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頑張れシニアベンチャー
未経験の人材ビジネスに参入【サークルネット関西】

自分らしい仕事をしたいと考え、起業したシニアにエールを送るコーナーです。 マーケティング会社を定年退職後、まったく未経験の人材ビジネス事業に参入した原さん。マーケティングに明るい派遣会社がなかったことが、この業界に決めた理由なのだそうです。

株式会社サークルネット関西 代表取締役 原 務氏 株式会社サークルネット関西/代表取締役
原 務(はら・つとむ)
昭和19年生まれ。マーケティングの会社を60歳で定年退職した後、平成18年4月、61歳で人材サービスの(株)サークルネット関西を立ち上げる。約35年間に培ったマーケティング知識と情報と人脈で独自の営業スタイルを築く。 背広が似合うかぎり事業に専念し、御堂筋に事務所を構えるのが目標。

目次

前職で培ったあらゆる業界についての知識が活かせそうだ

――御社の事業内容を教えてください。
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人材派遣、人材紹介、紹介予定派遣の人材サービス事業をやっています。もう少し体力がつけば給与計算や社会保険手続き、業務改善サポート、システム導入サポート、データ処理などのアウトソーシングサービスもぜひやりたいと思っています。このほかに人材サービスから派生した仕事として、必要に応じて随時講演会やセミナーなどを開催しています。
――まったく異業種からこの業界に入られたと伺いましたが。
マーケティング会社に約35年いて、定年が目前に迫った57、58歳頃から「次は何をしようか」と考え始めました。自分で定年のない新しい会社を興したいと思ったんです。「人生は出会い」と考えていたので、人に関わる結婚相談所や団塊世代の再就職支援なども考えましたが、さまざまな角度から検討して最終的に人材ビジネスを選びました。ちょうど関西進出を考えていた東京の人材会社との出合いがあり、一緒に仕事をすることになったんです。
――未知の分野に参入することに不安はなかったのでしょうか。
長い社会人経験と私の強みを発揮できることがこの業界に決めた理由です。意外にもマーケティングに明るい派遣会社はなかったので、「前職で培ったあらゆる業界についての広く浅い知識が活かせそうだ」と考えたんです。各業界がやっていることや直面している課題などがわかる強みがあるので、ライバル会社とはひと味違う視点で営業できるなと・・・。10年以上ノウハウを蓄積してきた会社が後ろで支えてくれるのも非常に大きかったですね。

徐々に派遣から紹介にシフト

――たとえば営業はどんなふうにされるのですか。
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私が営業先で最初に担当者に尋ねるのは、その会社の属する業界の動きや会社を取り巻く環境についてです。「人は要りませんか?」と聞いたことはありません。業界の課題を話すので、担当者も「それなら聞いてみようか」と思ってくれるようです。初回訪問時から1時間ぐらいは話し込み、時には営業法をアドバイスすることも。その結果、担当者名さえわかれば飛び込みでも電話でも回った企業の半数を次の訪問に繋げることができています。
――前職の知識を活かした強力なコンサルテーションが挨拶代わりというわけですね。
ええ。ただし、事業計画全体の中の人件費比率を尋ねると、たいていの担当者はそんな視点をもっていないので答えられません。営業で注意するのは「売り上げが減っているから人件費も減らす」という発想の会社。私はこれはクリエイティブじゃないと思っているので、担当者がこう言ったらもう何を言ってもムダと判断して、仕事の話はあまりせずに帰ります。
――人材サービス会社としての御社の強みはちょっとユニークですね。
たとえばお客様がアスペルガー症候群の人たちへの対応がわからず困っていると、私の知り合いの大学の先生に無料で講師をしてくださるようお願いします。こんなことが可能なのは長年かけて築いた人脈があるからで、先方はとても喜んでくれます。普通、人材会社はこんなことをしない(笑)。求職者にはスキルアップになる仕事を紹介し、企業には信頼度の高い人材を紹介できるよう心掛けています。中堅・ベンチャー企業の求人が多いですね。
――起業して苦心・苦労されたことはありますか。
現在の営業窓口は人事総務部なので、前職で付き合いのあった経営企画や商品企画、研究開発担当などの人脈はまったく使えず、1年目はひたすら新規営業しました。また、求職者数を増やすために人材登録会社2社と契約したところ、すごくお金がかかってしまった。でも登録者だけ増えてもその人がうちを通して就職してくれるかどうかはまったく別問題です。そのことに気づいてからはクチコミで登録してくれる人を増やすことに力を注いでいます。
――収支はどんな感じですか。
1期目の昨年は広告費に660万円も払ったので1400万円の赤字を出してしまいました。今期は1億4000万円台の売り上げで、純益が1200万円ぐらいになるんじゃないかとみています。ただし今期は消費税を500万円ほど払わないといけない。入金より半月早く給料を払う必要もあり、キャッシュフローをうまく回すのは難しいと痛感しました。
――今後の目標などを教えてください。
大手派遣会社でもすでに淘汰が始まり、吸収・合併が行なわれています。派遣のニーズは増加するでしょうが、企業は少子高齢化のなかで今後人材の囲い込みを始めるでしょう。うちも徐々に派遣から紹介にシフトしていくつもりです。将来は人材紹介をメインに、派遣もしながらそのほかの業務に伴う講演・セミナーや、事務のアウトソーシングにも力を入れていきたいですね。そのためにはスタッフをどう選び、どう教育していくかが課題です。

株式会社サークルネット関西のホームページ


掲載日:2008年4月 8日

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