入
  • 資金繰り管理
  • 経営計画策定
  • 組織再編
  • 株価算定
  • 財務デューデリジェンス
  • 内部統制(J-SOX)対応支援

 上記のように、中小企業が公認会計士に業務を委託するメリットは数多くあります。ただし、公認会計士と顧問契約を結ぶと報酬コストが発生します。メリットとコストを比較して、サービスの利用を検討しましょう。また、経営者によって経営上の悩みが様々なように、個々の公認会計士によっても得意な業務や分野は様々です。自身のニーズに見合った公認会計士を選ぶことが大切です。

(執筆・監修:公認会計士・税理士 小駒 望)


最終内容確認 2013年10月

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