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サービス業
フィットネスクラブ
本レポートは、フィットネスクラブ、スポーツジムの開業を検討されている方を対象として、開業の留意点を紹介している。

目次

1. 許認可・関連法規

フィットネスクラブの開業においては、施設の設備および立地などによっては次のような関連法規により、該当する届出などが必要になる場合がある。


<施設設備に関わるおもな関係法規>
消防法 : 所轄の消防署
公衆浴場法 : 保健所
食品衛生法 : 保健所
建築基準法 : 都道府県および市区町村役場
都市計画法 : 都道府県および市区町村役場


なお、近年はフィットネスクラブおよび類似施設の増加を受けて、行政側では施設の指導員(インストラクター)について資格認定制度の整備をすすめている。


・ 厚生労働省
「健康運動指導士」「ヘルスケアトレーナー」
・ 文部科学省
「スポーツプログラマー」「商業スポーツ施設指導者」


※現状では、施設やインストラクターにこれらの資格取得を義務づけてはいないが、各施設とも利用者への安全面などに考慮する対策として資格者を雇用する動きがある。

2. 開業時のポイント

1)立地

フィットネスクラブの立地としては、駅前(都市部、住宅密集地など)やロードサイド(郊外、地方都市など)が考えられる。小売業や外食産業とは異なり駅前ロータリーや駅前のメインストリートなどのような一等地にある必要はないが、交通の便の良し悪しは、経営に大きく影響するため、鉄道、バスなどの状況を調査し、利用者の利便性を考えること。また、郊外型の場合は、車で来店する利用者が多いため、駐車スペースが必要になる。

2)商圏内人口

フィットネス参加率は、人口に対して都市部で2%、地方都市で1%前後といわれている。フィットネスクラブの経営が成り立つには最低でも1000人以上の会員が必要、商圏内人口は10万人以上が目安となる。郊外型のフィットネスクラブの場合には、主要商圏は半径3キロ圏の居住人口が立地のポイント。

3)競合施設の有無

商圏内にすでにフィットネスクラブがあり、商圏内人口の2%以上が会員となっている場合は、既存店との差別化を図るなどの競合対策を考える。

4)料金システム

入会金や会費の高いフィットネスクラブは、会員の定着率は高いが、顧客の年齢層が高いことやグレードを保つためにあまり多くの会員を募集できないことなどから、利用率が低くなることも。一方、低料金の施設では、利用率は高いものの、会員の定着率が低く、経営が安定しにくい傾向がある。入会金、月会費を決めるにあたっては、これらの点を踏まえ、地域特性や顧客特性を十分に考慮する必要がある。

5)施設設計

フィットネスクラブの施設やサービスを開業後に変更するには多額の費用がかかるため、極めて困難である。また、「複数のサービスを提供しているところ≒施設規模が大きい」「サービスを絞り込んでいるところ≒施設規模が小さい」というように提供するサービスの多様性と施設規模が比例する傾向がある。

<フィットネスクラブの施設規模別サービス内容の一例>

・ 小型フィットネスクラブ:~1000平方メートル以下
提供サービスを1つないし2つ程度に絞っている特化型が主流
・ 中型フィットネスクラブ:1000超~2000平方メートル以下
提供サービスを3~5つ程度有している
・ 大型フィットネスクラブ:2000超平方メートル~
多くの提供サービスを有し、喫茶・休憩所などのフィットネスサービス以外の施設も充実しているところが多い

<参考:フィットネスクラブのタイプ別による必要施設例>

施 設 名 小型クラブ 中型クラブ 大型クラブ
トレーニングルーム
エアロビクススタジオ大
エアロビクススタジオ小
プール大(フィットネス用)
プール小(フィットネス用)
プール大(スクール用)
プールサイド ワールプール
タンニング
採暖室
ダイビングプール
スカッシュコート
ラケットボールコート
ランニングトラック
体力測定室
屋内テニスコート
屋外テニスコート
ゴルフレンジ
ロッカールーム ロッカー
シャワー
サウナ
バス
プロショップ
ラウンジ
メンバーズルーム
喫茶・レストラン
託児所
駐車場

*表示について

◎:あったほうが望ましい施設

○:できればあったほうが望ましい施設

6)管理者、スタッフ、インストラクターの教育

フィットネスクラブの組織は大きく、管理部門と指導部門に分けられる。管理部門は管理事務担当とフロント担当に、指導部門はトレーニングジムのインストラクター、ダンスのインストラクターなどに分けられます。各担当者の役割は次のとおり。

○ 管理事務担当者
営業企画、計数管理、会員サービス、施設管理、従業員管理のマルチ能力が必要。
○ フロント担当者
会員と最初に接し、最後に気持ちよく送り出す役割を担うため、丁寧な対応のなかにも、明るさと親しみやすさが必要。
○ トレーニングジムのインストラクター
トレーニングの指導、動機づけ・勇気づけ、トレーニングジム全体の管理を行う。
○ ダンスなどのインストラクター
技術はもちろん、同時に多くの人を指導する強力なリーダーシップを要求される。

なお、必要な人材の確保には、派遣指導員や研修プログラムの利用が考えられる。

3. 運営上の留意点

最近のフィットネスクラブは料金が安くなったため、ターゲットも子どもからシルバー層まで幅広い。今後は、会員層を性別、年齢、職業などで細分化し、それぞれのニーズにあったプログラムや指導方法を構築していくことが求められるといえる。
会員の滞留時間は、男性1時間45分~2時間、女性2時間程度。勤労者の比率が高い都市型フィットネスクラブにおいては、利用者の70%以上が18時以降に集中する傾向があるため、時間帯によって料金プランを設けるなど時間効率を高め、回転率をあげることが重要なポイントとなる。

フィットネスクラブの有効な宣伝方法は「口コミ」であるといえる。会員獲得のために、広告やチラシなどによる認知度アップを図ったり、設備やトレーニングメニューを紹介することもさることながら、会員の感想や地域の住民の評判が入会を左右する要因となるため、既存会員の顧客満足度の高さは売上拡大に直結する重要なポイントといえる。

最終内容確認日2014年2月

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