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頑張れシニアベンチャー
中古釣具のリサイクルショップ開店【釣ばか まっさん】

起業して自分らしい仕事をしたいと考えるシニアにエールを送るコーナーです。
60歳で会社を退職して趣味の磯釣りを満喫しようと考えていた桝本さんに訪れたサプライズ。退職金代わり会社が贈ってくれたのは、何と"夢の店"だったのです!

『釣りばか まっさん』店主/全日本磯釣連盟大阪支部支部長 桝本修作 「釣りを通して子どもたちに物や命の大切さを教えたい」と言う桝本さん。目下釣り三昧の暮らしが夢
<ますもと・しゅうさく>昭和21年生まれ。磯釣りとオールディーズが趣味。平成18年4月、当時会社員だった桝本さんの"夢の店"が勤務先の支援で開店。同年7月、60歳で定年退職、11月に喫茶とお酒の店『釣りばか まっさん』を正式オープン。中古釣竿とリール等のリサイクルショップ兼釣りと音楽を愛する人たちのたまり場作りを目指す。

目次

退職金代わりに会社から店舗物件をもらう

――カウンター席7つだけの小さな店ですが、桝本さんの趣味と想いが詰まっていますね。
中古の釣竿やリールなどを販売しているほか、僕がこれまで買いためた釣りマンガやエッセイ、ギターやCDなど自分の趣味品を全部持ち込みました。だから集まってくるのは自然に釣り好きか音楽に興味のある人たちばかりになりましたね。この店が、釣りや音楽をテーマに人々がコミュニケーションするたまり場になればいいなと思っています。
――開店のいきさつはかなりユニークですね。
平成18年の初出勤日、皆でお茶を飲みに行ったら、社長が「まっさん、将来何したいの?」と言うので退職後の夢を語りました。するとちょうど会社のあるビルの1階に手頃な物件が空いていて、会社が契約したんです。そこから急転直下。「場所があるからやりいや!」と。「へーっ?」という感じで。「僕は調理はできないし、酒も飲めない。心の準備も出来てないからムリですよ」と断わったのに、「ええええ、やろやろ!」と押し切られた。
※「ええええ」:いいじゃないか、というニュアンスの関西弁
――他に保険業務もされているとか。
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勤めていたのは複合的な商社みたいな会社で、社員がそれぞれ自分の得意なことを業務としてやっていました。僕は14年ほど保険業務に携わり、退職を控えて若い人3人に免許を取らせて教えようとしたところ、皆「こんな難しいことようしません」と言う。でもすでに契約いただいてるお客さんのためにも業務を止めるわけにはいかない。すると社長が「まっさん、保険業務も持って出て」と言い、これも僕の定年後の仕事になりました。
――はからずも定年退職後にする仕事を2つ、会社からもらった格好ですね。
本当は60歳で定年退職する必要はなかったんですが、僕は平日に釣りに行けたらどんなに幸せやろうとずっと思っていたので、とにかく1回現役から退いて自由に釣りをしたかったんです。ところがそんな訳で喫茶店をすることになり、会社から保険業務も引き継ぎいだので、今も平日の釣りになかなか行けなくて......。

定年後、何をすればいいかわからない団塊世代

――このような形態のお店を考えられたのはどうしてですか。
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僕の夢のひとつに、中古釣竿やリールの売買の場を作り、多くの人に(安い道具で)気軽に釣りを楽しんでほしいというのがありました。釣りは渓流、川、池、海など、釣る場所や対象とする魚によって使う道具がすべて違うので、釣り人はたくさんの道具を持っていますが、子どもが引き継ぐわけじゃない。その人が死んだら遺された釣道具はどうなる?そんなことを考えたら、釣具のリサイクルショップが必要やと思ったんです。
――今、街には大手による中古釣具のリサイクルショップもできているようですが?
そういう店は販売が中心で、店員さんに釣りの知識はないし、昔のように釣り人同士が情報交換する場もありません。一方に団塊世代の大量定年があり、何をすればいいかわからない人がたくさんいると聞いてショックを受けました。そこで僕の大好きな釣りを通して少しでも社会貢献できたらいいなと......。喫茶はここに集ってもらうための仕掛けで す。
――調理はできないとのことですが、店のメニューなどはどうされたのですか。
初めは喫茶店だけのつもりでした。でもお茶だけではお客さんの滞留時間も、売り上げも限界があります。そこでお客さんの要望を聞いて少しずつビールや日本酒、ウイスキーなどを置き、食べ物も少しですが出すようになりました。もっとも僕は魚の調理はできますが、盛り付けは自己流。でも新鮮なのでお客さんはガマンしてくれているようです。
――現在、店の売り上げはどんな状況ですか。
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昼間は保険業務をやっているので、店は週5日、夜5時間ほど営業してるだけ。それで儲けるのはムリがある(笑)。現在、喫茶部の売上げは月1万円ほどです。でもホームページもできたので、これから本格的に販売に力を入れたいですね。商品は3カ月を目処に釣り人から委託を受け、売れたら手数料20%をいただく仕組みです。通販はせず、あくまでも店に来て、実際に商品を手に取って見て、買ってもらうのが前提です。
――今後の目標を教えてください。
本業の釣竿とリールで月々20〜30万円の売り上げをあげたいですね。不思議なタイミングが重なり、会社が退職金代わりに贈ってくれた店をすることになりましたが、お陰で様々な職業の人たちと知りあえて本当に良かった。今後も大人のたまり場として、釣りの楽しさやマナー、自然の素晴らしさを多くの人たちに伝えていければと思っています。


掲載日:2008年11月25日

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