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経理・財務
はじめての財務管理

財務管理とは、狭義には「企業活動の元手となる資金をいかに調達し(資金調達)どのように使うか(資金運用)を管理していくこと」と捉えることができる。企業の資金に関連する活動全般の管理を、広い意味で財務管理と呼ぶ。

目次

1.財務状況の把握

●決算書の作成

財務管理は、まず、企業の財務状況を把握することから始まる。そこで会社の財政状態や経営成績を表した決算書(貸借対照表、損益計算書)の作成が必要となる。貸借対照表や損益計算書は以下のような流れで作成される。

1)取引の仕訳
2)総勘定元帳の作成
3)試算表の作成
4)決算修正仕訳
5)貸借対照表および損益計算書の作成

●決算書の活用

作成した決算書からは、企業の財務状況が分析できる。財務分析の手法は数多くあるが、以下のような観点の分析もある。

1)安全性の分析  <指標例:負債比率>

資本と負債および資産とのバランスをみることで、財政状態の健全性をみる。

  負債比率(%)   他人資本  

× 100%
  自己資本  

*負債比率は100%以下が理想だが、150%以下であれば優良といわれる。

2)収益性の分析  <指標例:売上高総利益率>

投下資本や売上に対する獲得収益の割合を計算することで、適正な利益率を上げているかどうかをみる。

  売上高総利益率(%)   売上総利益  

× 100%
  売上高  

*この数値が高いほど利益率が高い。数値が低いときには、仕入値が相場よりも高くないか、安易な低価格設定をしていないかといったことをチェックする。

3)生産性の分析  <指標例:付加価値率>

企業の生み出す付加価値の大きさを計算することで、その生産性の高さをみる。

  付加価値率(%)   付加価値額  

× 100%
  売上高  

*付加価値額は「経常利益+人件費+金融資産+賃借料+租税公課+減価償却費」または「純売上高-当期商品仕入原価」「生産高-(直接材料費+買入部品費+外注加工費+間接材料費)」で求められる。

4)成長性の分析 <指標例:売上高成長率>

売上高や経常利益を対前年度等で比較することで、業績の成長の度合いをみる。

  売上高成長率(%)     当期売上高    

-1) × 100%
    前期売上高    

*数字が高いほど、その企業は成長分野にあるといえる。業界平均や他社と比較すると業界内でのシェアの変化をみることができる。

2.資本の調達・運用

資金は、株主から調達した「自己資本」と金融機関からの借入等の「他人資本」に大別できる。借入金の返済や株主への配当は企業の収益のなかから行なわれるため、資本を調達する際には、今後どのくらいの収益が見込まれ、どの程度の返済等が可能かを把握(利益管理、資金管理)しておく必要がある。

●利益管理

利益管理とは収入と費用をバランスよくコントロールすることと考えられる。
収入に関しては、各商品ごとの需要動向に基づいた売上予測を立て、実績値と比較すること等を通して、その後の販売計画、ひいては商品設計の検討を行なう。一方、費用に関しては、費目別に発生する金額を明確に算出し、その費用の発生元を、部署ごとまたは商品ごとに配賦して、部門別または製品別にかかる原価を割り出す。

●資金管理

資金には短期資金と長期資金の2つがあり、資金管理を行なう場合にはそれぞれの調達と運用について考えねばならない。
運転資金を確保するための短期資金の調達方法には借入、受取手形の割引・投融資の回収等がある。
長期資金の運用では新規の設備投資、旧設備の増設・拡張があげられ、調達方法には長期借入、社債の発行といった外部金融手段と、利益の内部留保といった自己金融手段がある。

資金管理ではこれらの多種多様な組み合わせのなかから自社にとって最適な方法を選び、計画的に実行・管理する。そのためには、一定期間の資金の流れ(フロー)と資金の在高(ストック)の状況を把握し、状況の良し悪しを判断することが必要である。この管理には「資金表」などを利用する。

資金表には、以下のようなものがある。

  • 資金計画表...事業年度の営業成績の予測から資産、負債、資本の状況の予測を行なう
  • 資金運用表...一定期間内に資金がどのように調達され、運用されたかを明らかにする
  • 資金移動表...一定期間内にどれだけの資金が動いたか、その増少総額の動きを把握する
  • 資金繰り表...毎日の資金の出入りを記録し、日、月単位の資金の流れを把握する

最終内容確認日2013年10月

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