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頑張れシニアベンチャー
85歳まで現役目指し65歳に異業種で第二創業【ケイハンサービス】

起業して自分らしい仕事をしたいと考えるシニアにエールを送るコーナーです。目指すは85歳までの現役続行人生。前職で築いた800人の顧客名簿が大きな財産になりました。

ケイハンサービス株式会社 取締役会長 田中敏雄 ケイハンサービス株式会社 取締役会長
大阪府高齢者元気研究所 所長
田中敏雄(たなか・としお)

昭和13年生まれの70歳。39歳で脱サラしてインテリアクリーニングの会社を設立。平成16年1月、65歳で事業を営業譲渡するが、同3月、50代、60代シニア対象のリフォーム事業で再び起業。高年齢のベテラン建築士らと契約して仕事をこなす一方、自らも専門学校で学び2級建築士目指して勉強中。建築のみならず、シニアが外へ出るきっかけづくりのセミナー開催や年4回の元気情報紙発行で彼らを応援している。

目次

第一の創業は39歳

――異業種で第二創業されたわけですが、起業された経緯を教えてください。
私は学校卒業後、自動車メーカーに入社してずっと経理畑一筋できました。仕事は非常に面白かったのですが、両親が商売をしていたこともあって、母に幼い頃から「商売して、大きな家を買って、成功しなさい」と吹き込まれていたのが大きいかな。いずれ独立したいと思ってサラリーマン時代からいろいろ勉強していまして、39歳の時に起業しました。
――初めからインテリアクリーニングで起業しようと考えておられたのですか。
いえ。円満退職して、さて何をするかといろいろ考えたところ、当時生活がどんどん洋風化して床が畳から絨毯に変わっていました。そこで「緞通(高級絨毯)のクリーニングなら非常に面白くて成功率が高いんじゃないか」と考えたんです。機械を買って、すでに開業しておられる千葉やあちこちの先輩を訪ねては一から技術を教えてもらいました。和服のシミ抜き技術を学んだり、アメリカで大理石のクリーニング技術を学んで事業拡大しました。
――しかし、ゼロから創りあげた事業を営業譲渡することに未練はなかったのですか。
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一時はかなり業績も上りましたがバブル崩壊後は売り上げが半減、企業としても債務超過になったのでいったん休業することにしまして......。それで新年に挨拶状をFAXしたら、取引先のビル清掃会社が「あとを引き継ぎたい。ぜひ譲渡してくれ」と言ってきたので、営業譲渡することに決め、私は技術顧問としてその会社を指導することになったんです。
――普通なら引退を考えるところですが、田中さんには確固たる人生哲学があるのですね。
まあ、指導料はいただくし年金もあるわけですが、いろいろ考えますとやっぱり85歳まで現役でいるには仕事をするのが一番の元気の素だと気が付きました。そこで、今どんどん増えている高齢者の方を元気にするお手伝いが、私の最後の人生の仕事じゃないかと考えたわけです。具体的には地域と対象を限定し、自分がの暮らす千里ニュータウンの吹田市に住む、50代、60代のシニア対象の住宅改修工事を手がけることにしました。
――でも失礼ながら田中さんはリフォーム関係はまったく門外漢ですよね?
同じ仕事を長年するのもいいですが、私は結構新しいことに挑戦するのが好きなタイプです。前職もそうでしたから。だけど異業種でもやっぱり前職の経験は活きます。私の場合は起業することで仕事をしたいシニアに職を提供する目的もあるので、ベテランの1級建築士と契約して実務にあたってもらっています。でも相談に立ち会うなかで自分も建築知識を持たないと話にならないと思い、平成18年4月から2年間専門学校へ通いました。
――60代後半で、しかも実技の多い建築の学校へ通うのはかなりしんどそうですね。
資格に挑戦するのは生きがいになるし、脳の活性化にもなるからすごくいいと思いますよ。でも記憶力は落ちるので、今年7月の2級試験に受かるつもりがちょっと点数が足りませんでした。年を取った自分ならではの勉強法を見つけたので、来年は必ず合格するつもりです。仕事では、加えて高齢者に先輩の元気情報を提供するのも事業のひとつにしています。
――業種は違っても前職で得た、顔のわかる800人の顧客情報が大きな財産だそうですね。
この仕事はお客さんと信頼関係がないとできません。その点、私が一から開拓して26年間お付合いのあるお客さんの存在は非常に大きいですね。価格競争でなく、うちを指名してくださるお客さんとだけ仕事をさせてもらっています。とっかかりとして前職を活かした椅子の張り替えやクリーニングを始めたところ、結構需要があって広がりつつあります。

会社は儲け、働いている人が幸せになるのが一番の社会貢献

――現在、事業はどんな状況ですか。
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やはり一番の牽引役はリフォームです。売り上げは4000万円ぐらいですが、収支はとんとん。今一番近い目標としては、平成23年1月3日までに売り上げを1億5千万円、経常利益1500万円、株式配当5%にすること。やはり会社は儲けて税金を納め、働いている人が幸せになるのが一番の社会貢献と思っています。最初の会社を軌道に乗せるのに10年かかったので、今度はもう少し短くて済むだろうとみているのですが。
――最後に今後の計画をお聞かせください。
さらに10年後の平成33年には売り上げ10億円の、吹田地区で取り扱い件数、売り上げともにナンバーワン企業になることを目指しています。また、住まいに関して自分の能力を活かしたい高年齢の専門家ネットワークを作り、いろんな形で私の仕事を応援していただけるような組織も作りたいですね。個人的には85歳まで現役で仕事をするつもりですが、もし達成できたら、その後はあちこち行って遊んでるかもしれません(笑)。

ケイハンサービス株式会社のホームページ


掲載日:2009年2月10日

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