明治・大正・昭和のベンチャーたち

日本はいま百年に一度あるかどうかの一大変革期であり、新しいビジネスを生み出す絶好のチャンス。同じ変革期であった明治・大正・昭和の経済人たちから、無から有を為す技を学ぶ。

福沢桃助 - 電力業界の奇才

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 福沢桃助は福澤諭吉の娘婿だ。義父に劣らず、桃助は秀才の名を欲しいままにした男である。しかし、学業は継がず、桃助は実業の世界に生きた。学業の世界では義父の存在があまりにも大きすぎたからなのかもしれない。桃助は日本男子としては、異形といってよいであろう。いくつもの事業に 手を出し、失敗した。義父は学問を通じてしか世の中を語らなかったが、桃助は実業の世界で名を上げようと思った。偉大な義父を持ったおかげで、その分必要以上の苦労を背負うことになる。福沢桃助には多くの伝説が残されている。たぐいまれな知恵者であり、果敢な行動の人であり、天才的ともいえる事業家であり、そばにいるだけで愉快になり、ともかく破天荒な男だった。こんな男であるのだから、後世の人たちが伝説を書くネタに 事欠かなかったに違いない。