経営ハンドブック

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起業・開業
有限会社から株式会社への組織変更

目次

1.有限会社の扱い

新会社法が施行され、従来の有限会社は廃止され株式会社に一本化された。今後、新しく会社を設立する場合、有限会社は設立できない。ただし、新会社法施行前に設立された有限会社は、「特例有限会社制度」が適用され、引き続き有限会社として存続できる。
存続した場合、組織変更に関わる登記費用がかからない、名刺や封筒の名称を変更しなくてもよいなど、費用的なメリットがあるため引き続き有限会社として事業を行なう会社も多い。さらに、「特例有限会社制度」による有限会社では、社員数50名という上限や最低資本金制度が撤廃され、新株予約権や社債発行が可能になる。
一方、有限会社を通常の株式会社(株式譲渡制限会社など)に組織変更することも可能である。その手順を以下にしめす。

(1)株主総会を開き、「株式会社」の文字を用いた商号に変更する旨の決議を行なう。

(2)現在の特例有限会社についての解散の登記を行なう。

(3)商号変更後の株式会社についての設立登記を行なう。

尚、特例有限会社制度による有限会社は、新会社法上は株式会社の一種となる。 そのため、ここではそれ以外の株式会社を通常の株式会社と呼び区別している。上記の変更は会社の組織(形態)変更と言うよりも、商号の変更といえる。

2.通常の株式会社への移行費用

株式会社への組織(商号)変更手続を行うに当たっては、次の登録免許税が必要となる。

  • 解散の登記:3万円
  • 設立の登記:資本金額の1,000分の1.5(税額が3万円未満のときは3万円)

3.組織(商号)変更するメリット・デメリット

<メリット>

  • 社員が採用しやすくなる、広告宣伝効果が向上するなどの株式会社としての信用が得られる。
  • 取締役会、監査役会、委員会など柔軟な機関設計が可能となる。
  • 5年内に解散事由の登記がされている有限会社(確認会社)については、組織変更と同時に解散事由抹消の登記申請をすることができる。
  • 税務上不利益になることはない。

<デメリット>

  • 解散及び登記のための登記費用が6万円必要である。
  • 決算内容の公告しなければならない(義務が生じる)。
  • 取締役の任期が原則2年である(ただし、株式譲渡制限会社の場合は定款に記載する事により、最大10年にすることが可能)。
  • 既に取得している、会社所有資産等の名義変更が必要となる。
  • 株式会社の代表印の作成や、名刺、封筒、看板などを作り直す必要がある。

最終内容確認日2014年2月

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