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パソコンで業務効率化:病医院

本レポートは、パソコンを導入しているものの十分に活用できていないとお悩みの、病医院の経営者やシステム担当者および業務担当者の方を対象とし、パソコンやソフトウエア(ソフト)を活用して業務を効率化する際のポイントを説明している。

目次

1. パソコンの活用による業務の効率化とは

本レポートでは、基本的には開業している病院や医院、および薬局までの事業活動について説明している。病院の場合は病床数が100床前後の規模までを想定。効率化の対象となる業務は以下のようなものがある。

  • 検査、診察予約管理
  • 入退院管理(入院台帳作成)
  • 診断書作成
  • カルテ作成
  • 看護師勤務管理(当直管理を含む)
  • 処方箋作成
  • 画像付き薬剤情報書類
  • 薬局などの本部機能については、企業規模の大小に関わらず販売業以外の業務として存在するものとする(社長、店長などが担当する業務も含む)

2. まずは間接部門を効率化しよう

1)営業上の留意点

一般的に、次の点に留意してソフトの選定や業務の見直しを行なうと、1割程度の人員削減(もしくは他部署へのシフト)が可能になるといわれている。もちろん、業務時間の短縮という側面でも効果が得られ、コスト削減などの効果も期待できる。

人事関連のソフトとしては、看護師の勤怠管理、社会保険などの管理、年末調整などの書類の出力、役所などに対する提出書類への対応機能があることが重要。一般企業が利用するソフトでも代用できるので、業務の流れに沿って必要な機能の検討をすること。

病医院の場合は保険点数の計算や高額療養費の計算、保険証の種類による書類の作成などが必要だが、書式が定型化されている書類についてはできるだけ簡単にデータを入力できるソフトを選ぶとよい。なお、経理関連のソフトについては、多少のカスタマイズが必要になることも。

3. 診療事業関連業務の効率化

予約管理ソフトを使えば、患者ごと、日ごと、診療ごと、検査ごとに分類し、患者情報と連携した管理が可能。また診療内容や検査内容に応じた、時間管理と検査薬などの管理も。インターネットで患者自らが、診察予約登録や変更ができるソフトもある。

入院施設をもつ病院の場合は、入退院管理(入院台帳作成)が必須。患者情報とともに食事や投薬、検査、診療の管理もできる。また、入院情報を会計項目に変換することで、会計処理の効率化も可能。

カルテ作成支援機能もある。患者情報を基に患者カルテの作成、管理(検索)、薬袋まで作ることが可能。また、診断書や診療情報、紹介状、証明書などの各種書類の記入も。

投薬については、画像付きの薬の説明書を提供するほか、投薬内容を記したシールなどを印刷して提供できるソフトも。さらに、厚生労働省の診療報酬情報提供サービスのホームページで提供されている傷病名マスター(レセプト電算処理システム)の傷病名とICD-10コード(国際傷害疾病分類第10版)を検索できる機能なども備えており、投薬の頻度の少ない疾病の薬品の検索など、処理スピードも改善される。

このように、受け付け後の診療から会計までの業務が一連のデータで処理できるようになれば、点数計算や投薬点数に応じた会計の自動化が実現され、薬品名も医師が入力したものがそのまま活用されるので、カルテの読み間違いなども防止できる。

インターネットで自院を紹介することも検討するべき。まずは医院の診療時間、休診日、医院の案内図などを告知できるホームページを作成し、段階的に検査や診断の予約など、患者の利便性が向上するような仕組みを加えていくとよい。

4. データをバックアップしよう

何らかの原因で突然パソコンがクラッシュするといった万一の場合に備えて、ソフトで作成した様々なデータは必ず「バックアップ」して、外付けのハードディスクなどに二重保存しておくこと。
バックアップソフトにも、製品版からシェアウエア、フリーウエアまで、さまざまなソフトがある。機能に大きな違いはないが、できるだけバックアップの手間を省いてくれるソフトを選ぶこと。自動的にバックアップを実行してくれるソフトもある。

最終内容確認日2018年2月

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