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小売業
小売店の売上拡大を考える

本レポートは、小売店の経営者の方を対象として、売上拡大の施策を考える視点を紹介している。

目次

1.売上の構造を考える

小売店の売上高は、客数と客単価の積で求められることはご存じのとおり。しかし、より効果的な売上拡大を目指すには、売上の構造を理解したうえでポイントを押さえた施策を講じることが重要。まずは下図を参考に、自店の問題点がどこにあるか検証してみよう。

2.客数の向上を考える

商品を購入してくれる客数は、来店者数と商品の購入率の積によって計算できる。

1)来店者数を増やす

□適切な広告・宣伝ができているか?
  ・商圏を把握したうえでチラシ配布しているか
  ・地域のタウン誌などを使った広告・宣伝はできているか
  ・通行人を店に誘導するための看板や案内は適切か
□通行人からの店舗の視認性は十分か?
  ・看板は見やすい状態になっているか
□通行人を入店させる店頭の工夫はできているか?
  ・店頭のショーウインドーは季節感があるか
  ・店頭のPOPは期待感をもたせられるものか
  ・店内の雰囲気は販売商品に合っているか
  ・店頭の賑わいをうまく演出できているか
□固定客から新規客の紹介を引き出す工夫はしているか?
  (例)新規客を紹介してくれた顧客に商品券をプレゼントする など
□通行人の目を引くイベントやキャンペーンによる工夫はできているか?
  (例)店頭でのくじ引き など

(2)リピートの来店者
□顧客台帳は作ってあるか?
□よく来てくれる顧客を名前で呼べるか?
□顧客の好みに合った商品を勧めているか?
□DMなどで継続的に店をアピールしているか?
  ・年賀状だけでなく、季節の変わり目などの挨拶状は出しているか
□得意客に対するサービスは適切か?
  (例)割引券の配布 など
□顧客を固定化するための工夫はできているか?
  (例)友の会などによる顧客のサークル化、スタンプカードの発行 など

2)購入率を高める

(1)品揃え
□ターゲットとする顧客層を考えた品揃えになっているか?
□顧客に選択する楽しみを与えることのできる品揃えになっているか?
□顧客の声を映させた品揃えになっているか?
□季節に合った品揃えになっているか?
□競合店に勝てる商品の品揃えと価格になっているか?
□品切れによる機会損失は発生していないか?

(2)販促・接客
□商品に関する情報を提供できるPOPやプライスカードは付いているか?
□店内の滞留時間を長くできるような店づくりはできているか?
  ・店舗の清潔さはどうか
  ・BGMはどうか
  ・陳列は適切か
□顧客のタイプに応じた接客はできているか?
□店員の商品知識は十分か?

3.客単価の向上を考える

客単価は、購入単価と購入点数の積によって計算することができる。

1)購入単価を向上させる

(1)品揃え
□高付加価値商品の取り扱いはうまくできているか?
   ・割り引きしなくても売れる高付加価値商品の取り扱いはできているか
   ・輸入商品や地方の名産、鮮度の高い商品など競合店にない商品の取り扱いはできているか
□顧客が必要とする商品の品揃えはできているか?
  (例)顧客が欲しい商品を自由に書ける注文ボードを店頭に設置する など

(2)販売政策
□商品価格の理由の提示はできているか?
   ・顧客に納得して買ってもらえるような商品価格の適正さを告知できているか?
   ※POPやチラシを使って商品価値をアピールする
□人気商品を強くアピールできているか?
   ・人気商品ランキングを表示するなどの工夫はできているか
   ※特に高額商品が売れている場合には、積極的にランキング表示を行う
□プライスライン(価格帯の山)の整備はできているか?
   ・売れ筋商品のプライスラインを上方移動させるための工夫はしているか?
   ※ポイントは商品の品質の向上に合わせて移動させること
□顧客への生活提案はできているか?
   ・チラシやPOPを使ってライフスタイルのランクアップを提案しているか
   ※低価格志向の顧客も、自分の納得した商品なら出費はいとわないもの
□クレジットカードの取り扱いは可能か?
   ・人気の高いカード会社との提携はできているか
   ・複数のカード会社との提携はできているか
   ※カード会社に手数料を支払う必要はあるが、商品の販売チャンスは広がる

2)販促・接客

□顧客のタイプに応じた接客はできているか?
□関連商品を並べ、複数商品の購入を勧めているか?
   ・関連商品が見つけやすいレイアウトになっているか
   ・店員がTPOを考えて関連購買を勧められるような教育を行っているか
□セット販売の推進はできているか?
   ・特定商品のセット購入には割引サービスをする、あるいはおまけ商品をつけるといった工夫はしているか
□購買点数の規定によるサービスはどうか?
   (例)価格や商品種類にかかわらず、「○点以上お買いあげの方は△%引き」といった特別サービスを実施してみる など
□ついで買いの促進はできているか?
   ・スーパーで見かけるレジ前販売に適した商品はないか

最終内容確認日2018年2月

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