トップページ  >  起業する  >  コラム・インタビュー  >  注目のニュービジネス  >  謝礼は食事。ちょっと使いができるモニター調査サービス

注目のニュービジネス
謝礼は食事。ちょっと使いができるモニター調査サービス

凸(デコ)が手がける「ゴチソー」は、製品やサービスなどを利用者が評価するモニター調査のサービスだ。ユニークなのは、謝礼を現金や金券の代わりに"食事をおごること"にしているところにある。サービスを運営する長谷川秀樹凸社長は、「参加者の生の声を手軽に集められるようにしたいと思い、このサービスを企画した」という。

目次

食事をしながら製品やサービスを評価

c4_140311_01.png

一般的なモニター調査は、企業の会議室やモニタールームなどに参加者を集めて行なうが、「ゴチソー」は、レストランなどで食事をしながら、製品やサービスについての意見を語ってもらい、その食事代を参加者への謝礼として調査の主催者が支払うというもの。

調査方法は、1対1の個別インタビューから80人が参加するサンプリングによる調査までさまざまだが、もっとも一般的なのは、4-5人でのグループインタビューだ。

「従来の調査のように、マジックミラーで観察されているモニタールームやかしこまった雰囲気のある会議室では、参加者は緊張してしまい、意見も言いにくい。その点、レストランなど公の解放された場所で食事をしながらだと、リラックスできるため、本音も言いやすくなります」(長谷川社長)

和気あいあいとした雰囲気で食事をおごってもらえば、かえって否定的な意見を言いにくくなりそうだが「その心配はない」と、長谷川社長は言う。というのも、モニターの参加者は、食事よりもモニターに参加することに魅力を感じているため、報酬に意見が左右されないからだ。

「モニターの参加者の多くは、主婦など、社会とのつながりが少ない人たちです。そうした人たちにとって、自分が使っている商品やサービスに対する意見を言ったり、商品の企画に参加したりすることは、貴重な社会参加の機会であり、それに魅力を感じて参加することから、調査にも真摯(しんし)に臨むため、率直な意見も出てくるのです」(長谷川社長)

実際、参加者は遠慮なく意見を言うようで、長谷川社長によれば「モニターから厳しい声をかけられた担当者や、グループインタビューを数回実施した結果を受け、開始間もないサービスを中止した企業もあります」という。

1人数千円の費用でできるモニター調査

c4_140311_02.png

調査の依頼主は、個人から日本を代表する大企業までさまざまで、依頼内容も、事業化される前のアイデアの評価から既存の製品やサービスの課題抽出までと幅広い。2013年3月のサービス開始からまだ1年ほどだが、すでに複数回数利用している企業もあるという。

既存の調査会社が多数ある中で、新規参入の同社のサービスが利用されているのは、手軽に顧客の声を拾える点が評価されているからだ。

「通常、モニター調査を外部に依頼すると、モニター1人当たり数万円の費用がかかりますが、『ゴチソー』では、参加者の募集以外を自前で行なうと、1人当たりの費用は数千円程度で済みます」(長谷川社長)

また、ネットで参加者を募集するため、すぐに必要人数を集められることから、"ちょっと消費者の反応を確かめたい"といった時に気軽に使うことができる。実際、サービスの利用者からは「本格的な調査サービスとしては物足りないが、ユーザーの声をちょっと聞きたいというときには便利」といった評価が寄せられているという。

このほか、売り手に見えていない課題を見つけられるというメリットもある。

「アンケート調査を実施する時は、サービスの作り手側は、すでに何が課題かを分かった上でアンケートの内容を設計します。一方、消費者と直接話すことにより、作り手側が気づいていなかった課題が見えてくることがあります」(長谷川社長)

リアルな消費者の声がビジネスを成功に導く

c4_140311_03.png

長谷川社長がこのサービスを企画したのは、マーケティング担当者と消費者との距離が遠いと感じたからだ。自身も広告代理店でマーケティングを担当していたが、消費者の声を集める時は、外部の調査会社に依頼していた。

しかし、一回数十万単位の費用がかかるため、頻繁に利用することはできなく、普段はネットで調べたり、知人に聞いたりするだけで、消費者に直接聞いてみることはなかったという。そこで、もっと手軽に消費者の声を拾う仕組みがあれば、潜在的な課題やニーズが発見しやすくなるのではないかと考えた長谷川社長は「ゴチソー」のサービスを思いついた。

長谷川社長は、この"ちょっと使い"できる手軽さを生かしたサービスをネット上でも展開していく計画だ。

「これまでは、早く調査できるといっても、参加者を集めたり、開催場所を確保したりするために、数日はかかっていました。そこでネットを活用することで、調査したいと思った時にすぐできる体制を整えたい。例えば、会議室でミーティングをしている時に"ちょっと消費者の声を聞いてみたいね"となったとします、その場でネットを使って消費者にアンケートをとれば、10分後には回答が集まっているといった具合です」(長谷川社長)

消費者の生の声を簡単に聞くことができる仕組みを作ることで「消費者ニーズに沿った商品やサービスを提供することができる。そうなれば、ビジネスの成功率も高まるはずで、そこにマーケティングサービスの意義がある」と、長谷川社長は語った。

●会社概要

企業名 (株)凸(デコ)
所在地 東京都渋谷区渋谷3-26-16 第5叶ビル5F
URL https://gochi.so/


掲載日:2014年3月11日

  • googleplus
  • hatena
  • pocket
  • line
  • evernote
Copyright © WizBiz Inc.
このコンテンツの著作権は、WizBiz株式会社に帰属します。著作権の承諾なしに、無断で転用することはできません。
このページの先頭へ
起業するコンテンツ一覧
  • 事業計画作りや実際の起業準備そして開業まで。起業を目指す人の『こんな時どうする?』に応えます。

  • 法律知識や経営診断など、起業準備段階はもちろん、実際に起業・開業してからも使える豊富な情報を掲載。

  • 『国の補助金を活用して創業するには?』についてご説明します。

  • 中小企業や個人投資家にとってのメリットを、その仕組みや優遇措置について詳しくご紹介します。

  • 起業・開業を考えている職種の消費者利用動向がすぐにわかる、職種別データ一覧。

  • 200以上の業種・職種から選べる開業準備手引き書。

  • 最新のビジネストレンドや中小企業が直面する経営課題など、読み物コンテンツをまとめています。

  • 若手起業家にインタビュ—。「社会人起業」と「学生起業」それぞれの選択を対比しながら起業のカタチを探ります。