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サービス業
エステティックサロン
エステティックサロン(エステ)には、顔や身体のケア、マッサージ、痩身美容などの美容施術を全般的に行なう総合型のサロンだけではなく、フェイスケア、ハンドケア、痩身美容など専門のサロン、美容院などに併設して特定のサービスを行なうサロンなど、さまざまな店舗がみられるようになっている。

基本的に、自由に開業できる業種である。美容院がフェイシャルケアやハンドケアを導入したり、訪販化粧品メーカーが訪問エステを実施するといった異業種の参入を含めて、サロン数の増加で競争も激しくなっている。低価格なセルフサービス型のサロンも登場している。新規参入にあたっては、サービスの内容や提供方法、料金設定などによる差別化が欠かせない。

目次

1.起業にあたって必要な手続き

全身美容は行なわず、顔(首から上)だけに特化した美容サービスを行なう場合、美容師法により美容師でなければサービスを提供できない。この場合、地域の保健所への届け出が必要になる。

美容師法では、全身への美容について規制する条項がないため、全身を含む顔の美容を行なうエステについては、同法にあてはまらないとされている。そのため、開業に伴う手続きや、施術者(エステティシャン)に必要な資格などの規制がなく、事実上、誰でも自由に開業可能である。

<医療行為に関する規制・安全基準について>
エステでは、厚生労働省により医療行為とされる一切を禁止されている。医療行為に該当する脱毛やピーリングを行なう者は医師でなければならない。日本エステティック業協会では独自の安全基準を策定し、これを満たしているサロンに協会の認定マークを配布している。

2.起業にあたっての留意点・準備

1)立地条件

市街地での開業が基本である。郊外で開業する場合には、ショッピングセンターなど複合施設内などでなければ難しいと考えられる。たとえば独身OLが主なターゲットであれば、帰宅時に寄りやすい駅周辺などが最適である。主婦をターゲットとする場合、近隣にカルチャーセンターなどの文化施設がある立地も適している。また、周辺住民の所得階級や年齢層、競合店の有無などを考慮する必要がある。

2)営業上の留意点

店舗コンセプト

具体的にどのような顧客をターゲットとするか、高級サロンか、低価格でサービスを提供するのかなど、コンセプトを明確にしたうえで、どの施術サービスを重視するのか、導入機器はどのようなものにするのかなど、具体的なサロンづくりに取り組む必要がある。結婚を控えた女性を対象としたブライダルエステ、男性向けサービス、年配層向けの割引料金の設定など、特定のターゲットを絞り込んだ施策がよくみられる。また、デンタルケア、ネイルケア、メンタルケアに重点をおいた総合リラクゼーション型など、目的型のサロンづくりもみられる。

人材の育成

美容の施術を行なうサービスであるため、エステティシャンの資質が特に重要になる。技術力ばかりでなく、カウンセリング能力なども必要であり、高い技術と知識が求められる。教育制度を整備することはもちろん、能力開発の動機づけなども重要である。

消費者トラブルの防止

<中途解約への対応>

中途解約のトラブル多発により、エステについても訪問販売法で中途解約の権利が消費者に保証されているほか、クーリングオフ制度も適用される。
解約条件やクーリングオフ制度について十分な説明を行ない、顧客の信頼を高めることが求められる。なお、日本エステティック研究財団 では、消費者保護を目的に標準契約書を作成しており、この標準契約書を採用した業者には登録マークを交付する登録制度を導入している。

<誇大広告のトラブル回避>

短期的には効果の表われにくいサービスを提供していることに加え、業法が整備されていないこともあり、誇大広告を巡るトラブルも少なくない。マイナスイメージを払拭するため、業界団体でも自主規制ルールを徹底するなどの取り組みを進めている。個々の店舗でも、事前に十分なカウンセリングを行なう体制を整えるなど、顧客の信頼を得るための努力が重要である。

3.必要資金例

自宅の一室で開業する、美容室を経営していてエステ部門を増設するなど、1ベッドの広さがあれば開業はできる。どのようなサービスを、どのような規模で提供するかなどにより、必要な開業資金は大きく異なる。

店舗面積20坪(ベッド数2)のエステティックサロンを出店する際の資金例

(単位:千円)
項目 初期投資額
設備工事費・
什器備品費等
内装工事費 4,000
エステ機器・備品一式 1,200
機械設備費(空調設備、レジなど) 800
小計 6,000
開業費 広告宣伝費 500
アルバイト募集費 150
開業前人件費 300
開業前賃借料 360
開業時仕入代金 1,000
その他 300
小計 2,610
総計 8,610
エステ機器・備品一式は、美顔機×2台、エステ用ベッド×2台、タオル蒸し器、消毒器、ワゴン、スツール、消耗品、など
物件取得費は含まない

4.ビジネスプラン策定例

1)売上計画例

開業後1年間で、定期的なリピート顧客150名の獲得を目標とする。

  平均単価 客数/月 月間売上高 年間売上高
サービス提供 6,000円 300 18.0万円 2,160万円
化粧品販売 7,500円 30 22.5万円 270万円
合計 40.5万円 2,430万円

2)損益計算のシミュレーション

(単位:千円)
  初年度 2年度 3年度 4年度 5年度
売上高 13,000 24,300 25,029 25,780 26,553
売上原価 2,080 3,888 4,005 4,125 4,249
売上総利益 10,920 20,412 18,937 19,505 20,090
営業費計 15,476 15,138 15,466 15,804 16,153
  人件費 8,500 8,755 9,018 9,288 9,567
  地代家賃 3,600 3,600 3,600 3,600 3,600
  販売促進費 520 972 1,001 1,031 1,062
  その他経費 650 1,215 1,251 1,289 1,328
  初期投資括計上分 1,610 - - - -
  減価償却費 596 596 596 596 596
営業利益 -4,556 5,274 3,471 3,701 3,937
※売上高の年間増加率は2年度以降  人件費:社員2名、アルバイト1名

固定客を獲得・維持するために、チラシやダイレクトメール(DM)などによる継続的な宣伝活動が重要になる。

※必要資金、売上計画、シミュレーションの数値などにつきましては出店状況によって異なります。 また、売上や利益を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。

最終内容確認日2014年2月

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