経営ハンドブック

法律知識や経営診断など、起業準備段階から、実際に起業・開業後も使える豊富な情報。

起業・開業
はじめての起業論

目次

1.起業家の定義

起業家とは、事業を自らの意志で立ち上げ、事業を運営していく主体者であるといえます。 また、起業家には、ベンチャー企業の社長、繁盛店の経営者、フリーで活躍する専門家などがあげられる。

2.起業家のメリット・デメリット

起業家を目指すとき、自分なりのメリット・デメリットを想定し、それを覚悟しておく必要がある。一般的なメリット・デメリットとして以下のようなことがあげられる。

【メリット】

  • 会社の縛りがなくなる、就職せずに済むなど、組織の制約からの解放のメリット
  • 稼いだお金が自分のものになる、頑張れば収入がアップする、自分の給料は自分で決められるなどの金銭的メリット
  • 自分の人生を再設計し、新たな人生観や自己実現の枠が拡がるなどの自己成長のメリット

【デメリット】

  • 収入が不安定になったり、事業が失敗したときの破産などの金銭的なリスク
  • 会社員時代と比較して、ありとあらゆる実務・雑務をこなす必要がある
  • 社会的な信用が不安定になる
  • 場合によっては、家族に迷惑がかかる、自分の時間がなくなる

3.起業家に求められるマインド

■事業に対する強い意志や使命感

起業家として成功するには、お金儲けを超えた事業に対する意志や使命感をもつことが重要となる。
強い意志や使命感が、優れた商品やサービスを生み出す源泉となる。 こうした使命感のベースになるのが、何をもって顧客に価値をもたらし、どのように社会に貢献していくのかといった事業に対する明確なビジョンである。

■プラス思考

マイナス思考では、創造者としての新しい発想が生まれない。失敗をネガティブに捉え、気力が萎えてしまっては、何事もスムーズに運ばない。プラス思考であれば、可能性を追求し、障害を乗り越えるべきハードルとして問題解決を試みることができる。
起業家には、失敗をポジティブに捉え、成功に導くための通過点として物事を考えるマインドが大切である。

■強靱な忍耐力と精神力

創業当初は失敗の連続であることも少なくない。失敗してもフォローしてくれる人も少なく、あらゆることに自分で対処しなくてはならない。したがって、トラブルや辛い状況に耐えるだけの精神的なタフさが求められる。

■たえず学び続ける姿勢

起業家は、つねに学ぼうとする姿勢が必要である。経営実務の勉強などの学習をはじめ、日々の仕事、顧客・取引先・失敗から学ぶなど、あらゆる場面が学習の場である。

■豊かな人間関係

起業すると、良好な人間関係や豊かな人脈が事業の成否を分けることが多い。人間関係に強くなるには、「コミュニケーション能力」を磨く。コミュニケーション能力とは、他者と意思疎通し、共感を得る能力をいう。日常の対話のほか、Eメールなどを駆使し、双方向の情報や意思を交換する技能が必要になる。

■心身の健康

起業家の多くがハードなビジネス環境に身を置いている。不規則な生活や過度のストレスによって、心身の健康を悪化させ、事業の運営がままならなくなることも懸念される。心身の健康状態についても人一倍の自己管理が必要となる。

4.起業家に求められる技能

■事業プランを設計する能力

起業の際は、思いもよらぬことが日々発生する。目先の事に振り回されないために、全体像を分析し事業を設計する力が求められる。
プランを設計するとは、事業の問題・課題を明らかにし、その解決策と行動方法を明確にしていくことである。解決策に優先順位を付け、具体的な実行計画としてスケジュール化していく。

■計数管理能力

起業家は数字に強くなくてはならない。自社の決算書(損益計算書、貸借対照表など)を正しく作成し、的確な分析を行ない、経済動向やマーケットの動きを数値から把握できる能力が求められる。また、取引先や銀行、従業員などに対して、計数に裏付けられた的確な説明を求められる機会が増えている。

■マーケティング能力

マーケティングとは、商品の企画・開発、市場分析、販路開拓、販売促進、店舗運営など、商品やサービスを顧客に提供する一連の活動を指す。優れた事業アイデアがあってもこれらを売るためのテクニックに乏しければ、事業の成功は困難である。

■諸手続きの遂行の実務能力

起業家は広範なビジネス実務をこなさなければならない。創業当初は、自身であらゆる実務をこなすことになる。以下のような実務が必要になる。

  • 会社設立の手続き
  • 税務に関する実務
  • 雇用保険、社会保険などの実務
  • 公的助成や金融機関からの資金調達の実務

■インターネットなどによる情報活用

起業家にとって、ビジネスパートナーとの電子メールを活用した時間や場所を問わない情報交換、インターネット・WEBサイトからの必要情報の収集、インターネット・自社ホームページ開設による販売促進やオンライン販売の実践、といった情報活用は、事業展開の魅力的なツールとなる。パソコンは必須の技能として習得し、活用する。

最終内容確認日2018年2月

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