トップページ  >  起業する  >  業種別開業ガイド  >  eラーニング事業

IT関連業
eラーニング事業
eラーニングの市場は、企業の教育研修が対象のBtoB市場と個人の学習が対象となるB toC市場に大別される。
BtoB市場については、以前は導入にあたって高額な専用機器やシステムを導入する必要があったが、今では、APS/SaaS/クラウド型のサービスが増加し、システムやコンテンツの低価格化が進んでいることや、大企業にはほぼeラーニングが導入済みであるなど、需要が飽和しつつあると考えられる。
一方、BtoC市場については、家庭における高速ブロードバンドの普及によりインフラが整った上で、Skype等を用いた格安の語学レッスンサービス提供事業者が急増したこと、学習塾・予備校におけるeラーニングサービスや子供向け学習コンテンツの提供事業者が増加したことなど、学習コンテンツやサービスの多様化を受け、個人利用者が増加している。

今後については、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を利用する学習サービスの伸びがBtoBおよびBtoCともに期待できる。
法人向けでは、営業職など外出の多い従業員を対象としたモバイル需要が活発化している。「第4回企業のブロードバンド利用状況に関する調査」(2007年8月、三菱総合研究所、NTTレゾナントによる共同調査)によると、eラーニングの導入率は企業規模によって相当な格差があり、従業員1,000人以上の企業で50%以上の導入率であるのに対し、100人未満では10%未満である。中小企業の導入意欲は高いことから、タブレットなどの安価な端末や、Webベースのシステムを利用した低価格のサービスは、今後も提案の余地が大いにあるだろう。
個人向けでは、特に幼い頃からマウスやタッチパネル操作に慣れ親しんだ「デジタル・ネイティブ」世代が学習する1つの選択肢として、今後も一定の需要が期待できるほか、場所や時間を選ばず、操作も簡単なことから社会人や主婦にも学習の機会が広がるため、タブレットを利用したeラーニングサービスは今後の拡大が期待できる。

目次

1.起業にあたって必要な手続き

 eラーニングサービスについては、起業にあたって法的な許認可を受ける必要はない。一般の開業手続きとして、個人であれば税務署への開業手続き等、法人であれば、必要に応じて、健康保険・厚生年金関連は社会保険事務所、雇用保険関連は公共職業安定所、労災保険関連は労働基準監督署、税金に関するものは所轄税務署や税務事務所にて手続きをする。

2.起業にあたっての留意点・準備

・開発コストの低減
  近年では、システム開発コストを下げるための方法として、労務費の安い海外に業務委託するケースが多くなっている。特に英語とITの知識に長けたインドはシステム開発の拠点となっている。さらに最近では、開発技術者をほとんど必要としない、様々な教材制作支援ソフトウェアが販売されている上に、運用システムがクラウド型で安価に提供されるサービスなど、コンテンツやシステムの開発コストを低減できる仕組みが次々に登場している。自社の強みがシステム開発であれば別であるが、そうでなければ、上述の外部機能を利用して、独自コンテンツや質の高い講師陣への投資を増やすのが効率的であろう。

 例えば最近のBtoC市場を牽引しているSkypeを利用したオンライン語学レッスンの場合、必要なシステムは予約システムと課金システム程度であり、受講料も30分300円以下や月3000円以下など低価格のサービスが増加している。システムは簡易なものを利用して、現地のレベルの高い語学学校と提携して質の高い講師を揃える、独自教材の開発に充てる、など、自社の強みに集中的に投資して他社との違いを明確に打ち出すことが重要である。

 いずれにせよ、開発コストは導入費用や生徒の授業料に直結するため、何らかの形で開発コストを低減する工夫が必要である。

・コンテンツと学習システムの独自性
  eラーニング導入を躊躇している企業の本音としては、「コストに見合った成果が期待できるかどうかが不安だ」という意見が多いようである。コストの低減については前述した通りだが、学習効果を可視化する仕組みを持つことは法人営業の上で不可欠であろう。

 また、eラーニングを継続する上で課題となるのは、継続受講に対するモチベーションの維持である。特に個人で受講している場合、学習意欲を維持し続けることは難しい。学習者の孤立防止、意欲向上、理解促進を狙って、講師との双方向のコミュニケーションを手厚くしたり、SNS等を通じた学習者同士の情報交換を積極的に促している企業やサービスも多い。

 また、企業内に資格取得を奨励する制度があることや、学習内容が業務に直結する状態にあることなども、学習者のモチベーションを左右していると言える。このため、BotB型のeラーニングにおいては、企業側の理解と協力を得ることも重要だと考えられる。

3. 必要資金例

 以下は、システムはASPやクラウドサービスを利用し、講師(海外)は登録制で受注ごと出来高払い(外注費)を行う形態のオンライン語学レッスンを開業する場合の開業資金例である



4. ビジネスプラン策定例(モデル収支例)

1)売上計画例



2)損益計算のシミュレーション

※初期投資一括計上分は、開業費の金額

※減価償却費は、設備工事費・什器備品費等の額を5年で償却したもの

※必要資金、売上計画、シミュレーションの数値などにつきましては出店状況によって異なります。 また、売上や利益を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものであるため、開業を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

最終内容確認日2014年2月

Copyright © WizBiz Inc.
このコンテンツの著作権は、WizBiz株式会社に帰属します。著作権の承諾なしに、無断で転用することはできません。
  • サービス業
  • 専門
    サービス業
  • 飲食業
  • 小売業
  • IT関連業
  • 環 境
  • 医療・福祉
  • その他
このページの先頭へ
起業するコンテンツ一覧
  • 事業計画作りや実際の起業準備そして開業まで。起業を目指す人の『こんな時どうする?』に応えます。

  • 法律知識や経営診断など、起業準備段階はもちろん、実際に起業・開業してからも使える豊富な情報を掲載。

  • 『国の補助金を活用して創業するには?』についてご説明します。

  • 中小企業や個人投資家にとってのメリットを、その仕組みや優遇措置について詳しくご紹介します。

  • 起業・開業を考えている職種の消費者利用動向がすぐにわかる、職種別データ一覧。

  • 200以上の業種・職種から選べる開業準備手引き書。

  • 最新のビジネストレンドや中小企業が直面する経営課題など、読み物コンテンツをまとめています。

  • 若手起業家にインタビュ—。「社会人起業」と「学生起業」それぞれの選択を対比しながら起業のカタチを探ります。