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人事・労務
社内規定/賃金規定

目次

労働基準法においては、賃金の決定・計算方法、賃金支払い方法、賃金の締切・支払いの時期、昇給に関する事項等が就業規則の絶対的必要記載事項(必ず記載しなければならない事項)として定められている。しかし、賃金に関しては規定すべき事項が多いことから、就業規則の別規定として賃金規定を定めることが一般的である。

(●は賃金規定例作成上の留意点)

第1章 総則

第1条(目的)

本規定は、就業規則第○条に基づき、従業員の賃金・賞与に関する事項を定めたものである。

2. 臨時従業員およびパート社員についての規定は別途定める。

第2条(賃金の原則)

賃金は労働の対償として支給する。
2.不就業期間の賃金は本規定で別に定めるところによる。
3.会社の指示に基づかない就業に対しては、賃金を支給しない。

第3条(賃金の種類)

賃金の種類は次のとおりとする。

・賃金

基準内賃金
基本給(年齢給、勤続給、職能給)
役付手当
資格手当
家族手当
住宅手当
皆勤手当
基準外賃金
時間外勤務手当
休日出勤手当
深夜勤務手当
日直、宿直手当
通勤手当
その他

・賞与

他に基準内賃金の手当として付加給・地域手当等を、基準外賃金の手当として営業手当等を支給する例もある。

第2章 賃金の計算および支払い

第4条(賃金の計算期間および支払日)

賃金は、毎月10日をもって締め切り、前月11日より当月10日までの分を当月25日に支払う。ただし、支払日が休日にあたるときはその前営業日に繰上げて支給する。

労働基準法第24条第1項で、賃金は毎月1回以上一定の期日を定めてその日に支払わなければならないとされているため、各月の何日に支払うか定めておく必要がある。また、締切日についても具体的に定める。とくに支払日が休日にあたる場合、支払日を特定できるように定める。

第5条(非常時払)

次に該当する場合で、本人(死亡の場合は遺族)の請求のあったときには、前条の規定にかかわらず、既往の労働に対する賃金を支払う。

1)本人が死亡、退職および解雇された場合
2)本人またはその収入によって生計を維持する者の結婚、出産、疾病、災害による非常の場合、または本人の収入によって生計を維持する者が死亡した場合
3)その他やむを得ない事情と認められる場合

第6条(賃金の形態)

賃金は月額により定める。

第7条(中途入社・退職者の計算)

賃金計算期間中の中途において入社または退職した者の当該計算期間における賃金は、入社日以降または退職日までの日数について日割り計算とする。

第8条(遅刻、早退、外出の場合の計算)

従業員が遅刻、早退、外出等により所定就業時間の一部を勤務しなかった場合は、その時間に対する賃金は支給しない。ただし、就業規則に定めたもので会社がこれを承認した場合はこの限りではない。

2. 前項における休業時間の計算にあたり、10分未満の休業時間は10分として取り扱う。なお、賞与、昇給時において出勤率を計算するにあたっては、遅刻、早退、私用外出3回をもって欠勤1日に換算する。

第9条(休暇の取り扱い)

就業規則第○条に定める年次有給休暇および就業規則第○条の第○項から第○項までに定める特別休暇については、賃金計算上、所定就業時間就業したものとして取り扱う。

2. 就業規則第○条第○項に定める生理休暇については、休暇の第1日目についてのみ、所定就業時間就業したものとして取り扱う。

年次有給休暇は労働基準法で定められた労働者の権利であり、これを取得した労働者に対して、たとえば皆勤手当や賞与について不利益な取り扱いをすることは法の趣旨に反する(労働基準法付則第136条)。

第10条(支払方法)

賃金は、通貨で直接社員に支払う。

2.前項の規定にかかわらず、従業員が希望した場合は、その指定する金融機関の口座に振り込むことにより賃金を支払うものとする。その際、支払明細書は直接本人に交付する。

賃金は、直接本人に支払わなければならない(労働基準法第24条第1項)。たとえ未成年者の賃金であってもその親権者または後見人が代わって受け取ることはできない(労働基準法第59条)。また、銀行等への振込は本人の同意が必要となる。

第11条(控除)

次の各号に該当するものは、賃金支払の時に控除する。

1)法令で定めるもの
 所得税および住民税、各種社会保険料個人負担分

2)社員の過半数を代表する者との書面による控除協定に基づくもの
 福利厚生費用等

第3章 基準内賃金

第12条(基本給)

基本給は、従業員雇い入れの際の本人の学歴、能力、技能、経験、作業内容等を勘案して各人ごとに決定する。

第13条(役付手当)

役付手当は、管理監督の職にある者に、次のとおり支給する。

   1)部長  月額  65,000円
   2)次長  月額  50,000円
   3)課長  月額  45,000円

第14条(資格手当)

資格手当は、従業員(課長待遇以上の役職者を除く)が、資格を有し、かつその資格を活用する業務に従事する期間について支給する。

2. 前項における支給対象となる資格および資格手当の額については別途定める。

第15条(家族手当)

家族手当は、扶養する家族のある従業員に対し、次のとおり支給する。

   1)配偶者       月額  10,000円
   2)子(1人あたり)  月額   2,500円

第16条(住宅手当)

住宅手当は、次のとおり支給する。

   1)扶養家族を有する世帯主 月額  20,000円
   2)単身で居住する独身者  月額  10,000円

第17条(皆勤手当)

皆勤手当は、その月ごとの所定労働日を無遅刻、無早退、無欠勤で就業した者に対し、月額3,000円を支給する。

第4章 基準外賃金

第18条(時間外勤務手当・休日勤務手当・深夜勤務手当)

就業規則第○条に定める所定就業時間外に勤務した場合は時間外勤務手当を、法定の休日に勤務した場合は休日勤務手当を、深夜(22時から5時まで)に勤務した場合は深夜勤務手当を、それぞれ次の計算により支給する。

   A=家族手当、住宅手当を除く基準内賃金/1カ月平均所定労働時間数
   1)時間外勤務手当 A×1.25×時間外労働時間数
   2)休日勤務手当  A×1.35×休日労働時間数
   3)深夜勤務手当  A×1.25×深夜労働時間数

ただし、時間外勤務が深夜に及んだ場合は1.5倍、休日勤務が深夜に及んだ場合は1.6倍とする。

法定の労働時間を延長したり、休日に労働させた場合については、通常の労働時間または労働日の賃金の計算額の2割5分(休日は3割5分)以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない(労働基準法第37条)。

第19条(宿直手当・日直手当)

宿直手当または日直手当は、従業員が宿直または日直勤務に就いた場合は、1回につき2,000円から3,000円の範囲内で支給する。

2.常直者については、前項の規定を適用しない。

第20条(通勤手当)

通勤手当は、居住場所より会社まで通勤のための交通機関を利用する者に、原則として1カ月の通勤定期を基準として支給する。

第5章 昇給

第21条(昇給の原則)

昇給は、会社の業績および従業員各人の能力、勤務成績、勤務状況等について勘案し、原則として毎年4月1日付をもって実施する。

第6章 賞与

第22条(賞与の支給)

賞与は、原則として年2回(7月および12月)会社の業績に応じ、支給日現在3カ月以上在籍する従業員にこれを支給する。

第23条(賞与の算定期間)

夏期賞与の算定期間は、前年の11月16日より当年5月15日までとし、冬期賞与の算定期間は、当年5月16日より当年11月15日までとする。

第24条(賞与の算定方法)

賞与の支給額は、前条の算定期間における、従業員個人の勤務成績、勤務状況等を考慮して算定する。

2.賞与算定時における出勤率の算定にあたっては、就業規則第○条の年次有給休暇、第○条の特別休暇のうち慶弔休暇、配偶者出産の場合の休暇および生理休暇の1日目、業務上の傷病による休業日については出勤扱いとし、これを休業日数に含めない。

第7章 休業手当

第25条(会社の責任による不就業の取り扱い)

従業員が、会社の責に帰すべき事由による休業のため就業しなかった場合は、不就業1日につき、平均賃金の60%を下まわらない金額の休業手当を支払う。

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、使用者は休業期間中、各労働者に対し1日について平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならない(労働基準法第26条)。

第8章 付則

第26条

本規定に定めのない事項については、就業規則および法令の定めるところによる。

法令に定めのない場合、およびこの規定に疑義を生じた場合は、人事部長が決定する。

第27条

本規定は、平成○年○月○日より施行する。

最終内容確認日2014年3月

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