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起業のススメ 社会人起業VS学生起業

社会人起業 販促物作成をクラウドで提供、真のニーズに対応 株式会社SPinno代表 松原秀樹氏

薬局の前に立つのぼり、スーパーマーケットの陳列棚にぶら下がるPOP、就活イベントのパイプいすの背にかかる企業名などが書かれた布―。街を歩くとさまざまな販売促進用の資材に出会う。

SPinno(スピーノ)は、これらの販促用資材をインターネット上で受注して、製作会社やデザイン会社とつなぐプラットフォームを構築・運営するベンチャー企業だ。メーカーなどの顧客企業の「今、これが欲しい」というニーズに対応するとともに、販促のコンサルティングや支援まで展開している。

松原秀樹社長は商社やメーカーでさまざまな販促経験を持つ。「旧態依然のままだった販促の受発注形態をより良くより素早いかたちに改革したかった」という。これが起業に踏み切った理由だ。

自分が必要と思ったもの

SPinnoとは、販促を表す「Sales Promotion(セールスプロモーション)」とスピードの頭文字であるSPに、改革を表す「Innovation(イノベーション)」を組み合わせた造語だ。社名に自身の思いをそのものずばり表現する中に、松原の強い思い、そして危機感を感じる。

松原は大阪の印刷工場に生まれた。輸出専門商社で中国市場を担当した後、ディスプレー会社に転職した。販促商材を扱い、8年間で自身が担当する顧客の売上げを7倍に押し上げた。いかに販促物がビジネスに重要かが身に染みた。同時に、当時の販促物販売の限界も感じる。

自分自身で販促商材を売っていて気づいたのが、ネット環境がどれだけ整備されていた状態においても、受発注はファクスやメールでやりとりしているという現状だった。「人の手を介しすぎており、それだけヒューマンエラーのリスクも高い。大手企業になればなるほど、販促品の情報管理が必要になり、とても非効率」と松原は危機感を感じた。商品の開発や管理ほど、販促ツールはシビアに管理されていなかった。マーケティング上の盲点だった。

そして出した結論が、「ユーザーが一度注文を入力すれば、人の手を介さずに販促物作成に携わる関係者全員が、同じ情報を見てアクションを起こせるサービス」だ。このサービスは必ず必要になると1998年、34歳でSPinnoの前身であるアルテックを個人創業した。

その後、有限会社、株式会社と成長してく中で、一貫して店頭ポップやキャラクター商品など販促資材に取り組んだ。3Dポップなどさまざまなアイデアを具現化し、各種のPOPコンテストで入賞の常連になるなど、販促資材のプロとして実力を蓄えていった。それが悲願のクラウドサービスにつながっていく。

種類よりスピードで差別化

販促品を扱う企業であれば、顧客の拡大を図るためには他社より魅力的な商品を数多く用意するのが常道だ。 例えば販促品の種類を増やす、動画など新しい販促方法を提案する、業界別に特化したワンストップサービスを導入する…こうした企業努力だ。だが、松原は敢えてその道をとらなかった。自らの商社時代の経験、さらにはディスプレー会社時代のリアルな営業活動を通じて感じた顧客ニーズは、そこではなかった。

今、必要な販促商材を早く確実に、簡単に手に入ることこそが、顧客が販促資材の調達に求めていたニーズと感じた。いわば、入口での差別化戦略だ。2013年、当時普及しつつあったクラウド環境が後押しし、クラウド型販促業務支援システム「SPinno」が完成した。

SPinnoはクラウド上に情報を集約することで、販促物を発注するクライアント、デザイナー、印刷会社など関わる全業者が発注情報や発注の進展状況などを確認できる。販促物の発注管理をクラウド化することで、効率的な業務フローを構築することが可能だ。

例えば販促物のデザインの依頼や、使用する店舗など現場への配送指示、複数社からの相見積もり、各種販促物のデザイン的な統一の実現、在庫の管理やデザインの再利用の指示など、ブランディング戦略に沿った効果的な販促ツールを制作できる。加えて現場で必要な販促物の数の把握や店舗ごとのキャンペーンでの費用対効果など、市場を起点としたマーケティング業務がネットワークをクラウド上で構築できる。

マニラで24時間対応

翌年、フィリピンのマニラに24時間365日対応するコールセンターを開設した。これにより、いつでも販促物の微細なデザイン変更などに対応が可能になった。クラウド化により「人の手を介さないので、ミスを極力減らすことができる。しかもスピード感を持って対応もできるので、かゆいところに手が届くサービスができる」のが強みだ。現在は他店舗展開する小売店や消費財メーカーなどに評価され、2015年12月時点で26社の契約実績を持つ。

松原が目指すのは、SPinnoを販促業務における真のインフラに仕上げることだ。販促物のクラウド管理を通じて新たなマーケティングを生み出すものだ。もともとシステムの名前だったSPinnoを社名にしたのは2015年7月。社名と製品名を統一することで「さらなる普及に向けて、力を入れていく姿勢を表現した」。改革者の挑戦は、まだまだ始まったばかりだ。

(敬称略)

松原秀樹氏

起業をしたいと本当に心底想っているのであれば、起業することがあなたの使命だと思います。湧き出るその思いだけで十分です。自分のリソースだけで成功するかどうか考える必要はありません。まずは一歩、未来へ踏み出せば、可能性はどんどん広がっていくはずです。

自分の可能性を信じてください。伝えたいのは、とにかくスタートすること!です。

企業プロフィール

社 名 株式会社SPinno
法人番号 9122001014727
代 表 松原秀樹
事業内容 販促物作成クラウドサービス
所在地 東京都台東区松が谷1-3-5 上野イーストビルG1F
設立年月 2009年4月

掲載日:2016年3月 7日

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