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小売業
コンビニエンスストア
CVS(コンビニエンスストア)業界全体の店舗数は依然増加しているものの、近年は不採算店舗などの閉鎖が増加するなど成長は鈍化している。今までは画一性が求められていたFC店でも、地域ごとの特性や立地条件、客層に合わせ、店内のレイアウトや品揃えなどを変化させた店も増えてきている。今後もスクラップ・アンド・ビルドはますます積極的に進められ、レベルアップできず消費者の支持を失ったCVSは淘汰されるとみられている。

FCのなかでも大手と中小の格差が広がっており、大量出店を続けて店舗数を急増させた大手FCによる寡占化が進んでいる。今後もこうした傾向は続き、大手FCが店舗数を伸ばして寡占が進む一方で、単独店や中小FC店などは、その数を減らしていくことが予想されている。

今後は若者人口の減少が見込まれるため、主婦や高齢者層といった顧客層の取り込みも課題となる。

目次

1.起業にあたって必要な手続き

たばこを販売する場合(自動販売機を設置する場合を含む)は、「たばこ事業法」に基づく許可が必要である(問い合わせ先は日本たばこ産業の営業所)。

酒類を販売する場合は、「酒税法」に基づく小売業免許を受ける必要がある(問い合わせ先は最寄りの税務署)。申請期間は毎年9月1日~9月30日となっている。

2.起業にあたっての留意点・準備

1)立地条件

標準的なCVSの商圏は、徒歩、自転車、車でそれぞれ5分程度、250メートルから2.5キロメートル圏内とされている。ただし、幅の広い道路や河川、線路などに面した店舗では、反対側の商圏が分断されるため、そのエリアは商圏外となることもある。
商圏内の居住人口は多いほどよく、1000世帯(約3000人)以上であることが望ましいといわれている。
さらに居住者だけではなく非居住者が集まる立地も適しており、近くに学校や事業所が多いところや、店舗前道路の通行量が多いところはプラス要因になる。駐車場を設ける場合は、車の出入りや駐停車が容易であるかどうかもポイントになる。

2)敷地・建物

CVSの適正規模は、標準売場面積が30坪程度とされている。ただし、郊外では駐車場を含め100坪程度が望ましく、オフィス街のビルイン店舗では取扱商品アイテムを絞り込んだ小規模店舗も可能である。
経営を安定させるためには、敷金・礼金・賃料が必要な貸店舗よりは自店舗のほうが望ましく、自己資金は多ければ多いほどよい。自己所有物件を前提に考えるべきであるが、FCの多くは、自己所有物件が必要なタイプ、本部が用意した店舗の経営を受託するタイプなど、いくつかの契約形態を用意しており、自己所有物件がなくてもFC加盟は可能である。

3)品揃え

CVSの取扱商品は、2500~3500アイテムにのぼる。単品管理の徹底により、いかに死に筋商品を排除するか、いかに新商品や売れ筋商品を揃えるかが重要なポイントであるため、消費者のニーズの変化に応じて柔軟に対応できるシステムの構築が必要である。また、廃棄ロスや死に筋商品、品切れ(欠品)が発生しないようにするためには、発注の工夫と多頻度配送により適正在庫量を維持することが不可欠である。
これらの点から単独店には限界があり、よほどのノウハウや仕入ルートをもっていない限り、FCへの加盟が好ましいといえる。

4)営業時間

大手FCの多くは、年中無休・24時間営業を原則としている。立地によっては営業時間が午前7時から午後11時まででも収益を確保できるといわれているが、周辺の競合店の状況により24時間営業も必要となる。24時間営業に取り組む場合、人件費や光熱費などのコスト増に見合うだけの売上が確保できるかが重要である。こうした経営コストの増加分を考慮に入れて、営業時間を決定する。

5)サービス商品の拡充

消費者の利便性を高め、競合店との差別化を図るためには、情報システムの確立とサービス商品の拡充が不可欠である。
CVSにおいて、コピーサービス、宅配便やDPEの取次などはもはや常識であるが、大手FCではさらに、各種公共料金やカタログ・インターネット通販の収納代行サービスをはじめ、旅行商品やチケット、ゲームソフトの販売、ATM端末の設置、宅配サービスの取り扱いなど、サービス商品の拡充を進めてますます便利(コンビニエンス)な場所へ変貌している。

6)店舗運営

CVSの店舗運営において必ず守らなければならない基本は、「フレンドリーサービス」「クリンリネス」「鮮度管理」といわれている。とくに、笑顔で挨拶したり、商品を尋ねられたらその場まで案内するなどのフレンドリーサービスは親近感をよび、固定客となってもらえる重要な要素になっている。間接的なコミュニケーションとして、スナック菓子などのお勧めランキングを張り出すなどを行ない、親近感を演出することも有効である。

3.FC選びのポイント

独自に開業することも可能だが、優良FCに加盟することが成功への近道といえる。優良FCでは、開業前に緻密な商圏調査、売上予測をしているため、一般に大きな失敗が少ない。開業後も、スーパーバイザー(SV)と呼ばれる指導員が定期的に店舗を訪問し、店舗運営のあらゆる面についてアドバイスをしてくれる。

FCへの加盟を決めたら、次にFC本部の選択をする。FC本部の選択がCVS成功のカギを握るため、慎重に行なう。 大手FCには、「セブン-イレブン」「ローソン」「ファミリーマート」「デイリーヤマザキ」「サークルK」「サンクス」「ミニストップ」「am/pm」などがある。また、中堅FCとして、「セイコーマート」「ココストア」「HOTSPAR」「ポプラ」「コミュニティ・ストア」「スリーエフ」「セーブオン」などがある。

各FC本部では加盟希望者に対し、説明会を開催したり、開発担当者が訪問して個別に説明したりしている。その際には、説明を鵜呑みにするのではなく、わからないことや疑問に思うことは一つひとつ問い質し、本部が提供するサービスの内容と質を慎重に見極めることが重要である。とくに売上予測については、算出根拠をきちんと確認したり、自分でも独自に調査を行なったりする必要がある。

FCに加盟した場合、開業時の加盟金(0~300万程度)や保証金、毎月のロイヤルティーを支払う必要がある。 なお、ロイヤルティーが低ければ経営者の実収入が多くなるとは限らない。ロイヤルティーが高くても、店舗の運営力や商品力など本部のサポート機能が充実しており、1日の売上高が高ければ、実収入は多くなる。

競合が激化するなか、環境の変化に柔軟に対応していける優れた本部を選ぶためには、以下のような点に注意する。
□情報公開に積極的である
□客観的なデータを重視している
□既存加盟店のオーナーに会わせてくれる
□コンセプトが明確になっている
□経営者と本部の相性が良い
□商品開発・販促活動を活発に行なっている

最終内容確認日2014年2月

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