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造園工事業
造園工事業とは、建設業法において「整地、樹木の植栽、景石の据え付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、または植生を復元する工事」と定義され、植栽工事、地被工事、景石工事、地ごしらえ工事、公園設備工事、広場工事、園路工事、水景工事、屋上等緑化工事などが該当する。

造園工事業は、1960年代から公園緑化、ゴルフ場新設、大型宅地開発などの緑化需要の増加とともに業者数が増加し、企業規模の大型化も進んだ。バブル経済崩壊後は民間需要が減少したが、公園などの公共施設の整備は継続して行われていることや、2020年の東京オリンピック開催に向けた国内環境整備のため、公共事業を中心に持続的に需要は生み出されている。

造園工事業の許可業者数は、2006年までは3万5千事業者を超えていたが、ここ数年は減少の一途をたどっている。


企業規模別で見ると、資本金1,000万円以上5,000万円未満の事業者が過半数を占めている。また、事業者数の推移を見ると、200万円未満の事業所が増加している。造園工事業は、街路樹の剪定など、建設業の中では比較的規模の小さな工事が多いことも特徴である。このため、職人の独立開業など、小規模での開業もしやすい事業であると言える。

目次

1. 起業にあたって必要な手続き

建設業として工事を請け負うには、下記の「軽微な工事」に該当する工事以外は、原則として元請・下請を問わず許可が必要である。

<軽微な工事>

・建築一式工事:1件の請負代金が1,500万円未満の工事、または、延面積150平方メートル未満の木造住宅工事
・建築一式工事以外の工事:1件の請負工事代金が500万円未満の工事

許可の区分の中には、大臣許可・知事許可、一般建設業・特定建設業の許可、という区分があり、1都道府県内のみに営業所を置いて営業をおこなう場合は知事許可、2つ以上の都道府県内に営業所を置いて営業をおこなう場合は国土交通大臣許可を受けることになる。また、発注者から直接請け負う工事が1件につき3,000万円(建築工事一式の場合は4,500万円)以上である場合は、特定建設業の許可が必要であり、3,000万円(建築工事一式の場合は4,500万円)未満の場合は、一般建設業の許可が必要となる。

許可要件としては、財産的基礎要件や管理者の設置などがある。財産的基礎については、500万円以上の資金調達能力を証明する必要がある。申請時直近の決算書で純資産額が500万以上でない場合は預金残高証明書などで証明する。管理者については、経営業務管理責任者と、10年以上の実務経験を持った専任技術者を営業所ごとに設置しなければならない。また、事故の多い業種であるため、労災への加入は不可欠である。

2. 起業にあたっての留意点・準備

・得意分野の検討

どの事業にも言えることだが、自社の得意分野を明確にすることが重要である。個人宅向けに庭の設計、庭木の剪定を中心に小規模に事業を行うのか、公園など公共事業を中心により大規模工事まで事業展開するのかなど、大まかな事業領域や事業規模を想定して計画を策定する。

個人向けに事業を行う場合は、HPなどによる広告宣伝も重要である。個人向けのいわゆる「植木屋」「庭師」は個人事業主が多く、価格やサービスが不透明で品質もわかりにくいのが現状である。そのため、職人の経歴や樹木の知識などを掲載したわかりやすいHPを作成し、サービスの透明性、品質やスキルをアピールすることが重要であろう。

・公共事業の受注

都市緑化計画や環境問題への関心の高まりにより、公園や街路樹の整備に対する公共投資は今後も安定して行われると考えられる。このため、公共事業を受注できる体制を整えることも重要である。

公共事業の業者選定は原則入札で行われる。入札に参加するためには、都道府県知事または建設大臣の建設業の許可を得ていることが前提となり、その上で財務諸表等を基にした審査を受け、入札参加資格を取得する。入札参加資格者には経営状態等を加味してランクが付与され、このランクに応じて参加できる案件の幅が変わってくる。このため、継続して経営数値の改善に向けた取り組みや、実績を上げる努力が必要となる。

・経営改善、技術水準の向上への取り組み方

技術水準の向上のためには、計画的に社員に技術資格を取らせることや有資格者の定着を図ることも大事である。

また、業績を上げようと無理な受注をしたとしても、利益率が下がり経営指標を悪化させるだけである。工事ごとの利益計算をしっかりと行うことが大切である。建設業全般に言えることだが、資金繰りが厳しくなりがちであるため、毎月、必ず資金繰り表を作成することが重要である。簡易な会計ソフトを使用する程度でも構わないので、経営者の頭の中で、最低3カ月先の資金繰りを把握しておくことが大切である。

3. 必要資金例

公共事業の受注を中心に造園事業を行う場合

4. ビジネスプラン策定例(モデル収支例)

1)経営形態

2)損益計算のシミュレーション

※従業員は4人を仮定

※初期投資一括計上分は、開業費の金額

※減価償却費は、設備工事費・什器備品費等の額を5年で償却したもの

※必要資金、売上計画、シミュレーションの数値などにつきましては出店状況によって異なります。 また、売上や利益を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものであるため、開業を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

最終内容確認日2013年10月

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