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起業の先人に学ぶ
"はまった"仕事で社会に貢献したい!【株式会社フラン】

起業を目指して仕事を選ぶ人がいる一方、面白いと思った仕事を選んだ結果が起業につながったという人もある。フランの社長、竹川智子氏もそうした人のひとりだ。

株式会社フラン 代表取締役社長 竹川智子(たけがわ・ともこ)
1964年、兵庫県伊丹市生まれ。大学卒業後、大塚製薬に勤務した後、アサヒ・ファミリー・ニュース社に転職。「ATCエイジレスセンター」の立ち上げに携わった後、コンサルタントとして独立。(株)プロモーション・コンサルティングファームの役員を経て、2006年10月、(株)フランを設立。

目次

中小企業の販路開拓をサポート

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――フランでは具体的にどのような事業を手掛けておられるのでしょうか?
健康・福祉関連分野を中心に、中小企業の開発した製品の販促支援をはじめとする経営コンサルティングを行なっています。最近は地域おこしの観点から、製造業だけでなく、農産物の販促・企画など農家の経営支援にも取り組んでいます。
――手掛けた企業支援で成功した事例を教えてください。
販路開拓の支援した会社の製品はカタログ通販も含めほとんどが販売先を確保できました。そうしたものの中には、お風呂洗いを簡単にする湯垢とりボールのようにヒット商品に育ったものもあります。また、鼻緒のついた履物を靴下の製造・小売りを手掛ける会社に紹介したところ、その会社の200店舗で扱われ、夏以外でも売れるようになったケースもあります。

貿易事務から記者を経て福祉関連事業へ

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――フランを立ち上げるまでにさまざまな仕事を経験されたそうですね。
大学を卒業して就職したのは大塚製薬でした。その後、朝日新聞系列のアサヒ・ファミリー・ニュース社という会社に転職し記者になりましたが、会社が開設した健康・福祉器具の展示場「ATCエイジレスセンター」の運営に携わったことから、健康・福祉分野のコンサルタントとして独立しました。その後、新聞社時代の先輩が設立したコンサルティング会社の役員を務め、06年10月、フランを設立しました。
――異なる分野への転身が成功した理由は何だと思いますか。
そうですね、ひと言でいえば"仕事にはまる"ということでしょうか(笑)。大塚製薬では貿易部門で湾岸諸国に製品を輸出する業務に携わっていましたが、男女雇用機会均等法が施行されて間もないこともあって、海外出張などの外向きの仕事はまだ男性が中心でした。外に出る仕事がしたいと思っていたとき、知り合いの記者が楽しそうに仕事をしているのを見て、アサヒ・ファミリー・ニュース社の記者募集に応募したのです。実際、いろんな人に会い、いろんな話を聞いて、それを自分のフィルターを通して伝えるという記者の仕事は大変面白く、"これは天職じゃないか!"と思えるほどになりました。
ライフワークとなった健康・福祉分野に取り組むようになったのは、会社が開設した「ATCエイジレスセンター」の立ち上げに企画スタッフとして携わったことがキッカケでした。当時、福祉分野は過渡期で、福祉用具法など新しい政策や法律がいろいろと決まっていった時期でした。それまで私は国の政策にはあまり関心がありませんでしたが、霞ヶ関での会議にも参加し、国の政策等が決まっていく様子を間近で見るようになると、他人事だと思っていた福祉が身近に感じられるようになりました。
また、政策決定のプロセスに参加することで、小さくても社会に貢献しているという達成感が感じられ、この仕事も"はまった"と思うようになったのです。
転職の回数は多いのですが、これまで仕事が嫌で転職をしたことは一度もありません。どこの職場でも仕事に精いっぱい取り組み仕事を楽しんだからこそ、次のステップに進みたいと思ったのです。勝手な言い分かもしれませんが、私にとってはどの職場も"卒業"したという感じなのです。

ピンチの中で学んだことが財産になる

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――過去のいろんな職業経験で現在の仕事に活かされていることはありますか?
ええ。たとえば、プロモーション冊子の企画・編集などでは記者時代の知識や経験が活かされています。また、役員として会社の経営に携わった経験は経営者として会社を運営する上ではもちろん、支援する会社を経営者の視点から見るという面でも役に立っています。
ただ、そうした経験や知識以上に重要だと思うのは、仕事に対する姿勢ではないでしょうか。私は人に恵まれ、どこの職場でも"お給料をもらいながら育ててもらった"と思っています。ですから、そうした人たちの恩に報いるためにも、「いい仕事をし、社会の役に立とう」と考えて仕事を続けてきました。その結果、ありがたいことに現在のような厳しい経済状況の中でも事業を続けることができているのです。
――順風満帆の人生のようですが、大変だったこともあったのでしょうか?
もちろん大変なことはたくさんありました。たとえば、08年の金融危機の際、取引先の多くが中小メーカーだったので、「仕事がなくなるかもしれない」という危機感を持ちました。しかしその時、単価を下げて数をこなすということはあえてせず、「いい仕事をする」という姿勢を貫きました。その結果、なくなった仕事もあった一方、当社を信頼して新しく仕事を依頼してくれる先も出てきたのです。
必死になっている時は気が付きませんが、振り返ってみれば、ピンチこそがいろんなことを学ぶチャンスであり、苦しい中で学んだことは後に大きな財産になっていると思います。
――今後の事業の展望を教えてください。
企業の経営支援では、コーディネータとして各分野の専門家を派遣することも多いのですが、コンサルティングは私自身が対応しなければならないため、対応できる案件の数が限られてしまいます。そのため、今後はこれをチームで請け負える体制を構築し、より多くの要望に応えられる環境を作っていきたいですね。
それから、若い世代の育成にも取り組んでいきたいと思っています。次の世代を育てることは、私を育ててくれた人たちへの恩返しになると思うからです。具体的な方法としては、大学生や高校生と地元の事業者が交流する事業を考えています。若い世代が地域の事業者と知り合いになることで、若者の中から将来、地域の企業に就職したり地域の活性化に取り組んだりする人が出てくれることを期待しています。

●会社概要

会社名 株式会社フラン
設立 2006年10月
所在地 〒530-0042 大阪府大阪市北区天満橋3-3-5 TiL301
資本金 300万円
電話 06-4801-8077
URL http://www.franc.co.jp/


掲載日:2010年3月16日

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