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法 律
会社法への対応方法:株式会社編
会社法施行後、現在の株式会社が対応するポイント及び検討する際の考え方について下記紹介する。

目次

1. 起業にあたって必要な手続き

1)会社法で変わる株式会社の規制

■会社法の改正ポイント(非公開中小株式会社※の場合)
施行前 施行後
最低資本金 1000万円 1円
取締役の数 3人以上 1人以上
取締役会 必要 不要
監査役 必要 不要
取締役任期 2年 定款で10年まで延長可
監査役任期 4年 定款で10年まで延長可
取締役を株主に限定 不可 可能
会計参与 設置可能
種類株式の活用 活用しづらい 活用しやすい

※非公開中小株式会社とは、発行するすべての株式につき、譲渡制限の定めを設けている会社のうち、資本金5億円未満かつ
  負債総額200億円未満の株式会社

2)機関設計の種類

■株式譲渡制限(※1)中小会社が採用できる機関設計
中小会社(非大会社)
会計監査人(任意)設置会社 会計監査人非設置会社







取締役会
設置会社
(選択※2)
(9)取締役会+委員会(※3)+会計監査人
(8)取締役会+監査役会+会計監査人
(7)取締役会+監査役+会計監査人
(6)取締役会+監査役会
(5)取締役会+監査役
(4)取締役会+会計参与(※4)
取締役会
非設置会社
(3)取締役+監査役+会計監査人 (2)取締役+監査役
(1)取締役

※1 株式譲渡について会社の承認が必要である旨を定款で定めた会社
※2 取締役会設置会社では取締役は3名以上必要
※3 委員会とは、指名委員会、監査委員会および報酬委員会のことで、
    このような機関を置いている会社は委員会設置会社と呼ばれている
※4 会計参与とは、取締役と共同して計算書類の作成を行う税理士や
    公認会計士などの会計専門家のこと。
    職務は会計に関するものに限定され、業務監査を行う必要がない
    会計参与はどのようなパターンでの機関設計でも任意に設置できる

2. 起業にあたっての留意点・準備

1)取締役会、取締役の人数を検討する

a)取締役会の廃止を検討する

取締役会を設置しない会社では株主の権限が拡大されるため、あわせて株主総会の招集頻度が増えることや決議事項が増えることの問題についても検討する。

b)取締役会の運営を簡略化する

取締役会の運営や取締役にかかる責任・義務について、今回の法改正でどのような点が変わるのかを十分に理解したうえで検討する。

c)取締役の人数を検討する

取締役の人数を1人もしくは、2人にする場合は、取締役会の設置も廃止する必要があるため、取締役会の設置の是非とあわせて検討する。

2)監査役の廃止を検討する

監査役については、業務の範囲を見直すことができるようになっただけでなく、非公開の中小会社では、そもそも監査役を置かないことについても認められるようになった。

  監査役については、業務の範囲を見直すことができるようになっただけでなく、非公開の中小会社では、そもそも監査役を置かないことについても認められるようになった。

■監査役を設置しない、または業務を限定する場合の3つのパターン
(1) 取締役会の議事録の閲覧・謄写を求める際に裁判所の許可が不要になる
(2) 一定の事由がある場合に株主の取締役会召集請求権が認められる
(3) 取締役が会社に対し著しい損害を及ぼす恐れがあることを発見した場合に株主に対する報告義務が発生する
(4) 取締役等の責任の一部免除が不適用となる
(5) 株主による取締役の違法行為の差止請求権行使の要件が緩和される

一方、監査役を設置していない会社は、取締役の業務執行を監査する役割が失われてしまうので、代わりに株主の権限が強化される。
したがって、監査役の設置を廃止するかどうかを検討する際には、監査役の業務を遂行するだけの体制が整っているかどうかと、株主の権限の強化による影響を考慮することが必要となる。

 
■監査役を設置しない会社の株主の権限強化
(1) なし(取締役会を設置していない会社のみ認められる)
(2) 会計参与を代わりに設置する
(3) まったく廃止するのではなく、業務を会計監査に限定して設置する

3)会計参与の設置を検討する

会計参与の資格は、公認会計士か監査法人、税理士でなくてはならない。会計参与としての重い責任を負担するため、会社経営者との間に十分な信頼関係がないと、簡単には就任の承諾を得られないと思われる。現在の顧問契約先にそのまま依頼をするのが一般的な方法である。

4)戦略的な経営組織を作る

a)会計監査人を活用する

これまで大会社にしか認められなかった会計監査人を中小会社でも活用することができるようになった。費用も高額であり、決算業務も煩雑になるが、決算書について外部から高い信頼を得ることができるというメリットがある。

b)委員会設置会社について検討する

指名委員会、監査委員会および報酬委員会は、取締役会と会計監査人を置いていれば中小会社でも採用することができるようになった。 各委員会は、取締役会で選ばれた委員3人以上で組織をつくり、そのうちの過半数は社外取締役から選ばなければならない。 このように重要な機能を分化し、社外取締役を多く採用することにより、会社運営の透明性を保つことができる。

最終内容確認日2014年3月

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