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サービス業
データ入力代行業
データ入力代行業とは、伝票、申込書、アンケート、名刺、カタログなどの紙媒体情報をパソコンに入力し、デジタルデータに変換する作業をアウトソーシングで請け負う業態である。入力対象とするデータの種類には、文字、図やイラスト、CADデータ、音声など、様々なものがある。

経済産業省「特定サービス産業実態調査」によると、情報処理・提供サービスの市場規模(主業の年間売上高)は、2006年から2009年まで4兆円強で推移していたが、2010年調査では、3.4兆円と大幅に減少した。2010年の情報処理・提供サービス業の事業所数は6,637事業所で、従業者規模別に見ると「10人~29人」規模で1,411事業所、「5人~9人」規模で1,916事業所、「4人以下」規模で1,857事業所となっている。10人未満の事業所で6割弱、30人未満の事業所で8割弱という構成になっている。
なお、本調査の「情報処理・提供サービス業」には、委託された計算を行なうサービス、パソコンにデータを書き込むデータエントリーサービス、各種データを収集、加工、蓄積し、情報として提供するデータベースサービス、ユーザーのシステムの管理運営サービス、市場調査などの調査サービスが含まれている。

データ入力代行サービスを必要とする場面としては、たとえば以下のようなケースを挙げることができる。
(1)管理システムを導入しているため、定常的にデータ(会員情報など)のマスター登録を行なう。
(2)(アンケート結果など)紙媒体情報を分析しやすくするため、データベース化を行なう。
(3)管理コスト削減や省スペース化を実現するため、紙資料(社内資料など)のデータベース化を行なう。
上記のようなニーズは、今後も引き続き存在すると考えられるが、差別化がしにくい業務であり、近年人件費の安い諸外国への外注化も進み価格競争が激しくなっている。このため、価格競争に負けない業務の効率化や、非価格競争力の強化が必須であるといえる。

目次

1.起業にあたって必要な手続き

データ入力代行業を開業するにあたって必要な手続きはとくにない。一般の開業手続きとして、個人であれば税務署への開業手続き等、法人であれば、必要に応じて、健康保険・厚生年金関連は社会保険事務所、雇用保険関連は公共職業安定所、労災保険関連は労働基準監督署、税金に関するものは所轄税務署や税務事務所にて手続きをする。

2.起業にあたっての留意点・準備

・情報セキュリティ対策
2003年の個人情報保護法の制定後はとくに情報セキュリティに対する意識が高まっており、セキュリティ方針が不明確・不十分な状態では受注は困難となっている。内部の情報管理体制をしっかりと構築し、第三者機関の認証として認知度の高いプライバシーマークやISO27001などは、取得を目指したい。認証取得後は、自社の情報管理体制を内外に明確に説明できるよう書面などで明示しておくことが重要である。

・入力スタッフの確保
データ入力代行業にとっては、入力スタッフが商品である。どのような特徴のどのような品質のスタッフを確保しているのかが会社の特徴を決めるポイントとなる。価格競争力を付けるためには、国外を含めた企業とパイプを持つ、国内の在宅ワーカーを抱え込む仕組みを構築するなどが考えられる。また、より高度で専門的な分野に特化した人材を揃え、他の業者との差別化を図るという戦略も考えられる。

・営業構造の構築
データ入力代行の企業の多くは正社員比率が低く臨時のスタッフで運営しているが、人件費が最も大きな経費であることと、給与を先に支払い営業収入は後から入ることから、キャッシュフローは厳しくなる傾向にある。このため、はじめからある程度の顧客が見込まれる状態でスタートすることが重要である。前職のパイプからの受注など、最初は個人的な関係に頼る場合も多く見られるが、官公庁、自治体や公的機関などからはデータ入力・データ作成関連の入札案件も頻繁に発生しており、新規受注のチャンスは比較的多い。入札情報は官報などで公表されるが、入札情報をタイムリーに収集し提供するサービスなども存在するため、適宜利用するとよい。

3.必要資金例

 開業にあたっては、在宅ワーカーなどを活用する場合は、事務所の電話やFAX、パソコン等があればよいので、多額の設備資金は必要としないが、情報セキュリティ対策に関する投資は必須である。開業時は、ホームページ開設、斡旋エージェントへの登録、広告宣伝費用などが主な出費となる。


・データ入力代行の事業所を開業する場合の必要資金例

4.ビジネスプラン策定例(モデル収支例)

1)売上計画例

2)損益計算のシミュレーション

※従業員数は、初年度8名、2~3年度9名、4~5年度10名。他、在宅ワーカーへの外注を想定

※初期投資一括計上分は、開業費の金額

※減価償却費は、設備工事費・什器備品費等の額を5年で償却したもの

※必要資金、売上計画、シミュレーションの数値などにつきましては出店状況によって異なります。 また、売上や利益を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものであるため、開業を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

最終内容確認2014年2月

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