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中古品を販売するために必要な許可

本レポートは、中古品の売買を行なうリサイクルショップなどの中古品ビジネスへの参入をご検討中の方を対象として、古物営業法に基づく、古物営業の許可申請手続きなどを紹介している。

目次

1. 中古品販売ビジネスの拡大

従来は「汚い」「質が悪い」というイメージが強かった中古品ですが、最近では良質な古本や古着、中古自動車、中古パソコン、中古ゴルフクラブ、中古厨房機器などを扱う中古品販売ビジネスが登場。各分野でベンチャー企業が生まれ、成長を遂げている。

経済産業省の「商業統計調査」によると、骨とう品を除く中古品小売業(以下、中古品小売業)の事業所数は1985年頃より増加傾向にあり、 1997年以降の5年間には2倍近くの大幅増となった。また、販売額の推移をみても2002年の販売額は2,111億3,300万円で、5年前の調査に比べて2倍以上。1991年と比較すると実に1,552億4,400万円も増加していることからも、中古品小売市場が大幅に成長していることがわかる。

■中古品小売業(骨とう品を除く)の事業所数、従業者数、販売額の推移
1991年 1994年 1997年 2002年
事業所数(カ所)
個人(カ所)
法人(カ所)
3,173
582
2,591
3,469
813
2,656
4,189
1,110
3,079
8,106
2,789
5,317
従業者数(人) 7,098 8,677 11,053 27,613
販売額(百万円) 55,889 77,506 90,812 211,133

「中古品小売業(骨とう品を除く)」は、骨とう品、中古車、古書、切手、古銭などの小売業や屑物回収業を除く「中古品小売業」を指し、中古の衣類や貴金属以外に中古の家具、楽器、CD、電気器具、事務機器などの取扱業者が含まれます。
「商業統計調査」は、5年ごとに本調査が実施され、本調査の2年後に簡易調査が実施されます。
出所:経済産業省「商業統計調査」

2. 中古品を販売する際の許可

1)扱う中古品によっては許可が必要

中古品ビジネスへの参入にあたっては、取り扱う商品によって、「営業所または古物市場の所在地を管轄する都道府県公安委員会(所在地を管轄する警察署を経由)の許可が必要」になる。これは、警察行政上の必要性から売買交換などをする営業を許可制としているためで、「古物(こぶつ)営業法」によって定められている。なお、「古物」については「古物営業法施行規則」により次の13に区分される。

 1)美術品類
 2)衣類
 3)時計・宝飾品類
 4)自動車
 5)自動二輪車および原動機付自転車
 6)自転車類
 7)写真機類
 8)事務機器類
 9)機械工具類
10)道具類
11)皮革・ゴム製品類
12)書籍
13)金券類

※古物営業の許可は都道府県単位になるため、営業所が複数の都道府県にある場合には、それぞれの公安委員会の許可が必要。

2)古物営業法にでてくる用語

■古物

古物とは、古物営業法の規制の対象となる物品のことであり、以下の3つを指す。
1)一度使用された物品
2)使用されない物品で使用のために取引されたもの
3)上記1)または2)に幾分の手入れをしたもの

■古物営業

古物営業とは、次にあげる営業を指す。
1) 古物を販売、交換、または委託を受けて売買、交換する営業(=1号営業)
ただし、次の営業形態は除かれる。
・ 古物の買取りを行なわず、古物の売却だけを行なう営業(無償で引き取り、修理をして販売する場合など)
・ 自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行なう営業
2) 古物市場(古物商間の古物の売買や交換のための市場)を経営する営業(=2号営業)
・ 古物市場主(古物商間で古物の売買、交換をする市場を営む者)

■古物商

古物商とは、公安委員会の許可を受けて古物営業(1号営業)を営む者をいう。

■古物市場主

古物市場主とは、公安委員会の許可を受けて古物営業(2号営業)を営む者、すなわち古物商間で古物の売買、交換をする市場を営む者をいう。

■行商

行商とは、営業所を離れて取引を行なう営業形態をいい、「露店(道路などに設けられた仮設の店舗)」を出すことも行商に含まれる。なお、従業員に行商をさせるときは、「行商従業者証」を携帯させなければならない。たとえば、相手方の住居で新車の下取りをする場合や、中古車オークションに出品する場合なども行商に該当するため、行商従業員証が必要になる。

■競り売り

競り売りとは、オークションのように複数の買い手に価格の競争をさせて取引を行なう営業形態をいう。古物商が、古物市場主の経営する古物市場以外において競り売りをしようとするときは、あらかじめ管轄する公安委員会に日時と場所を届け出なければならない。

■古物競りあっせん業(3号営業)

古物競りあっせん業とは、古物の売買をしようとする者のあっせんを競りの方法(政令で定める電子情報処理組織を使用する競りの方法その他の政令で定めるものに限る)により行なうもので、インターネットオークションなどがこれにあたる。なお、古物競りあっせん業を行なう者は、営業開始の日から2週間以内に、営業の本拠となる事務所(当該事務所のない者にあっては、住所または居所)の所在地を管轄する公安委員会に届け出なければならない。

3. 古物営業の許可申請の手続き

1)許可申請書の提出先

古物営業を始めようとする人は、営業所または古物市場の所在地の所轄警察署長を経由して公安委員会に対し、原則として正副2通の許可申請書を提出しなければならない。

また、1都道府県に2つ以上の営業所または2つ以上の古物市場を有する場合には、いずれかひとつの営業所または古物市場の所在地の所轄警察署長経由で、同様の許可申請書を提出。業務内容に変更があった場合にも、原則として許可申請書を提出した警察署長に変更届を提出する必要がある。

2)欠格事由(許可を受けられない場合)

以下のような欠格事由に該当する者は、許可申請しても許可を受けられない。
 ・成年被後見人、被保佐人、自己破産者で復権していない者
 ・過去5年以内に禁固以上の刑を受けた者
 ・住居が定まらない者
 ・過去5年以内に古物営業の許可を取り消された者など

3)許可申請のためのおもな提出書類

許可申請書には次に掲げる事項を記載し、原則として正副2通を提出する。
 ・氏名または名称および住所または居所ならびに法人にあってはその代表者の氏名
 ・営業所または古物市場の名称および所在地
 ・営業所または古物市場ごとに取り扱おうとする古物にかかわる国家公安委員会規則で定める区分
 ・管理者の氏名および住所
 ・古物商の場合、行商をしようとしているかどうか
 ・法人にあってはその役員の氏名および住所

また、申請の際は以下の添付書類が必要になります。

■申請者が個人である場合
 ・過去5年間の履歴書および住民票の写し
 ・欠格事由に該当しないことを誓約する書面
 ・欠格事由に該当しない旨の市町村の長の証明書

■申請者が法人である場合
 ・定款および登記簿の謄本
 ・役員の過去5年間の履歴書および住民票の写し
 ・役員が欠格事由に該当しないことを誓約する書面
 ・役員が欠格事由に該当しない旨の市町村の長の証明書

■管理者にかかわる書類
 ・過去5年間の履歴書および住民票の写し
 ・欠格事由に該当しないことを誓約する書面
 ・欠格事由に該当しない旨の市町村の長の証明書

※古物市場主の申請には、上記のほかに「古物市場の規約」が必要。なお、インターネットを通じて販売する場合は、インターネットオークションのホームページのURLアドレスを使用する権限のあることを示す資料の添付が求められる。

また、申請の際には、手数料を納付する必要がある。提出書類の形式や手数料などの詳細については、所轄警察署の生活安全担当課に問い合わせを。

4)古物営業を営む際の遵守事項など

古物営業を営む人は、古物営業法に定められたルールを守らなければならない。次に示すルールのほか、行商や競り売りの際の許可証などの携帯義務、営業の制限、名義貸しの禁止、立ち入りや行政処分に関する規定などが定められている。

■標識の掲示

営業所や露店、古物市場の見やすい場所に、国家公安委員会規則で定める様式の標識を掲示しなければならない。

■管理者の選任

営業所または古物市場ごとに、業務を適正に実施するための責任者として、管理者1人を選任しなければならない。また、古物商や古物市場主は、取り扱う古物が不正品かどうかを判断するために必要な知識や技術、経験を管理者に習得させる努力義務がある。

■確認などの義務

古物商が古物の買い受けや交換などを行なう際には、相手の身分証明書を確認するか、署名文書を受領する義務がある。また、インターネットを利用することにより相手と面接しないで古物取引をする場合は、相手方による電子署名が行なわれた電磁的記録の提供を受けるなど、国家公安委員会規則で定める方法により相手を確認する必要がある。

■申告、品触れ、差し止め

古物商が古物の買い受けや交換などを行なう際に、その古物が不正品の疑いがあると認めるときは、ただちに警察官にその旨を申告しなければならない。また、盗品などの発見のために、警察署長などからその有無の確認や届け出を求められることがある(「品触れ」)。
なお、盗品または遺失物の疑いがある古物については、警察署長が古物商に対して一定期間の差し止め(保管命令)を行なう場合がある。

■取引の記録義務

古物商は、売買や交換などを行なった際には、帳簿もしくは国家公安委員会規則で定める帳簿に準ずる書類への記載、または電磁的方法により
1)取引の年月日
2)古物の品目および数量
3)古物の特徴
4)相手方の住所、氏名、職業、年齢および特徴
5)上記4)についての確認方法
を記録しておく義務がある(例外あり)。また、これらを記した帳簿などは3年間備え付け、保存しておかなければならない。

■古物商許可の返納義務

古物商許可は営業するために必要な許可。引き続き6カ月以上営業しない場合は、返納しなければならない。

<<本資料の利用にあたって>>

法律にはその内容により、さまざまな特則や例外があり、また法律が改正されることがあります。したがって、個別の事例については、所轄警察署などにご相談ください。


最終内容確認日2014年2月

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