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起業のススメ 社会人起業VS学生起業

ネットを使って働く目的を探すお手伝い 株式会社もくてき代表 與良昌浩氏

頑張る目的は

ビジネス戦士の発言に価値のないものなんてない―。もくてきが展開する企業向けクラウドサービス「YeLL(エール)」のコンセプトだ。これまでの企業研修は「絶対的な正解がある」という前提のもとで、手段に重きをおき、いかに早く正解に結果が出せるかを追求してきた。これに対し「自分で考え、自分で決め、自ら動き、創り出せる人」を育てるための環境を企業に提供しよう、というのが同社の目指す方向だ。新しい研修制度に加え、オンラインで頑張る人を応援する仕組みがエールだ。

毎週1回、顧客企業の従業員が仕事の目的や振り返りを専用サイトに投稿し、キャリアカウンセラーなどの資格を持ったクラウドサポーターがコメントを返信する。従業員の士気向上と組織改革に寄与するのが狙いだ。社長の與良(よら)昌浩の思いは「頑張る従業員を孤立させないこと」。その背景には、かつて孤立感を味わった與良自身の姿が重なる。

輝かしい経歴と孤立感

與良は根っからの体育会系だ。中学校では野球部のキャプテンとして全国大会で優勝、高校時代はアメリカンフットボール部で全国2位、早稲田大学ではボート部で再び全国制覇を成し遂げた。大学を卒業後は伊藤忠商事に入社、アクセンチュアへの転職を経て父の経営するシステム開発会社に入社した。

端から見れば、まさにエリートコースをまい進していた。だが、父の会社に入ってしばらくしたころ、業務に忙殺され次第に孤立感を味わうようになった。上司も同僚も仕事が忙しく、他人に構うひまがない。「たまたま、働く場所、箱が用意されていたから勤務していただけ」であり、その仕事をしたかったわけではない。自分を肯定できないし、それが足かせとなって自身の成長や会社への貢献を実感もできなくなった。なぜ、ここで働いているのか?その答えは「親の会社だから」という理由しかなかった。働く意味が見当たらず、いつしか頑張る目的をなくしてしまっていた。

リーマン・ショックの影響で業績が落ち込んだことも受け、35歳で退社する。付き合いのあったコンサルタント会社に入り、顧客企業の組織風土を改革する業務に従事した。顧客企業に改革を促すには、多くの人とたえず連絡を取り続けなければならない。「どうしても、自分ひとりで仕事に取り組むには、限界があった」。顧客に投げかける質問の多くは、そのまま自分にも当てはまった。「多くの識者が組織改革をサポートする手段が取れないか」と、考えた與良はクラウドによるサービス「YeLL」を発案する。社内でこの案が採用され社内ベンチャーを設立し実践、そして2013年に独立した。

社会人と学生が本音で話す

父の会社を辞め、コンサル会社で奮闘していた頃に東日本大震災が起きた。直後の5月、「人のために何かできないか」という思いを小さな会に集めた。社会人と学生が一緒になって、「何のために働くのか」を気楽に、でも真剣に語り合う「ハタモク」という会の立ち上げだ。そんな中で出てきた声も、もくてきを立ち上げるきっかけの一つとなっている。最初は小さな集まりだったハタモクは、今では年に100回以上開催している。

褒められるとうれしい

「大人になっても褒められるとうれしいものだ。ほめられて従業員全員の士気が上がれば、仕事が円滑にすすむようになり、最終的には健全な組織づくりにつながる」と與良はYeLLの効果を強調する。クラウドサポーターが投稿に前向きな返答をすれば、従業員は修正すべきところは修正しながら仕事に取り組む。その正のスパイラルに入ることで士気向上には弾みがつく。

現在はベネッセホールディングス傘下のベネッセ教育総合研究所や、システムインテグレーターのTIS(東京都新宿区)など10社が導入。好評を得ており、口コミでの評判も広がって、引き合いも増えてきた。

社名のもくてきには「目的を持って働くことの大事さ」を伝えたい思いを込めている。以前の自身と同じ境遇にある会社員を一人でも救いたい―。與良は大手企業を中心とした売り込みを続けている。「企業風土を変えるには、大手から波及させた方が効果的だ。大企業は上司と部下のコミュニケーションが滞りがち。クラウドサポーターの存在が加われば、働く目的の再認識や士気の向上、イノベーションの発生と活性化にもつながるはず。そのためにも多く実績を作らなければならない」と気を引き締めている。

(敬称略)

與良昌浩氏

何かを始める際、2つの大切にしていることがあります。1つ目は、目的です。どんな世界を創りたいのか、常に考え続けます。2つ目は、仲間です。最高の仲間がいれば、何でも乗り越えられます。責任も大きいですが、楽しさや喜びはそれ以上に大きいですよ。

企業プロフィール

社 名 株式会社もくてき
法人番号
代 表 與良昌浩
事業内容 企業向け人材育成クラウドサービス運営
所在地 東京都渋谷区南平台町2-12
設立年月 2013年6月

掲載日:2016年3月30日

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