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飲食業
飲食店のトラブル対応手順:人身トラブル

本レポートは、飲食店の経営者や店長の方を対象として、 人身トラブル発生時の対処方法をご紹介するという目的で作成したものです。

目次

1.いざという時に見える店舗の実力

1)トラブル対処に必要なこと

何かしらのトラブルが起きた場合、大抵の人が驚いたりあせったりして、即座に対応できないものです。しかし、店舗内でトラブルが起きた時に、スタッフが何もできずに立ちつくしているというのは、その場にいるお客様の目には非常に頼りなく映り、時には怒りさえ覚えるものです。
日頃のサービスがうまくできていても、「いざ」という時の対応のまずさによって店の評価は下がってしまいます。特に、お客様やスタッフがケガをしたり突然倒れるといった人身にかかわるトラブルの場合、人命にかかわる場合もありますので、一刻を争う対応が求められます。
このような場合に、なによりも重要となるのが、
・ どのように対処すればよいかを知っていること
・ 落ち着いた態度で指示を出し、処置をすることができること
の2点です。
しかし、何をすればよいかを理解していなければ、落ち着いた行動などとれるものではありませんから、まずは、「どのような時に、どのようなことをすべきか」を理解していくことが求められます。本レポートは、そのような知識の修得をサポートするためのものです。

2)飲食店のトラブル対応

飲食店では、人身トラブルが起きた場合、2つの側面で対応していくことが求められます。最も重要なのは傷病者に対する措置ですが、同時に他のお客様への配慮や対処も必要になります。たとえば、グラスを倒して手を切ってしまったお客様がいれば、そのお客様に対する応急処置と同時に、飛び散ったガラス片を速やかに片づけたり、周囲のお客様に被害がおよんでいないか確認することも必要となります。
また、大きなけがをされたお客様がいた場合、他のお客様も落ち着いて食事をする雰囲気では無くなりますが、ケガをされたお客様を病院へ送り届けるといった処置が済めば、店の営業は再開されます。その時に、いかに早く通常の雰囲気に戻すことができるかというのは、それまでの対応の素早さ、的確さによって決まるといえるでしょう。
折角いらしていただいたお客様に対する気遣いも、大きな仕事のひとつなのです。

■他のお客様に対してしておきたい気遣い

  • どのように対処すればよいかを知っていること
  • 状況を説明する。
  • 周囲のお客様には被害がおよんでいないか確認する。
    →ガラスや水、吐瀉物などの飛び散り、他のお客様のいる席への倒れ込みなど
  • 楽しい食事の雰囲気を壊してしまったことに対してお詫びする。
    →理由はどうあれ、店舗で起きたことはスタッフが責任をもってお詫びする
  • 素早く清掃、片づけを行う。
  • 場合によっては、席を移動していただく。
  • 退店のご要望には快く応じ、お詫びの言葉とともにまたのご来店をお願いする。
  • そのトラブルに気づいていないと思われる席には、通常通りの営業対応を行う。

また、傷病者も大切なお客様やスタッフですから、応急処置後の気遣いも大切です。あわせて、下記のような対応も考えていかなければなりません。

■傷病者に対するフォロー

  • 病院へ行く場合は、できる限り同行します。また、家へお送りする時も同様です。
  • お客様であれば、連絡先を確認しておき、当日もしくは翌日、電話または直接訪問して容態を伺います。
  • スタッフであれば、軽いケガでも極力早く帰宅させます。また、家族への連絡も忘れずに行います。
  • 傷病者の容態を気遣い、頻繁に病院や先方の家族と連絡を取るようにします。

■店舗側に落ち度があった場合

  • 必ず病院や自宅まで一緒に行くようにします。
  • 当日、もしくは翌日、改めてお見舞いに伺います。
  • 傷病者の容態を気遣い、頻繁に病院や先方の家族と連絡を取るようにします。
  • 経過を見守ると同時に、家族の方へのお詫びや補償の手続きを行います。
  • 店長の上に経営陣がいる場合は、社長が先頭に立って対処します。

■その他

  • 店長の上に経営陣がいる場合は、店長は処置が一段落した時点で速やかに報告し、指示を仰ぎます。
  • 傷病者がスタッフで、しばらく働くことが難しいようであれば、早急にシフトを組み直したり、新しいスタッフを募集する必要があります。

3)マニュアルがすべてではない

マニュアルがあるからといって安心できる訳ではありません。マニュアルに書かれている内容を実践できるように、日頃から訓練などを行うことも必要です。
たとえば、
・ 店長から指示が出ても何のことか理解できない
・ 傷病者が2人以上いても、処置できるのは店長だけ
といった状態では、マニュアルがあっても何の意味もありません。
緊急時は一人ひとりの行動が重要になりますので、スタッフ全員がマニュアルを理解し「いざ」という時に適切な対応をとれるようにしなくてはならないのです。
本レポートは、基本的な応急処置の方法をまとめたものですが、実際に起きるトラブルでは、
・ 落ち着いて行動しているつもりでもうまくできない
・ マニュアルの通りにできる状態ではない
といったことも起こり得ます。
そのため、店長や社員は定期的に救急講習に参加するなど知識を深めるようにし、万全の態勢をとっておくことが求められます。
救急講習に関しては、最寄りの消防署や防災センターへお問い合わせください。

2.応急処置について

応急処置の基本的な手順は以下のようになります。

■重要

応急処置はあくまで一時的な処置に過ぎませんので、 大きなケガや心配が残る場合に限らず、
大したことがないと思われるケガでも、化膿したり、 数日後に症状が現れる場合もあるため、 必ず病院で診療を受けるようにします。

以下に、それぞれの方法について簡単に説明します。

1)観察

傷病者の意識があるかどうかを確認することです。方法は、

  • 大声で呼ぶ
  • 手足を叩く
  • 手足をつねる

などです。

2)止血法

出血している場合は、出血多量で昏睡に陥る恐れがありますので、速やかに止血する必要があります。
止血の手順は以下の通りです。

1)手足であれば、その部分を心臓よりも高く上げます。

2)直接圧迫止血法

  • 傷口に清潔なガーゼやハンカチをあて、手でしっかり押さえたり、包帯を少し強めに巻いて圧迫します。

3)間接圧迫止血法

  • 直接圧迫止血法で出血が止まらない場合は、間接圧迫止血法を併用します。
  • 直接圧迫をしたまま、出血部位より心臓に近い部分の動脈(止血点)を指や手で骨に向かって押さえます。

4)止血帯による止血法

  • 血管を縛り出血部の血流を止める方法です。
  • 止血帯はできるだけ幅5cmくらいのものを使い、傷口より3cm程心臓に近い、健康な皮膚を残した位置で締めます。
  • 棒に止血帯を引っかけて、ゆっくりとねじるように締めていきます。
  • 止血できたらそれ以上きつく絞めつけないようにします。
  • 止血帯をかけた場合は、かけた時刻を記録しておきます。

この方法は、血流を止めてしまうため、組織が壊死を起こす恐れがありますので、多量の出血の場合を除いては、安易に用いないようにします。

3)気道の確保

意識がない状態では、舌のつけ根がのどの奥をふさぐことにより、呼吸をしていない恐れがあります。その場合、ただちに気道(空気の通り道)を開放し、呼吸を再開させる必要があります。 気道確保の手順は以下の通りです。

1) 吐瀉物など口内に異物がないかどうか確認します。
2) 異物があれば、傷病者を横向きに寝かせ、指で掻き出します。
3) 仰向けに寝かせます。
4) 片手を首の下、もう一方の手を額にあて、頭を後ろに強く反らせます(口・のど・肺が一直線になるように)。
5) 舌のつけ根が前方に引かれてすき間が生じ、気道を確保することができます。
6) 多くの場合、これだけで呼吸が回復します。

4)人工呼吸

気道を確保しても呼吸が回復しない時は、直ちに人工呼吸に移ります。 ここでは、マウス・ツウ・マウス(口移し法)の手順をご紹介します。

1) 気道確保の際に額を押さえていた手を鼻へ回し、親指と人差し指で鼻をつまみ、鼻の穴をふさぎます。
2) 傷病者の口が開いていることを確認し、大きく息を吸い込み、患者の口のまわりにかぶせるようにして呼気を吹き込みます。
一度に吹き込む量は、深呼吸時の半分程度です。
3) 吹き込みながら横目で傷病者の胸を見て、吹き込みに合わせて膨らむかどうか確認します。
4) 胸が膨らんだら口を離し、鼻を押さえた手も離します。
5) 傷病者の胸が収縮し、息が吐き出されるのを確認しながら、大きく次の息を吸い込みます。
6) 4~5秒に1回のペースで繰り返します。

子供(10歳以下)の場合は、口と鼻両方を口で覆って息を吹き込みます。
ペースは4秒に1回(乳幼児は3秒に1回)の程度で、吹き込んだ呼気によって、みぞおちまで膨らまないように注意しながら行います。

5)心臓マッサージ

人工呼吸を数回行ってみて脈の回復がない場合は、外部から心臓を圧迫して、血液の循環をはかる必要があります。
心臓マッサージは必ず人工呼吸と併用します。下記の回数を守り、リズミカルに繰り返します。
・ 1人で行う場合 → マッサージを15回行った後、人工呼吸2回
・ 2人で行う場合 → マッサージを5回行った後、人工呼吸1回

心臓マッサージの手順は以下の通りです。

1) 傷病者を固くて平らなものの上に仰向けに寝かせて胸を開きます。
2) ろっ骨の下半分の上に、両手の手のひらを重ねて置きます。
指先に力が入り、ろっ骨や他の内臓を損傷しないよう、手の先を上向きに上げます。
3) ひじを伸ばして自分の体重を利用しながら、垂直方向に力を加え、胸壁が4~5cm下がる程度に圧迫し、すぐに力を抜きます。
*圧迫時の視線は、組んだ手に向けます。
4) 1分間に80回程度のペースで繰り返します。 *5、6歳以下の子供の場合は片手で2.5~4cm下がる程度、乳幼児の場合は指2本で1.5cm下がる程度圧迫します。

3.トラブル対応手順

1)火傷(やけど)をした

【確認事項】

  • 火傷の範囲は広いのか狭いのか。
  • 皮膚が白くなったり、黒くこげたりしていないか。

【対処】

■軽度の火傷の場合

  • 速やかに、水道水などの流水で最低20分程度冷やします。

*基本的には、痛みや熱さがなくなるまで十分冷やします。
*顔など、水道水をあてづらい箇所は、バケツに水をため、清潔なタオルなどを水で濡らして、患部にあてます。

  • 小さな水泡(水ぶくれ)ができた場合はそのままにしておきます。
  • 大きな水泡ができた場合は、裁縫の針などを火で十分にあぶって消毒した後、水泡を刺して、水分を絞り出します。
  • 患部の清潔を保ち、雑菌による感染を防ぎます。
  • 消毒して絆創膏かガーゼをあてます。

■重度の火傷の場合

  • 皮膚が白くなったり、黒くこげたりしている場合は、外傷が残る可能性が高いため、速やかに病院へ運ぶようにします。
  • 広範囲にわたる火傷の場合も、同様の理由から病院へ運ぶようにします。
  • 病院へ搬送する間や救急車が来るまでの間も患部を冷やしておきます。

*衣類が皮膚にくっついている場合は、脱がせずにそのまま冷やします。
*広範囲にわたる火傷の場合は、冷たい水で濡らしたシーツやタオルなどで患部全体をくるんで冷やします。

2)擦りむいた、指などを切った

【確認事項】

  • 傷は深くないか。
  • 出血はすぐに止まりそうか。

【対処】

■軽度の場合

  • 傷口が汚れている場合は、こすらないように気を付けながら、水道水でよく洗い流します。
  • 顔など、水道水をあてづらい箇所は、バケツなどに水をため、清潔なタオルなどで、そっと洗い落とします。
  • 清潔なガーゼで、出血している部位を3分程度しっかり押さえ、止血します。
  • 消毒液で傷口を洗い流します。
  • 必要に応じて、ガーゼをあて包帯をします。

■広範囲に渡る、傷が深い場合

  • 軽い傷同様、傷口を洗浄します。
  • 止血し、消毒します。
  • 傷口にガーゼをあて、包帯を巻いたまま、病院へ運びます。

■出血が止まらない場合

  • 救急車を呼ぶか、速やかに病院へ運ぶようにします。
  • 病院へ搬送する間や救急車が来るまでの間も、患部を圧迫しておきます。
  • 止血帯を使って止血している場合は、時間の経過とともに組織が壊死(えし)を起こすため、皮膚の色の変化に注意しながら、一時的に圧迫を解放する必要もあります。

3)頭、胸、腹などを強く打った

【確認事項】

  • 意識はしっかりしているか。
  • 体は普通に動くか。
  • 顔色は悪くないか。
  • おう吐していないか。
  • 吐き気はないか。
  • 耳や鼻から出血がないか。

【対処】

■軽度の場合

  • 軽い痛み程度であれば、特に問題はありません。
  • ただし、時間が経過してから気分が悪くなることもありますので、その危険性については告げておきましょう。

■「確認事項」にあるような症状が見られる場合

  • すぐに救急車を呼びます。
  • 体を動かしたり、むやみにもんだり、さすったりしてはなりません。
  • おう吐している場合は、吐瀉物による窒息の危険があるため、口を開き口内を確認します。
  • 口内に吐瀉物があれば、横向きに寝かせ吐瀉物を口から掻き出し、続いて気道確保の処置をします。

4)骨折、ねんざの恐れがある

【確認事項】

  • 患部を動かしたり、触るだけでも激痛が走らないか。
  • 患部が赤く腫れていないか。
  • 皮膚に出血斑や、内出血はないか。
  • 患部が変形していないか。
  • 骨が飛び出していないか。

【ねんざの場合】

  • 患部を水道水にあてるか、アイスノンなどで冷やします。
  • 痛みがひかない場合は湿布をし、包帯を巻いておきます。
  • 動けない場合は、患部が動かないよう、上下の関節に届く長さで、幅の十分ある添え木を使って固定し、病院へ運びます。
  • 添え木がない場合は、折り畳んだ段ボールを利用します。
  • 痛みはひどくないが歩くのが困難といった場合は、タクシーを呼ぶなど、家まで送る措置をとります。
  • 翌日になっても腫れがひかない場合や、痛みがしばらく続く場合は病院へいくように告げます。

【骨折の疑い、あるいは明らかに骨折している場合】

  • 救急車を呼ぶか、速やかに病院へ運ぶようにしますが、足やろっ骨などの場合は、動くことによって症状が悪化したり内臓を傷つける恐れがありますので、救急車を呼ぶようにします。
  • 骨折した骨が周囲の血管や神経を傷つける危険があるため、患部を固定し、むやみに動かさないようにします。
  • 固定は、患部の上下の関節に届く長さで幅の十分ある添え木を使います。患部が動かないよう、包帯やタオルを使って、添え木と体をしっかりと縛りつけます。
  • 固定したら、患部を冷やします。
    包帯などを巻いていますので、その上から冷やすことになります。
  • 足の場合は座布団などに乗せて高くする、手の場合は三角巾でつった状態にすると、多少痛みが緩和されます。
  • 病院へ搬送する間や、救急車が来るまでの間も、患部を動かさないように気を付けます。

5)鼻血が出た

【確認事項】

  • 特になし

【対処】

  • すぐに詰め物をし止血します。クビの裏などを叩くのは、間違った処置の仕方です。
  • 詰め物は時々交換しますが、中で乾いて皮膚に張り付いている場合もありますので、外す時には、詰め物を十分に水で濡らし、自然に外れるくらいまで柔らかくしてから外します。

6)子供がのどに何かを詰まらせた

【確認事項】

  • 意識はあるか。

【対処】

  • 舌の奥に指を入れておう吐させます(おう吐しない場合は下記へ)。
  • 赤ん坊であれば、口の奥につかえている物が見えるときは、逆さにして、背中を強く叩きます。
    立て膝をして、その上に子どもをうつ伏せにさせ背中を叩いてもいいでしょう。
  • 少し大きな子どもの場合は、後ろから抱きかかえるように両腕を体に回し、へその上あたりで前で手を組み、瞬間的に強く引きしぼります。
  • 意識がない時には、気道を確保すると同時に、速やかに救急車を呼びます。

7)アルコールを飲み過ぎておう吐した

【確認事項】

  • 意識はしっかりしているか(呼びかけや問いに反応できるか)。
  • 周囲のお客様に被害はないか。

【対処】

■意識がしっかりしている場合

  • 外へ連れ出し外気を吸わせます。
  • 水を飲ませたり、うがいをさせたりして気分を落ち着かせます。
  • もう一度意識や体調を確認した上で、速やかに帰宅を促します。

■意識がもうろうとしている、意識がない場合

  • 速やかに救急車を呼びます。
  • おう吐している場合は、吐瀉物による窒息の危険があるため、口を開き口内を確認します。
  • 口内に吐瀉物があれば、横向きに寝かせ吐瀉物を口から掻き出し、続いて気道確保の処置をします。
  • 救急車が来るまでの間は、横向きに寝かせたまま、毛布やコートなどで保温します。

【店内の対応・清掃】

■他のお客様への対応

  • 周辺のお客様やテーブルの足下などが汚れていないか確認します。他のお客様に被害があった場合は、最優先で対応します。
  • フロアでおう吐した場合は、周辺のお客様に席を移っていただきます。
  • 料理の提供などは、フロアの清掃が済むまで見合わせます。
  • 他の席が空いていない場合は、「申し訳ございません」とお詫びした上で、そのままお待ちいただくか、清掃が済むまで席を外していただくかを決めていただきます。
  • 気分を害されて退店されるお客様には、「申し訳ございませんでした」とお詫びし、再来店を促します。

■清掃

  • 速やかに清掃を行います。
  • 吐瀉物の量が多い場合はゴミ袋やバケツなどを用意し、ちりとりなどですくいながら捨てるようにします。この場合、においが広がらないように、バケツやゴミ箱の口は極力閉じておくようにします。
  • 乾いてくるとにおいが強くなるため、水を流したり、モップを何度かかけるようにします。
  • 場所がトイレの場合は、入り口のドアなどに張り紙をしておくようにします。
  • 清掃が終わったら、フロアスタッフは各テーブルを回り、「ご迷惑おかけしました」というお詫びの言葉と、清掃が終了したことを告げます。

■その他

  • 他のお客様の衣服が汚れた場合や店舗の修復などが発生した場合、クリーニング代や修復費の負担は、おう吐されたお客様との話し合いになりますので、そのお客様の連絡先を確認しておくと同時に、本人もしくは連れの方に、その旨を告げておきます。

8)突然倒れた

【確認事項】

  • 呼吸はしているか。

【対処】

■呼吸していない場合

  • 気道確保の処置をします。
  • おう吐をしている場合は口内を確かめ、吐瀉物があれば取り除きます。
  • 速やかに救急車を呼びます。
  • 横向きに寝かせ毛布やコートなどで保温し、なるべく動かさないようにします。

■呼吸している場合

  • 大声で呼びかけたり、手足を叩いたりして意識を戻します。
  • 意識が戻らなければ、速やかに救急車を呼びます。
  • むやみに体を動かさないようにします。
  • 口内に吐瀉物があれば、横向きに寝かせ吐瀉物を口から掻き出します

9)突き指した

【確認事項】

  • 患部を触っても激痛は走らないか(骨折はしていないか)。

【対処】

  • 骨折やひびの疑いがなければ、すぐに患部を冷水で冷やします。
    指を引っ張るのは誤った処置です。
  • 木片などを添え木にし、隣の指と一緒に包帯で固定します。
  • 翌日になっても痛みや腫れがひかない場合は、病院へ行くように告げます。

10)子供がアルコールを飲んでしまった

【確認事項】

  • 意識はあるか。
  • 痙攣(けいれん)をおこしていないか。

【対処】

■「確認事項」にあるような症状が見られない場合

  • のどに指を入れ、吐き出させます。
  • 吐かない場合は、コップ半分程度の水または牛乳を飲ませてから、吐き出させます。
  • 落ち着くまで、何度か繰り返します。
  • その後水や茶を飲ませます。
  • ごく少量なら問題ありませんが、歩行が怪しかったり、しっかりと話せない場合などは、病院へつれていくようにします。

■「確認事項」にあるような症状が見られる場合

  • 速やかに救急車を呼びます。
  • 水などを飲ませたり無理に吐かせようとすると、のどに詰まる恐れがあるので控えます。
  • 救急車が来るまでは、毛布やコートなどで保温します。
  • 呼吸しているかどうか気を付けます。
  • 呼吸が弱くなってしまったら、気道確保、人工呼吸などを行います。

11)洗剤や薬品などを飲んでしまった

【確認事項】

  • 何を飲んだのか。
  • 飲んでしまったものの成分は何か。
    *飲み込んだものの成分によって対処が異なります。
  • どれくらいの量を飲んでしまったのか。

【対処】

■台所用洗剤・石けん

  • まず吐かせます。
  • 水を飲ませ、病院へつれていきます。
  • 医師に飲んでしまった商品を手渡し(商品を持ち出せない場合は、商品名、成分などを控えておきます)、どれくらいの量を飲んでしまったか報告します。
    *洗剤の成分によっては、体内への吸収を早める結果となるため、牛乳を飲ませるのは避けます。

■漂白剤

  • 大変危険です。
  • 大量の牛乳を飲ませ、病院へつれていきます。
  • 救急士または医師へ飲んでしまった商品を手渡し、どれくらいの量を飲んでしまったか報告します。

■トイレ用洗剤・廃水パイプ用洗浄剤

  • 少量でも危険です。
  • のどを痛めるなど、吐かせると危険な場合もありますので、速やかに病院へつれていきます。
  • 医師に、飲んでしまった商品を手渡し、どれくらいの量を飲んでしまったか報告します。

12)ガス漏れ、一酸化炭素中毒で人が倒れた

【確認事項】

  • 倒れた人の意識はあるか
  • 倒れていない人の容態はどうか

【店内の対応】

  • 一酸化炭素中毒は、多くの場合、ガスコンロや七輪などの燃焼に対して、換気が不足して起こりますので、一番に行うことは、換気をよくすることです。
  • また、ガス漏れも同様に換気不足によって室内にガスが充満しますので、換気を最優先して行います。
  • すべての窓やドアを開放し、換気扇やファンを作動させます。
  • 火のついている器具はすべて火を消し、ガスは元栓から閉じます。
  • ガス漏れの場合は、火の元に注意します。

【対処】

■人が倒れている場合

  • 屋外や風通しのよい場所へそっと運び出します。
  • 意識がない場合は、頭を後ろにそらせ気道確保の処置をします。
  • 速やかに救急車を呼びます。
  • 救急車を待つ間は、寝かせたまま毛布やコートで体を保温します。

■倒れてはいないが、現場にいた場合

  • 体内の酸素を使い果たしてしまう可能性もあるため、風通しの良い場所に座らせ決して動かさないようにします。
  • 大丈夫なようでも、翌日になって意識を失うこともありますので、念のため、現場にいた人は全員病院へ行くようにします。

ここでは、照明計画を立てる際に留意すべき基本的なポイントを紹介する。ちなみに各照明メーカーのショールームに足を運ぶことをお勧めしたい。照明器具の大きさや明るさ、光の広がり方、演出効果などを実際に確かめたり、専門家からアドバイスを受けたり、実現したいイメージを伝えて具体的な計画づくりを依頼することができる。

4.救急車を呼ぶ場合

1)告げることを整理しておく

救急車を呼ぶ場合、次のことを告げる必要がありますので、落ち着いて話をすることができるよう、内容を整理しておきます。

■119番通報時に必ず聞かれる内容

1.事故のあらましと、ケガの程度
2.ケガ人の、名前、性別、年齢
3.救急車にきてほしい場所(区、町、番地、目標になる建物など)
4.通報者の名前と電話番号

2)救急車が来たら

1.サイレンの音が聞こえてきたら、目標になる建物の前まで出て、大きく手を振って誘導します。 2.傷病者の状態、行った応急処置の内容を説明します。
3.一緒に乗り込む場合は、支払いを立て替える必要があるかもしれないため、お金を用意しておきます。

3)救急車の利用について

救急車の安易な利用は、本当に必要としているケガ人や病人の命にかかわることもあります。そのため、次のような時は救急車の利用はできません。

■救急車が使えないもの

  • 緊急性のない軽いケガや病気
  • ケガや病気でない泥酔者
  • マイカーやタクシーなどで病院へ行ける場合

とはいえ、人命にかかわる場合もありますから、判断に迷った場合は救急車を要請するようにします。また、119番へ電話して救急車の要不要について確認したり、処置について相談することもひとつの方法です。

<<本資料のご利用にあたって>>
本レポート中でご紹介した治療(対処)法の効果については、体調・体質、持病などの個人差もありますので、必ず医師などの専門家にご相談ください。

最終内容確認日2013年10月

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