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ウェブ経営指南
アンケート調査実施の際の留意点(2)
今回、自社商品の認知率やイメージ等について、自社の商圏エリアでアンケート調査を実施することになりました。アンケート調査を実施するうえで注意すべきポイント等がありましたら教えて下さい。
アンケート調査では、調査対象とする母集団から抽出された人達に実際に意見を聞く方法として、一般に次のものを挙げることができます。
1.面接調査
2.留置調査
3.郵送調査
4.集合調査
5.電話調査
6.インターネット調査

以下では、それぞれの調査方法について解説します。
男性

解説者

専門社会調査士 出口義和(でぐち・よしかず)
修士(経済学)。同志社大学経済学部卒業、早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。金融機関の顧客満足度調査分析や消費者動向の調査研究などを行なっている。

目次

解説

【アンケート調査の方法】

1.面接調査

これは、調査員が対象者の所在先を訪問し面談形式で調査を行なうものです。調査員が調査目的や内容の詳細を対象者に直接伝えることができるため、正確な回答を期待でき、また、回答率も高いといえます。しかし、調査員に対する充分な教育が事前に必要であり、時間とコストがかかります。

2.留置調査

これは、調査員が対象者の所在先を訪問し調査票を配布し、後日、回答済みの調査票を回収するものです。回答者は時間をかけて回答することができるため、詳細な内容の質問にも適しており、回答率も高いといえます。しかし、調査票の配布から回収までに時間を要し、また、人件費もかかるという欠点もあります。

3.郵送調査

これは、対象者の所在先へ調査票を郵送し、後日、回答済みの調査票を郵送等で回収するものです。コストは抑えられますが、調査票の配布から回収までに時間がかかり、回答率も下がります。

4.集合調査

これは、対象者を特定の場所に集め(または特定の場所に集まっている対象者に)アンケートへの回答を依頼するものです。たとえば、新商品の試用結果やセミナー・イベントの感想をその場で聞く調査などが挙げられます。時間とコストが少なくて済み、効率的なアンケート回収が可能ですが、グループ・インタビュー形式の集合調査の場合は調査者の技量が求められます。

5.電話調査

これは、調査員が対象者に直接電話をかけて調査を行なうものです。調査員が調査目的や内容の詳細を対象者に直接伝えることができるため、正確な回答を期待できますが、長時間に及ぶ調査は難しく、調査内容は簡単なものに限られます。電話調査は、回答に要する時間の短さを活かして、速報性のある調査(選挙投票結果速報など)に適しているといえます。

6.インターネット調査

インターネット調査の形態としては、web上に回答用のホームページを設置し公開しただけのものや、インターネット調査のモニター登録者などに依頼して回答者を回答用ホームページに誘導するものなどが挙げられます。

総務省「通信利用動向調査(2011年)」によると、2011年の1年間にインターネットを利用したことのある人の比率(インターネット利用率)は79.1%に達しています。今日、インターネット人口の増加を背景に、インターネット調査は"公的サービスの利用満足度調査"や"国民の意識調査"などでも広く実施されるようになってきました。

インターネット調査では、記入漏れや記入ミスなどを自動的に防止する設定が可能であり、また、回答結果をデータベース化し即座の集計分析が可能であるといった利点もありますが、回答者が、ホームページを見た人や、モニター登録者などに限られる、といった制約もあります。

<スクリーニング調査>

インターネット調査では、回答者の妥当性を保つために、事前にスクリーニング調査(選考調査)を実施することがあります。スクリーニング調査では、年代・性別やサービス利用実績など簡易な質問だけを行ない、調査対象者としての条件に合致した人を選考します。そして、条件に合致した人だけを対象に、詳細に意見を聞く「本調査」を行ないます。

スクリーニング調査は、回答率や条件に合う人の割合を考慮して数万人規模で実施されるのが一般的です。たとえば、「本調査」の実施規模を5,000人、スクリーニング調査の回答率を20%、条件に合う人の割合を50%と仮定すると、スクリーニング調査の実施規模は50,000人ということになります。

以上、それぞれの方法に長所と短所があります。このため、用途に応じて適切な調査方法を選ぶ必要があるといえます。

【関連リンク】

掲載日:2012年12月25日
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