トップページ  >  起業する  >  コラム・インタビュー  >  注目のニュービジネス  >  水もタオルも使わず家で手を清潔に

注目のニュービジネス
水もタオルも使わず家で手を清潔に

石けんやハンドソープを使って手を洗い、タオルで水をふき取るという従来の手洗い習慣を一新。「水もタオルも必要ない、新しい手洗い習慣」を家庭にもたらしたのが「手ピカジェル」だ。

目次

20090716_1.PNG

製品の特徴

 この製品は病院など医療の現場で、手の消毒に広く使われているアルコールジェルを家庭用にパッケージしたもので、感染症やウイルス性の病気予防に効果が期待できる。サイズは2種類。60ml/525円、300ml/1050円で市販されている。

 使い方は簡単。ポンプから適量を押し出し、手の隅々にすりこむだけ。やわらかなジェルタイプで、手に伸ばしやすく、液だれもない。ジェルが乾いたら手の消毒は完了。洗い流さなくていいので、水もタオルも必要ない。手軽で場所を選ばず使えると好評を博している。医療用アルコールジェルと同一成分を使用しており、人体にもやさしく、子供でも安全に手洗いできるのもポイントの1つだ。使用後はアルコール独特のスッとする感覚があるが、べたつきはなく、使用感はサラッとしている。

 これまで国内には同種の商品はなかったが、欧米では以前から家庭向けのアルコールジェルが販売されており、年間300億円の売り上げ規模がある。健栄製薬の滝野六朗社長は「海外には市場があるのだから、日本でも発売すればヒットするのではないか」と考え、2006年9月に販売を開始。予想は的中し、発売以来、好調な売れ行きで推移している。

ヒットへの道のり

 ノロウイルスやO-157、インフルエンザなど、ウイルスのもたらす危険な病気や感染症の流行で手洗いへの関心が高まっている。予防接種などの予防策に加え、手洗いやマスクなど「ウイルスを体に入れない」方法を併用し、さらに予防効果をアップさせる人が増えた。特に子供を持つ女性や20〜30代の女性など、清潔や健康に注意を払う層から広く支持されたのがヒットの理由。ターゲットの主婦層に向けた媒体での広告や、イメージキャラクターの「アライグマちゃん」を派遣して幼稚園でイベントを開催するなど、認知度アップに向けた取り組みも積極的に行なっている。

 発売元の健栄製薬には薬局やドラッグストアへの販路はあったが、コンビニエンスストアとの取り引きはなかった。発売当初は滝野社長が自ら営業に回るなど尽力したという。大手コンビニの経営トップが製品を知って気に入り、トップダウンで店舗への導入を決めるなど、スタートダッシュに成功し、現在へとつながっている。

現在の販売状況

 発売から2年半での出荷本数は300万本。欧米での同種商品の売れ行きを考えると、販売本数がさらに伸びる可能性は十分にあると考えている。今後は製品の高品質化と知名度の向上を目指す。製品の性能に関しては、少しずつ改良しているほか、ローズの香りを付加した新製品も仲間入りしており、より多様な需要に応える魅力的な製品構成へと進化した。知名度の面では、手ピカジェルを知らない人や手洗いの習慣がない人へと広く訴えていくという。これまでの広告効果もあり、女性からの認知度が高い一方、男性からの認知度は低いのが現状。今後は男性もターゲットにユーザーの拡大を図る。

20090716_2.PNG

●会社概要

企業名 健栄製薬
所在地 〒541-0044 大阪市中央区伏見町2-5-8
設立 1946年
資本金 9900万円
売上高 113億4425万円(08年8月期)
従業員 324人
事業内容 医薬品、医薬部外品、家庭薬などの製造・販売
URL http://www.kenei-pharm.com/
掲載日:2009年7月16日
  • googleplus
  • hatena
  • pocket
  • line
  • evernote
Copyright © WizBiz Inc.
このコンテンツの著作権は、WizBiz株式会社に帰属します。著作権の承諾なしに、無断で転用することはできません。
このページの先頭へ
起業するコンテンツ一覧
  • 事業計画作りや実際の起業準備そして開業まで。起業を目指す人の『こんな時どうする?』に応えます。

  • 法律知識や経営診断など、起業準備段階はもちろん、実際に起業・開業してからも使える豊富な情報を掲載。

  • 『国の補助金を活用して創業するには?』についてご説明します。

  • 中小企業や個人投資家にとってのメリットを、その仕組みや優遇措置について詳しくご紹介します。

  • 起業・開業を考えている職種の消費者利用動向がすぐにわかる、職種別データ一覧。

  • 200以上の業種・職種から選べる開業準備手引き書。

  • 最新のビジネストレンドや中小企業が直面する経営課題など、読み物コンテンツをまとめています。

  • 若手起業家にインタビュ—。「社会人起業」と「学生起業」それぞれの選択を対比しながら起業のカタチを探ります。