トップページ  >  起業する  >  経営ハンドブック  >  中小企業の退職金制度

中小企業経営
中小企業の退職金制度
退職金制度の導入企業は9割近くにのぼっている。法律で強制されているものではないが、退職金制度は従業員雇用上の必須の検討事項といえる。

目次

1. 退職金の算出法

1)一般的方法

最も一般的に採用されている退職金の算出制度は、「退職時の基礎額(通常基本給)×勤続年数別支給率」になる。

<事例>

退職金額=基礎額(退職時基本給)×支給率(下表参照)

勤続 支給率 勤続 支給率 勤続 支給率
1年 0 0.73 11年 6.87 9.01 21年 26.5 29.85
2 0 1.41 12 8.03 10.45 22 29.78 32.35
3 1.48 2.07 13 9.27 11.99 23 33.19 34.97
4 2.02 2.73 14 10.6 13.65 24 36.85 37.75
5 2.59 3.5 15 11.98 15.43 25 39.65 39.65
6 3.14 4.14 16 14.08 17.58 26 40.25 40.25
7 3.73 4.92 17 16.21 19.87 27 40.85 40.85
8 4.32 5.71 18 18.47 22.26 28 41.45 41.45
9 4.95 6.56 19 20.87 24.8 29 42.05 42.05
10 5.79 7.67 20 23.36 27.45 30 42.65 42.65

A=自己の都合による事由の場合  (自己の都合、私傷病、休職期間満了)

B=会社の都合による事由の場合  (会社の都合による解雇、死亡、定年、業務上の傷病)

一般的方式の特徴は、下記のとおり。

・年功序列型給与体系を反映し、勤続年数が長くなるにつれ支給率がアップする

・本人都合退職は会社都合退職よりも、支給率を低く抑えられる

2)点数方式(ポイント方式)

計算式は「(1年あたりの得点の累計+進級時の付加点)×単価」となる。
点数方式では在職中の貢献度を退職金額に反映させることができる。
また、基本給とは関係なく退職金を決定できるため、単価のアップを調整することによって将来の退職金額をコントロールできるという大きなメリットがある。

<事例>

算出方法:(経過得点累計+進級付加点)×単価

経過得点:各級の在籍年数により加算されていく得点

進級付加点:進級のお祝いとして別途付加する得点

等級 基準年数 経過得点 進 級

付加点
高卒 大卒
1級 2 5点 -点 -点
2 2 5 - -
3 3 15 10 -
4 3 20 15 -
5 25 10
6 3 30 20
7 3 40 50
8 4 50 60
9 4 60 70
10 4 70 80

(単価は1点につき1万円)

(計算例) 大卒勤続25年、進級のスピードが基準年数より各2年遅くなり、7等級で退職する場合の退職金
経過得点の累計 (10点×5年+15点×5年+25点×5年+30点×5年+40点×5年)=600点
進級付加点   (10点+20点+50点)=80点
支給退職金額  (600点+80点)×1万円=680万円

3)別テーブル方式

別テーブル方式とは、退職金のみを別枠で年次ごとに金額表示する方式をいう。
点数方式と同様に退職時給与とは完全に切り離されているため、退職金額表を調整することにより、将来の退職金支給額までコントロールできる。

自己都合退職金額表 会社都合退職金額表
勤続年数 退職金額 勤続年数 退職金額
5年 235千円 5年 470千円
6 300 6 564
7 370 7 658
8 446 8 752
9 529 9 846
10 617 10 940
 ・  ・
 ・  ・
 ・  ・
36 5,718 36 5,718
37 5,981 37 5,981
38 6,245 38 6,245
39 6,508 39 6,508
40 6,771 40 6,771

2. 退職金の形態と支払準備

1)退職金の形態

退職金の形態は、以下に大別される。

・退職一時金:退職時に一括して支払われる
・退職年金 :退職後、一定期間または生涯にわたり一定額の年金として支給される

2)退職一時金の支払準備

退職一時金は、退職時に一括して支給されるものであり、その名称は退職金手当、退職慰労金、退職功労報奨金などさまざま。
退職一時金は、一度にまとまった金額を支給することが通常であることから、企業はあらかじめ支払のための準備を行なう必要がある。
中小企業は退職一時金の支払準備方法として、「中小企業退職金共済制度」「特定退職金共済制度」を利用する割合が多い。

3)退職年金の支払準備

退職年金は、退職後、一定期間または生涯にわたり一定額の年金として支給されるものである。主な退職年金制度としては以下がある。

・確定給付年金:「厚生年金基金」「適格退職年金」
・確定拠出年金:「企業型確定拠出年金」「個人型確定拠出年金」

適格退職年金は将来的に廃止されることから、現在は、確定拠出年金制度の導入に関心を寄せる企業が増加している。


最終内容確認日2013年10月

Copyright © WizBiz Inc.
このコンテンツの著作権は、WizBiz株式会社に帰属します。著作権の承諾なしに、無断で転用することはできません。

テーマ別

  • 起業・開業
  • 新規事業
    経営計画立案
  • 経営診断
  • 販売促進
  • 中小企業経営
  • 法 律
  • 人事・労務
  • 経理・財務

業種・業態別

  • フランチャイズ
  • 小売業
  • 飲食業
  • サービス
  • 医 療
このページの先頭へ
起業するコンテンツ一覧
  • 事業計画作りや実際の起業準備そして開業まで。起業を目指す人の『こんな時どうする?』に応えます。

  • 法律知識や経営診断など、起業準備段階はもちろん、実際に起業・開業してからも使える豊富な情報を掲載。

  • 『国の補助金を活用して創業するには?』についてご説明します。

  • 中小企業や個人投資家にとってのメリットを、その仕組みや優遇措置について詳しくご紹介します。

  • 起業・開業を考えている職種の消費者利用動向がすぐにわかる、職種別データ一覧。

  • 200以上の業種・職種から選べる開業準備手引き書。

  • 最新のビジネストレンドや中小企業が直面する経営課題など、読み物コンテンツをまとめています。

  • 若手起業家にインタビュ—。「社会人起業」と「学生起業」それぞれの選択を対比しながら起業のカタチを探ります。