業種別開業ガイド

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サービス業
民宿
民宿は総じて減少傾向にあるものの、消費者の低価格志向の高まりやアウトドアブーム、低料金で宿泊して日本の生活を味わいたいという外国人旅行者の需要などもあり、あらためて見直されつつある。

民宿の宿泊需要は、一般に夏季や冬季に集中することから、かつてはオンシーズンのみ営業を行なう場合が多かったが、テニスコートや広いグラウンド、体育館などの娯楽・スポーツ施設を有し、これらの施設利用を目的としたスポーツ合宿客を集めるなどして、通年営業を行なう民宿が増えている。

民宿は一般に固定客比率が高く、年間利用者のうち、50~60%が固定客という民宿も多い。固定客の確保は、業績の向上につながるため、1度利用してくれた客が再度利用してくれるよう、サービスの向上に努める必要がある。

目次

1.起業にあたって必要な手続き

  • 民宿は旅館業法により、開業時は部屋数や広さに応じ旅館営業か簡易宿泊所営業の許可を都道府県知事から受けなければならない。
  • 食品衛生法では、各店に1人、食品衛生責任者を置くことが義務づけられている。
  • 一般の開業手続きとして、個人であれば税務署への開業手続き等、法人であれば、必要に応じて、健康保険・厚生年金関連は社会保険事務所、雇用保険関連は公共職業安定所、労災保険関連は労働基準監督署、税金に関するものは所轄税務署や税務事務所にて手続きをする。

2.起業にあたっての留意点・準備

  • 立地条件が民宿の存立基盤として、もっとも重要な条件である。周辺の観光資源、レジャー活動施設などを把握し、年間を通じて集客を図れるシーズンどれくらいあるか、検討を行なう必要がある。
  • 素朴で家庭的な雰囲気でのもてなし、低廉な料金、土地の素材を使った新鮮な料理など、民宿本来の姿を生かしていくことが、固定客を増やしていくことにもなる。また、地域の名所旧跡や祭り.伝統産業・名産品などについて説明できる知識をもっておくことが要求される。
  • 民宿の営業規模は、総じて零細規模である。繁忙期に1~3人のパートやアルバイトを雇う以外は、家族従業者主体となるため、家族の理解と協力が必要であるといえる。
  • 国際化の進展により、外国人の旅行者も増加している。外国人とのスムーズな意思疎通ができるような表示をする、読みやすいパンフレットをつくるといった工夫も集客につながる。

3.必要資金例

自己所有の土地・建物に20人収容の民宿を開業する場合の例 (単位:千円)

項  目 初期投資額
改築工事費・什器等 外装工事費 4,000
改修費 6,000
内装工事費 2,000
空調工事費 2,000
看板・什器他 1,200
小 計 15,200
開業費 調査費 300
印刷・DM等販促費 500
交際費 300
交通費 100
通信費 100
小 計 1,300
合  計 16,500

4.ビジネスプラン策定例

●初年度売上計画:10,439千円

1泊2食 6500円、収容人数20人

営業日数 365日(年中無休)、稼働率22%

とすると、 年間売上高10.439千円 (6,500円×20人×365日×0.22) となる。

●モデル収支
(単位:千円)
  初年度 2年度 3年度 4年度 5年度
売上高 10,439 10,900 11,000 11,200 11,400
売上原価 4,593 4,796 4,840 4,928 5,104
売上総利益 5,846 6,104 6,160 6,272 6,296
諸経費計 7,160 6,420 5,956 6,006 5,915
営業利益 -1314 -316 204 266 381

初期投資回収 16年度

* 売上計画やシミュレーション数値などにつきましては、出店状況によって異なります。また、売上や利益を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。

最終内容確認日2014年2月