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飲食業
スポーツバー
財団法人 食の安心・安全財団の資料によると、「バー・キャバレー・ナイトクラブ」の市場規模は1997年以降、減少傾向が続いている。ピーク時の1992年には3兆5,752億円であった同市場規模は、2011年には2兆3,731億円とピーク時の66%の水準にまで減ってきている。この背景には、個人消費の冷え込みの他、若者のアルコール離れもあると考えられる。近年では、ハイボール・ブームや安価で良質なワインの登場など、プラス要因も出てきているが、市場全体を押し上げるまでには至っていない。
しかし一方で、スポーツバーやシガーバーなど、単に飲酒だけではない他の何らかの特徴を打ち出したバーが成功している事例も散見される。これらのバーは、それぞれ独自のこだわりを持った店舗の雰囲気を売りとしている場合が多いため、チェーン展開するケースは少なく、大半が個人店による経営形態となっている。市場全体の景況は厳しいものの、既存のバーに無い特徴を打ち出すことで成功する可能性は残っていると言える。
バー・キャバレー・ナイトクラブの市場規模推移(単位:億円)

スポーツバーは、スポーツカフェとも呼ばれ、サッカーや野球などのスポーツを観戦するための大画面テレビを設置し、飲酒・飲食とともに観戦のできる環境を提供する飲食店である。主力はサッカー観戦であり、Jリーグ発足後、「フットニック(高田馬場)」など、スポーツ観戦サービスを前面に打ち出したバーが次々に誕生してきた。また、サッカー日本代表が毎回ワールドカップに出場するようになってきたことも安定的な人気の背景にある。サッカー以外でも、野球のワールドベースボールクラシック、テニスの国際大会、自転車のツールドフランスなど、日本チームや日本人選手が世界で活躍するスポーツが増えてきたことも人気の背景にあると言える。
スポーツバーの業態としては、カウンターやハイテーブルを設置し、チャージ無しでギネスなど外国製ビールを提供する英国式パブに習ったサービスを提供している店舗が多い。また、テーブル席中心で、食事に重点をおいたカフェ風の店舗も存在している。

目次

1.起業にあたって必要な手続き

1)食品衛生法に基づく営業許可

飲食店を開業するには、「飲食店営業」の申請を行ない、許可を得る必要がある。

申請先
出店地域の保健所・食品衛生課
必要書類
・申請書
・店舗の図面(厨房配置入り平面図)
・水質検査証明書
・(法人の場合)法人の登記簿謄本
(・申請手数料)

2)食品衛生責任者の配置

食品衛生法では、各店に1人、食品衛生責任者を置くことが義務づけられている。食品衛生責任者には、調理師、栄養士、製菓衛生師いずれかの資格を持つ者が必要である。資格者がいない場合は、地域の保健所が実施する食品衛生責任者のための講習を受講し、テストに合格しなければならない。なお、食品衛生責任者の資格は、各都道府県内のみ有効となっている。

3)深夜営業のための申請

バーの営業は「風俗営業適正化法」による規制を受けるため、新規開業する場合には、都道府県公安委員会の許可が必要である。許可を得るには所轄警察署に申請書を提出する。「スナック・バー」などホステスを置かないタイプの業態では、「深夜酒類提供飲食店営業の届出」申請が認められれば、深夜営業が可能となる。ただし、第1 種、第2種住居専用地域は、営業禁止区域にあたるので注意が必要である。

2. 起業にあたっての留意点・準備

他の飲食店と同様、立地は非常に重要なファクターであるが、立ち寄りよりも、明確な目的を持って来店する客が多いため、必ずしも繁華街の目立つ立地でなければならないというわけではない。このため、一般の飲食店としての集客が難しい店舗を、居抜き物件として引き継ぐことも可能である。

とはいえ、どのような客層をターゲットにするのかを検討した上で、適切な立地を選ぶことは重要である。とくにコアなファンをターゲットにして、スポーツ観戦を強く打ち出すのであれば、ファンが集まりやすいエリアであること(Jリーグならホームグラウンドの近くなど)は重要な要素であるので、立地については慎重に検討したい。

サービスの売りになるのは、やはりスポーツ番組の放映である。海外のスポーツ番組を放映するCSチャンネルについては、法人契約が必要であるが、代表的なJ-SPORTSの場合、テレビ画面の大きさと設置台数によって月3万~4万円と料金が異なる仕組みとなっている。大画面で1つの試合を観戦するのか、複数画面を置きそれぞれのコーナーで好きなスポーツを観戦するのかなど、観戦スタイルや店舗雰囲気に合わせて設備を検討する。

食事メニューについては、英国や米国のスポーツバーでは立ち飲み形式で軽食中心の場合が多いが、日本においてはレストランとしての料理を充実させるケースが多く、食事も来店の楽しみとなるような工夫が必要である。また、海外と比較して日本では、観戦中には飲み物のオーダー数が伸びない傾向がある。このため、とくにサッカー代表戦などのイベントの際には定額制を導入するなどして、収益を確保する必要もある。この他、スポーツチームのミーティングにスペースを利用してもらったり、スポーツ雑誌にクーポン券を掲載・提供したり、メーリングリストやホームページ、SNSを駆使してのイベント告知を行うなど、マーケティングや固定客作りの努力も欠かせない。

3. 必要資金例

 店舗面積20坪のスポーツカフェを出店する際の必要資金例

4. ビジネスプラン策定例(モデル収支例)

1)売上計画例(初年度)

※客席数は32席を想定

2)損益計算のシミュレーション

※人件費は、社員1名、アルバイト2名を想定

※初期投資一括計上分は、開業費の金額

※減価償却費は、設備工事費・什器備品費の額を5年で償却したもの

※必要資金、売上計画、シミュレーションの数値は、状況によって異なります。

  また、売上や利益を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものであるため、開業を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

最終内容確認2013年2月

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